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こちら、殺し屋にございます。

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こちら、殺し屋にございます。

1 - こちら、殺し屋にございます。

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2019年10月18日

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少女

あの、私を殺してください。

........1ヵ月ぶりの客だ。

N

ようこそいらっしゃいました。

N

こちらへどうぞ。

少女

はやく、、!!!今すぐ殺して、!!

N

お客様、落ち着いてください。

N

少し、お話をしましょう。

少女

ああ、ごめんなさい取り乱してしまいました、

ここは、殺し屋だ。

殺し屋といっても、あいつを殺して!というような要望に答えるのではなく 私を殺してください!という自殺したくてもできない方のためにある殺し屋だ。

今日は、久しぶりの客が来た。 しっかりと話を聞いてしっかりと殺してやろう。

N

こちらへお座りください。

少女

はい.....

N

今日は、どのようなことがあってここへ?

少女

.....私、いじめられてるんです。

N

なるほど。

N

どのようなことをされてるのかお聞きしても?

少女

.....はい。

少女

私のクラスは明るくてとてもいいクラスだと評判がいいんです。

少女

でもその裏には、多数のいじめがあります。

少女

クラスの中心核にいる絵里という女が、何もしていない私たちのようなクラスに馴染めていない子に対して社会的刑罰だ!とか言いながら毎日いじめてくるんです。

少女

昨日は、

少女

うぅ.....

N

ゆっくりで大丈夫ですよ。

少女

はい、ありがとうございます、

少女

昨日は、鯉がいる池の中に落とされたり

少女

お弁当を排泄物がある便所の中に落とし、それを食べろと言われました。

少女

そして、私だけじゃなくて私が世話をしていたうさぎを

少女

殺されました。

少女

そのうざきの死体を私にみせ、お前の家族もこうなっちゃったりして。と脅されたんです。

少女

やめて!と私は必死に叫びました。

少女

けれどもあのやつらは笑うだけで、なんでもするから!と私が叫べば死ねよ。というばかりです。

少女

私が、私が死んでしまえば家族は助かります。

少女

なので、殺してもらおうとここに来たのです。

少女

一人では少し寂しいので、

N

そうですか。

N

今までよくそんな状況に耐えられましたね。

N

お疲れ様です。

N

それでは、どのような死に方がいいか考えてください。私があなたの理想の死に方を完璧に再現しましょう。

少女

なんでもいいから、今すぐ殺して

N

それはできません。

N

1日かけて本部にあなたの情報をとどけなくてはなりません。

N

ですから、あなたを殺せるのは早くても明日でしょう。

少女

.....わかりました。

N

それではまた明日、昼の12時にここへ。

少女

はい。

N

いじめ、なあ。

N

まあ、いい。あの子の理想の死に方に従うまでだ。

N

でも大抵ここに訪れたやつは最後に生きたいといって死ぬんだよな。

N

こんな仕事をやってる僕だけど少し胸が痛む。

N

とりあえず本部に電話しよう。

N

通話終了

通話
13:03

N

よし、許可も出たし大丈夫だろう。

次の日

コンコン

N

どうぞ。

少女

あの、ごめんなさい12時をすぎしてまって、

N

全然大丈夫ですよ。

N

それで、どのように死にたいか考えてきましたか?

少女

ええ、

少女

考えて見たけれど思い浮かびませんでした、

N

それでは?

少女

普通に包丁や何かで刺して殺して欲しいのです。

N

わかりました。

N

それではステージの方へ行きましょうか。

少女

あの、

N

ん?

少女

私が死んだら本当に家族は酷い目に会わないですみますかね。

N

さあ、それは私にはわかりかねません。

N

あなたに昨日お聞きしたあのような酷いことをするやつらですから

N

嘘のひとつやふたつ、つけるかもしれませんね。

N

ですが、あなたが死んだことで少しは罪悪感を感じるのではないでしょうか。

少女

そう、ですよね。

少女

ありがとうございます。

N

いいえ。

N

さあ、ここがステージです。

N

そこに寝そべってください。

少女

はい。

少女

......ッ

N

どうされました?

少女

私こんな冷たいベッドの上で死ぬのですか?

N

はい。

少女

........少しわがままをいってもいいですか?

N

私にできることであれば。

少女

人の、誰かの暖かい温度を感じながら死にたいです。

N

誰か呼んでこいと?

少女

いいえ。あなたの腕の中で死ぬことは出来ますか.......?

N

私なんかでよければ可能です。

少女

....お願いします

N

はい。

.........................

N

それでは、準備はよろしいでしょうか。

少女

はい。

N

いきますよ。

少女

んっ.........

N

完了しました。

少女

いたい、いたいよぅ

N

もうじき楽になれます。

少女

ありがとうございます.......

N

本当に死ぬ決断をしてよかったのですか?

少女

.......本当はもうちょっと生きたかった、なんて

少女

あぁ、もっと別の世界にもっと別の姿で生まれてきたかったです......

N

.........

少女

ど.....してないてるん......ですか

N

お気になさらず。

少女

は......い.......

N

川崎るみ様、よき旅を。

少女

.........

.........................

N

久しぶりの仕事で、つい泣いてしまった。

N

コンビニでもいこう。

N

...............?

女子高校生A

川崎るみ死んだってまじ?

女子高校生A

やばくね?

女子高校生B

まじまじ、やばいよ。

女子高校生A

まああいつしんでも弟いるしな

女子高校生B

弟の泣き顔川崎そっくりだったわ笑

女子高校生A

そやな

女子高校生A

あいつ死んだってなんもに変わんねえのにな

女子高校生B

ばかみたいだよね笑

女子高校生A

弟も死ねば家族助けてあげるとかいったら死にそうだな笑

..............ああ、どうして

N

どうしてこんなにも世の中は

N

真っ黒な人間ばっかりなのだろう。

プルルルル

N

.......はい、もしもし。

N

こちら殺し屋にございます。

今日も殺しの依頼がはいった。

川崎......はやとです......
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