やっぱり、抜け出してしまった
いつもの癖ということに
しておいて欲しい
やっぱり彼もいて、海を見ていた
アベル
!ルーシュ様…
彼と目がバッチリあってしまった
夢主
あ、え、えーっと、あ、あの、、
ごめんなさいって言わなきゃ
そう思ってるのに、言葉は口から出てくれなくて
しどろもどろになっていた
だけど、彼は真っ先に
アベル
すみません、ルーシュ様
アベル
俺みたいなやつが、ルーシュ様を叱るべきではありませんでした
と、謝罪を述べて、膝を着いて謝ろうとしてきた
夢主
ご、ごめんなさい、私こそっ!
アベル
俺が悪いんです、昨日もその前も
夢主
その前も、、?
アベル
君に心を奪われてしまうくらいなら
アベル
出会わなければよかった
夢主
?
夢主
なんて言ったの?
波の音に紛れて聞こえなかった
アベル
いや、ルーシュ様に謝ることが出来てよかったですと述べました
夢主
!わ、私もアベルに謝れてよかったわ…///
顔が赤くなっていくのがわかった
夢主
あ、あと、それから、!
夢主
わ、私に敬語は使わないで、名前も呼び捨てで呼んで!
アベル
?何故でしょうか?
夢主
だ、だって、、
あなたの事が大好きになってしまったから
夢主
た、タメ口で話してくれる相手くらい欲しいのよ
断られるかな、って思った
また、怒られるかなって、でも
アベル
…うん、わかった
夢主
そ、それでいいの、そのままでいて
アベル
それじゃあ、昨日の話の続きでもする?
夢主
!うん、アベルのことならなんでも知りたい!
それから、私はアベルの秘密について触れた
アベルは洗濯屋さんで、お母さんが病気だから
必死に働いている
夢主
城の護衛のお仕事とかどうかしら?
夢主
お金は十分に貰えるはずよ
アベル
あぁ、俺はもう少しで18になるから、そうするつもりだ
アベル
その分、母を1人にさせてしまうけれど…
どうにかして、アベルを幸せにしてあげたかった
アベル
あと、俺は歌が上手いんだ。
アベル
聞いたやつはみんな、元気をもらえるって
夢主
本当!?なら、私聞いてみたいわ!
アベル
もちろん、じゃあ、聞いててね
するとアベルは歌い始めた