アストピア 全ての始まり編

グリスさんと別れた後… 私達はラモーレ姫に知らせるためにサイショー城へ戻った

inサイショー城 姫の部屋

ラモーレ姫は安心したように胸に手を当てる

…ここで、私は気になっている事を尋ねることにした

やはり図星だったようで、ラモーレ姫は顔を赤らめた。

私がそう言うと ラモーレ姫は少し黙って…こう言った

よくよく考えれば、ラモーレ姫は王族。

婚約が決まっているのも納得ができるが…

隣の…？どこかで聞いたことが…

確かユーロが向かうと行っていた国だ まさかここで「トナリーノ」という国の名前をまた聞くとは思わなかった

どのぐらい暑いのかな？と少し私が疑問に思ったところで…

ﾄﾝﾄﾝ

ラモーレ姫は少し悲しそうな顔をして 部屋を出て行った

しばらくして… ラモーレ姫がさっきよりも暗い顔をして戻ってきた

私達は姫の部屋を出た。

姫の部屋は玉座の間と隣接してるから 直ぐに王様と会った

これで良いのだろうか… ラモーレ姫の意見も尊重したいが、これは国の事も掛かってるし…

ｶﾞﾁｬ

フレディ王と兵士が話している中、アイリスが小声で私に言った

まあ…魔物に太刀打ち出来なかったらそこでやられるかもしれない

なら私達が助けた方が良い

「それでは行ってきます」と言い、私達は部屋を出た

in サイショー城　廊下

玉座の間を扉を閉めて、私達は城の外に行こうと歩いていた

すると、後ろから声が聞こえてきた

ロンノさんが猛ダッシュで走ってきた

鎧を着ているからか、汗だく状態だった

ロンノさんは一枚の紙を取り出し、私に渡してきた

………

……

ロンノさんから貰った地図のおかげで楽々森を突破した私達は 国境の山に足を踏み入れた

in国境の山

プレーンが辺りを見回す

…少しして、奥の方から声が聞こえた

私達は声のする方へ駆け出した

………

…

声の主は、金色の服を身を包んだちょっと背が小さい男性だった

ノロマと言われたことに怒りを隠せない2人 正直私も同じ気持ちだ

ウォルズ王子……いや、ウォルズに対しての怒りを我慢しながら 私達は山を降りて行った

その道中もウォルズは喋りまくる

長々とウォルズが喋る中、山の麓から鳴き声が聞こえた

ｶﾞｧｧｧｧｧｱｯ!

目の前に立ち塞がったのは、羽の部分に目があるグリフォンだった

仕方がないと思いながら剣を手に取ったその時

ダフニーが魔法使いなのに物理で突っ込んでいった

結果は…グリフォンに大ダメージ

ダフニーも強いけど、それに耐えられる杖って一体…

…………

……

と、私たちが苦笑いをしていると…ウォルズが急に割り込んでこう叫んだ

全員反応は同じだった。 ウォルズは一度も剣を握らず、高みの見物をしていただけ

なんで自慢ぶっているのかわからなかった

…と叫んだ後、すぐにウォルズは城の方へと走って行ってしまった

アストピア １３話 終