生け贄になった少女は光を見つける

レイはベルトコンベアで地下に戻り、自分の部屋のほうに歩いていく。

しっかりと部屋まで行ったのを確認してからニコとタミヤは自分たちの家に帰って行った。

レイは部屋に戻ると、違和感に気づいた。

レイは隠していた＜私物＞を探す。

ｶﾞｺﾝｯ....

レイは引き出しの底を二重にしていた。

部屋に侵入したものは流石に、この仕掛けには気づいていなかったようで

レイはほっとして＜私物＞が入った箱を抱き締めた。

箱を大事そうに抱き締めるレイを照らすように地上からのわずかな月の光が射し込んだ。

翌日。

レイの部屋にはカネダがいて、そのカネダはレイの隣でべそをかいていた。

カネダは浜里という人にいじめられたらしく、レイに慰めてもらおうと

あのニコよりも早く基地にきた。

レイがダフに手を振るとダフは微笑んで手を振り替えした。

と、また泣き出すカネダ。レイはよしよしとカネダの背中を撫でる。

レイは引き出しを漁り始める。この時、ダフとカネダはレイの短いズボンから出てる足をじっっと見ていた。

見えそうで見えない、その境目をじーーっと見ていたのだが、レイはその視線に気づいていない。

ダフとカネダはレイの一声でハッと正気に戻り視線をレイから離した。

ｺﾝｺﾝ....

ダフとカネダはタミヤに呼ばれてレイちゃん部屋を退室する。

そして、ニコに集められた理由はレイについてだった。

正直、レイについて知らないことはまだまだある。

だからこそ、油断はまだできなかったのだ。

話し合いは終わり、ダフは先に帰ってしまったが、カネダ達はレイのいる部屋に向かう。

カネダがドア越しにレイに話しかけると、しばらくしてから『うん...』と返事が返ってきた。

女子とお出かけするとなったときに爬虫類などの博物館に連れていく人はそうそういない。

もし、この場に雷蔵がいたら、ニコの言うとおり叩かれていただろう。

しかし。

ニコとタミヤはレイは普通の女子よりちょっと？ずれている所があることを忘れていた。

ニコはカネダとダフに甘いタミヤに呆れ、怒りを通り越した。

そして、この日を境にまさか、あんなことが起きるなんて、誰が予想できただろうか？....

レイを180度ひっくり返してしまう出来事が、待っていたなんて。

Next episode....