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赤い瞳の男
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これは「繧ー繝ォ繝??繝ウ繝サ繝輔Η繝シ繝ゥ繝シ」が不思議な世界から逃れようとする物語
赤い瞳の男
目を覚ますと、そこは薄暗い竹林だった
赤い瞳の男
そう。確か。目の前にトラックが迫っていたような。
だが、それより前は思い出せない。だが、おそらくあの後に…。
赤い瞳の男
手を握ったり開いたりして、それから軽く飛び跳ねる。
五体満足のコンディションなのが確認できた所で、疑問が生じる。
車に撥ねられてこんなピンピンで居られるほど人の体が丈夫なわけがない。
では、今の状況は?
赤い瞳の男
赤い瞳の男
赤い瞳の男
赤い瞳の男
赤い瞳の男
赤い瞳の男
赤い瞳の男
赤い瞳の男
一言聞けば、ニコニコと朗らかな笑顔で竹の知識についてこと細かく語ってくれるだろう旧友を思いながら、この場に居ないことを少し残念に思った。
赤い瞳の男
絶え間ない青空は暗澹とした緑で隠されている。
爽やかなはずの自然の息吹は鬱屈とした湿りと生ぬるさを帯びていた。
どこかぬめっとした生暖かい空気が肌に張り付くようで心地悪い…
通気性のよいはずの患者服も、生乾きのものを着ているかのように生臭くじめじめしていた。
風で柔らかにしなる竹林の風景に対して、空気が不快感の塊のような空間。
それはまるで歯車がかみ合わないようなズレ。辻褄が欠落した世界。
赤い瞳の男
まるでVRでも見ているような非現実感。
赤い瞳の男
…これは自分の感想でしかないが。
長居するには気味が悪い空間。それとまるで好奇心を誘うように伸びた平坦な一本道。
誰かの思惑を感じるような誘導性。
赤い瞳の男
赤い瞳の男
これが誰かによって仕組まれたものならば、まずは相手の目的でもなんでも探る必要がある。
情報がブラックボックス状態は流石に下手な行動は出来ない。
赤い瞳の男
そういえばあんな気持ち悪い空気なんだか既視感あったんだが、やっと思い出した。
赤い瞳の男
なんか大先生の否定するような空耳が聞こえた気がするが無視した。
さて、獣道を進むと広大な洞窟へ繋がっていた。
自然生成されたものにしては広さは余裕で人間が歩ける。
整備こそされてはいない。 しかし明らかに何者かの手で掘られたものと分かる不自然さがある。
赤い瞳の男
赤い瞳の男
立ち入り禁止の看板すらないのならそこまで深刻に見る必要はないかもしれないが、わざと撤去されている可能性もある。
それに真新しい掘り出された跡も見受けられることからしても、どうやら誰かがまだ出入りしているようだ。
もしかしたら、この中にまだ居るかもしれない。
赤い瞳の男
せめて自衛の為の道具は欲しい所だし、誰かが居るならここ一帯の情報を聞ける可能性もある。
迷わないように注意して探索してみよう。
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その背後で能面を被った女が見ていることには気がつかなかった。
こおぉぉぉん
こおぉぉぉん
赤い瞳の男
赤い瞳の男
思ったよりも鉱山の中は広かったらしい。
最初の分岐からの派生は少ないおかげでそこまで迷っていないが…
その分なのか、一本一本の道がばか長い。
赤い瞳の男
埒が明かないと判断し、踵を返した時だった。
からん ころん
赤い瞳の男
先の見えない洞窟の奥からだ。
寒気がする程、すずやかな下駄の音が洞窟内に響く。
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赤い瞳の男
目に痛い赤色を基調とした色彩。
その上に黒く刻まれた無数の生々しい目の文様が印象的な着物。
その能面を被った人物は肩幅的になんとなく男ではなさそうだ。
だが、明らかにただの人ではない。
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赤い瞳の男
能面の女の言葉を理解するよりも早く、唐突にバキン!と天井に巨大なヒビが入る。
赤い瞳の男
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赤い瞳の男
能面の女を気にしている暇はない。先程までの本道へと全力で走り始める。
その瞬間、天井が轟音を立てて崩れ始めた。小さな破片が頭を掠めていく。
赤い瞳の男
赤い瞳の男
赤い瞳の男
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赤い瞳の男
後ろで崩落に巻き込まれたはずの能面の女が目の前に立っていた。 思わず足を止めそうになる。
しかし、後ろには迫る崩落。足をほんの少しでも止めれば一巻の終わり。
少なくともその女に命を懸けて構う理由はない。
なので足を緩めずに、能面の女の横を駆け抜ける。
しかし、そう容易くは行かなかった。
ガシッ!
赤い瞳の男
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赤い瞳の男
恐ろしい力で腕を掴まれる。掴まれたところからみしりと骨がきしむ音がする。
締め上げられるような激痛が走る。振り払えない。
背後に死の崩落音が迫る。死神が長いようで短いカウントダウンを始める。
ガラガラ ガラガラ
赤い瞳の男
ガツンと能面の女の腹を蹴る。しかし、まるでコンクリート相手のようにびくともしない。
みしり、腕に掛けられる力が増していく。
赤い瞳の男
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――バキン
赤い瞳の男
意識が飛びそうな激痛が迸る
脂汗が噴き出し、酷い寒気に襲われる。
赤い瞳の男
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壊れた機械のように謎の言葉を垂れ流す能面の女はまだ手を離さない。
経験したことのない激痛のあまり、腰が抜ける。
背中にばらっ、ばらっとカケラが降りかかる。
――あ、そうだ。後ろ。
赤い瞳の男
To Be Continued…