僕はまた嘘をつく 〜完結済〜

俺は、ゆっくり話し出した

色んなストレスからリスカをしていたこと

それでも足りず、自殺しようとしたこと

精神が不安定な時に大切な人が消えかけたこと

言い出したら、涙がとまってくれなくて

小声で声は震えているから、まわりからの視線は痛かった

ないちゃんは、そんな俺の話を、静かに聞いていてくれた

一度とまったはずの涙が、また溢れ出そうになり、俺は咄嗟に思考を落ち着け、涙を止めた

まだ、君には本心をさらけ出せない

ごめんね、

俺は、静かにその場を離れた

教室を出る時に、

ないちゃんの声が聞こえた気がするけど

気の所為だよね

騒がしい廊下で、一人窓の外を見ていると、

自分が馬鹿に思えてくる

ポケットの中をあさると、少し硬いなにかに触れた

取り出してみると、

それは、自身が一番求めていたもの、

カッターだった

そんなことを考えていると、

ジャンプして取ろうとしても、まろの方が背が高くて取れない……