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寛太

どっかいけよ!

華澄

え、でも…私も皆と鬼ごっこしたい……

寛太

うるさい!女子は足遅いから嫌いなんだよ!

寛太

ほら皆、さっさと行かねぇと、家に帰る時間になっちまうぞ!

華澄

……

華澄

はぁ、

華澄

また独りか。

私の小学生時代は、とにかく孤独だった

運動もできないし、他の女子ともつるめない。

おかげで、自分の居場所など、どこにもなかった。

そのくせ、自分なりに居場所を見つけようとして、

華澄

うわ!

美琴

美琴と出会った。

華澄

あ、あぁ、ごめん!
居ると思わなくて…

美琴

いいよ。
それより、独りなの?

華澄

…君こそ。

華澄

まぁ、私は、いつも通り、皆に仲間外れにされちゃって……

華澄

君、2組の美琴ちゃんだよね。

華澄

いつも周りに友達たくさんいるのに、

華澄

友達と遊ばないの?

美琴

……

美琴

うん

華澄

どうして?

美琴

…私、花を見るのが好きなの

美琴

綺麗な花とか葉っぱを見るのが好き。
だけど、いつもは友達がいるから、こうして1人で花を眺めることが出来ない

華澄

……そうだったんだ

華澄

じゃあ、邪魔になっちゃうよね。

華澄

そろそろ行くよ。バイバイ!

美琴

……ちょっと待って!

華澄

え?

美琴

私で良ければ、友達にならない?

華澄

え…?
どうして私と?

美琴

いいじゃん。

美琴

1人になるなら、一緒に花を見た方が楽しいでしょ?

華澄

……うぅ…

美琴

美琴

どうして泣いてるの?

私は、いつの間にか、泣き崩れていた

華澄

うん。ごめん。
一緒に花見よう。

そこには、特に大きな花があるわけでもなく、

細々とした、小さな花たちが広がっていた。

華澄

そういえばさ、

美琴

華澄

私の名前の「カ」って「はな」って読むんだって

美琴

へぇー!
華澄ちゃんは、どんな花が好きなの?

華澄

私は……

華澄

四葉のクローバーが好き。

美琴

それ葉っぱじゃん

華澄

ははは…、だよね。

華澄

でも、見た目が可愛らしくて

美琴

ふーん

美琴

じゃあ、一緒に四葉を探してみようよ!

美琴

先に見つけた方の勝ちね!

華澄

え、あ、うん!

私たちは、無邪気に四葉を探し回った

でも、そこでは、本当にどこを探しても、四葉は見つからなかった。

だから、私も美琴も苦戦していた。

狭いクローバー畑を20分ほど探し回ったと思う。多分。

でも、その四葉探しにも終止符を打たれる時が来た。

華澄

あ!

私が四葉を見つけたのだ

華澄

見つけた!

美琴

見つけた!

華澄

美琴

ぷっ‪w

奇跡的にも、私たちは同時に、同じ四葉を見つけたのだ。

きっと、そこには、その1本の四葉しかなかったのだろう。

華澄

はははは!

華澄

これじゃ引き分けじゃん‪w

美琴

うん。それでいいよ

華澄

……

華澄

どうする?この四葉

美琴は困ったような顔を見せた。

たかがゲーム。 眺めてお終いでも良かった。

でもきっと、記念が欲しかったのだと思う

美琴と仲良くなった記念品が

美琴

じゃあさ、

美琴

これストラップにしようよ!

美琴

ずっと持っておけるように!

華澄

でも、1つしかないよ?

美琴

あげるよ!

美琴

私よく物無くすから!

華澄

え、ありがとう!

華澄

で、

華澄

そのストラップを美琴が作ってくれて、

華澄

私が貰ったんだっけなぁ

美琴

よく鮮明に覚えてるね‪w

美琴

…まぁ、私もだけど

美琴

忘れられないなぁ‪。
普通なら出会ったきっかけなんてすぐに忘れるのに

美琴

こんなの華澄だけだよ

華澄

ええ‪w
照れるな‪w

美琴

ところで、

美琴

まだそのストラップ持ってるの?

華澄

当たり前じゃん!

華澄

ほら!

私はポケットから例のストラップを出した。

美琴

ホントだ‪w

美琴

しかも全然色あせてない!

華澄

やっぱり奇跡なんだね‪w

華澄

これなら、あの日の出来事を忘れることも無い。

華澄

これからもよろしくね!

美琴

なにそれ‪w

美琴

ほら、次の授業はじまるよ!

美琴

……

美琴

これからもよろしく。

華澄

美琴

華澄

ぷっ‪w

華澄

はははは

美琴

はははは

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コメント

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初コメさせて頂きます。 全てのストーリーを読ませて頂きました 虐めから文房具まで、読み手に内容が伝わるように、興味を持たせるような、そんな感じが伝わって来ました。 私もそれに釣られたような物だったので…タイトルから惹かれて全て読んでしまいました。 最後の番外編では、本編とは違い、ほっこりとする内容になっていて、読んでて微笑ましくなりました。 作品をリアルタイムで見れなかったのが残念に思います。

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