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死んでしまったのだろうか
ゆらゆらと雲が優雅に青い空を泳いでいる
心地よい‥
だが そんな時間もすぐに終わりを告げる
ふと、目を覚ますと大きな鳥居の前に居た
誰かが俺を呼ぶ
‥‥て!‥‥‥‥‥きて!
廉叶
少女
目を覚ますと少女が俺の目の前に居た
少女
廉叶
少女
廉叶
少女
少女が俺の手を取り進もうとする
廉叶
少女
そう言い、少女は先程とは全く違う力で俺の手を引く
廉叶
少女
廉叶
少女
少女は気にしていない様子で森の中に足を踏み入れる
森を走る
走っていても少女は歌う
その歌は俺が何度か耳にした歌だ
何だろうか。思い出せない。
そんな中でも少女は足を止めない
目の前に森の終わりを示すかのように光が見える
廉叶
森から抜けた先に目に入ったのは
空いっぱいに咲いている花火だ
少女
廉叶
少女
少女はそっと俺の背を押す
廉叶
森から抜けると同時に眠気が俺を襲う
少女
俺はそのまま意識を手放した
ピッ‥ピッ‥ピッ‥
廉叶
母
起きた瞬間、優しく母に抱き締められる
廉叶
母
あの後母さんに聞いた
花火大会のあの日、俺はトラックと乗用車の衝突に巻き込まれたそうだ
‥ただ
俺は妹に庇われたそうだ
妹はそのまま息を引き取り
俺は生死をさ迷っていたらしい
あの時の出来事出会った少女
‥もしかして
廉叶
ふと空を見上げる
そこで見守っていてくれよ
美優
返事が帰ってくる訳も無いが、空にそっと呟いた
そしてあの懐かしい歌を呟きながら地面を踏んだ
涼しい風が、桜の花弁を連れ俺の体をそっと撫でた
私は歩く
長い長い道を
美優
美優
美優
美優
私が導いてあげるから
お兄ちゃんの魂
私に頂戴?
訂正しておこう
私はお兄ちゃんの本当の妹ではない
でも妹のようなもの
だって妹の体は私の体と一つになったんだもん
お兄ちゃんが嫌いな人も
お兄ちゃんの傍に居る人も
みんな私が此方に連れてきてあげる
心配しないで、お兄ちゃん
大好きだよ。
美優
美優
美優
小さな死神はそう微笑んだ