店長
木崎姫歌(きさき ひめうた)
店長
そう言うと、店長は小脇に抱えていたボールに向かい、
店長
と同意を求めた。
木崎姫歌(きさき ひめうた)
相羽吾蓮(あいば あれん)
木崎姫歌(きさき ひめうた)
いきなり叫び出したかと思えば、ボールに向かって「トモコー!」とか叫んでいたし。
相羽吾蓮(あいば あれん)
木崎姫歌(きさき ひめうた)
相羽吾蓮(あいば あれん)
木崎姫歌(きさき ひめうた)
店員の話を聞き流しながらシューズを見ていた吾蓮が、小首を傾げた。
相羽吾蓮(あいば あれん)
木崎姫歌(きさき ひめうた)
普通の靴屋ならいざ知らず、ここはバスケ用品専門店だ。バスケをやれば背が伸びるわけではないが、背が高い人間が活躍できるスポーツだ。自然と長身の人間が集まる為、ショップとしても、大きいサイズを切らす事はそうそうないはずだ。
店長
木崎姫歌(きさき ひめうた)
デカい中学生もいたものだな。
木崎姫歌(きさき ひめうた)
店長
相羽吾蓮(あいば あれん)
まあ、バッシュのコレクターは案外多いらしいし、そう不思議でもないか。
相羽吾蓮(あいば あれん)
肩を落とす吾蓮。
わたしも同じような心境だった。こちらに住んでいれば、また後日で済むのだろうが、わたし達はそうもいかない。時間的にも、金銭的にも。
木崎姫歌(きさき ひめうた)
相羽吾蓮(あいば あれん)
店長
木崎姫歌(きさき ひめうた)
店から出ようと歩き出したところ、背後からの大声で呼び止められた。
言うまでもなく、変人店員である。
相羽吾蓮(あいば あれん)
面倒な展開になりそうな予感を察知し、頬をヒクヒクさせながら吾蓮が問うた。
店長
相羽吾蓮(あいば あれん)
店長
相羽吾蓮(あいば あれん)
店長
相羽吾蓮(あいば あれん)
ポン。
と吾蓮の手に、何かが載った。
――艶やかな黒の、バッシュだった。
相羽吾蓮(あいば あれん)
店長
ビッ、と親指を立てて女の名を呟く店員。
相羽吾蓮(あいば あれん)
店長
相羽吾蓮(あいば あれん)
店長
相羽吾蓮(あいば あれん)
店長
相羽吾蓮(あいば あれん)
急な話についていけず、オロオロする吾蓮。
しかしそんな吾蓮の状況など気にせず、
店長
相羽吾蓮(あいば あれん)
店長
相羽吾蓮(あいば あれん)
こうしてわたし達は、一足のバッシュ――しずくを託され、店から締め出された。
木崎姫歌(きさき ひめうた)
相羽吾蓮(あいば あれん)
心配するな。わたしもわからん。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!