アユ
ほら、これ見て
マコト
うわ、懐かしいな
マコト
幼稚園の頃だっけ?
アユ
そうそう!
1枚の写真を見ながら、 私とマコトは盛り上がっていた。
アユ
この頃のマコトは今みたいに声が低くなくて可愛かったな……
マコト
この頃のアユは男勝りで怖かった……
アユ
酷くない?
マコト
いや、お前も酷くない?
アユ
私はいいの
マコト
出た!
その口癖は変わらない!
その口癖は変わらない!
マコト
やっぱりお前、あの時から変わってないんじゃね?
アユ
いや、変わってるよ
マコト
そうかな
アユ
変わってるったら変わってる!
アユ
むしろ変わってないのはマコトじゃない?
マコト
俺は変わったよ
マコト
……見た目とか
アユ
そんなの当たり前だわ!
アユ
はあ、まあ変わらないのは私たちの関係くらい?
マコト
かもな
アユ
だよね
私は言葉を飲み込む。
もう 幼馴染のままでいるのは 嫌なんだけど
「好き」
それが言えたらどんなに楽だろう
私は持ってきた写真を見る。
2人仲良く手を繋ぐその写真。
いつからなんだろうね
こうやって 当たり前に 手を繋げなくなったのは……