伊鳳
え、いや、別に……
覚
若利くんのこと気になってる?
伊鳳
えっ
心臓が大きく跳ねる。
思わず獅音と覚を見ると、彼らは 「図星か?笑」とでも言うようにニヤリと笑った。
覚
若利くんさ、
覚
最近伊鳳のことすごい見てるよん
伊鳳
え……?
獅音
まあ、俺らが言うことじゃないけどさ
そう言って2人は軽く肩をすくめると、練習に戻っていった。
伊鳳
(若利が私を……?)
そんなこと、考えたこともなかった。
幼なじみで、ずっと一緒にいたから。
だけど___ ___
昨日の夜のあの言いかけた言葉。
伊鳳
(もしかして……)
考えれば考えるほど、胸がざわついた。