全部、僕だけのものにしてあげる
ガイド
夜の生徒会室に、まだ淡く光る蛍光灯。
ガイド
シャツは乱れ、ネクタイもどこかへ消えたまま、ころんの腕の中で息をつくりいぬ
りいぬ
……やりすぎ、ばか
ころん
副会長が可愛すぎんだよ
ガイド
天音の髪を梳かす指先がまるで慈しむようで……それが腹立たしくて、でも甘い。
ころん
……さっき、僕に全部任せてたくせに
りいぬ
っ……うるさい、黙れ……!
ガイド
ころんがふ、と笑って、首筋に唇を落とす。
ころん
やっぱ僕、副会長のそういう顔が一番好き
りいぬ
……変態、
ころん
僕にしか見せないんだからいいでしょ?
ガイド
そう囁いて、また深く口づける。
ガイド
まるで、確かめるように、刻むように――
ころん
副会長、副会長の全部が、僕のものなんでしょ?
りいぬ
……そういうとこがムカつく。
りいぬ
……けど
ガイド
りいぬの胸元を掴んで、天音はぽつりとつぶやいた。
りいぬ
……会長じゃなきゃ、やだった
ガイド
その瞬間、ころんの目の奥がほどけた
ころん
……俺の負けだな
りいぬ
何が…
ころん
副会長に堕ちた、ってこと
ガイド
静かな生徒会室で赤面したりいぬに気づいたのはころんだけ__
次回 300↑