半年後、、、
文
えっ、海斗さんと竜野さん?
海斗
文ちゃん!久しぶりだね。
海斗
元気にしてた?
文
はい!超元気にしてました!
蓮
威勢がいいな。
文
それが私なので。
蓮
…朝陽とは、連絡取ってるのか。
文
はい!今、先生のパティスリーで出すケーキの作成中らしいです。
海斗
へぇ、凄いね。
蓮
どこのパティスリーだ。
文
「Le plus haut」(最高)って言うところです。
蓮
っ!
海斗
その店…。
文
かなり有名なパティスリーですよね!
文
朝陽凄いなぁ。
海斗
確か日本人がオーナーだよね?
文
よく知ってますね!
文
後藤菜穂(ごとうなほ)さんが5年前にフランスで建てました。
文
彼女のケーキは世界でTOP10に入る美味しさだそうです!
文
私も1度でいいから食べてみたいです。
蓮
やっぱりか…。
文
どうかしましたか?
海斗
ううん、ちょっと気になっただけ。
海斗
この後時間ある?
一緒にお茶しない?
一緒にお茶しない?
文
えっ!いいんですか!
海斗
うん、いいよ。
海斗
蓮も行くよね?
蓮
いや、俺は戻る。
蓮
少し、1人になりたい。
海斗
…分かった。
海斗
それじゃ、文ちゃん行こ?
文
はい!竜野さん、また。
蓮
あぁ。
ガチャ、、、
舎弟3
あ、若!お疲れ様です!
蓮
あぁ。
蓮
この後誰か来るか。
舎弟4
いえ、誰も。
蓮
それなら晩になるまで
誰も部屋に来るな。
誰も部屋に来るな。
舎弟3
…分かりました。
バタン、、、
舎弟4
若、顔色悪かったな。
舎弟3
あぁ。無理してないだろうか。
文
竜野さん、大丈夫ですかね。
海斗
ちょっと心配だな…。
文
あの。
海斗
どうしたの?
文
後藤菜穂さんと知り合いなんですか。
海斗
…なんでそう思うの。
文
名前を出した時、明らかに竜野さんと海斗さんの顔がくもりました。
文
昔なにかあったんですか?
海斗
…あったよ。
海斗
でも、蓮なしでこの話はできない。
文
…そうですか。
文
では、また今度お願いします。
海斗
うん。必ず。
フランスでは、、、
菜穂
朝陽ちゃんお疲れ様ー。
朝陽
菜穂さん!
今日もありがとうございました!
今日もありがとうございました!
菜穂
朝陽ちゃんすぐに上達するから、いつ追い越されるか分からなくて怖いよ!
朝陽
いつか菜穂さんを超えて、世界に名が渡るようにしたいです!
菜穂
私も負けないようにしないと!
菜穂
この調子なら、あと少しで帰れそうね。
朝陽
本当ですか!?
菜穂
えぇ。
朝陽
やっと食べてもらえる(クスッ)。
菜穂
何〜、彼氏でもいるの?
菜穂
お姉さん、聞いてないわよ?
朝陽
か、彼氏じゃないです!
朝陽
留学する前まで住んでたマンションのお隣さんに、私のケーキを食べてもらってて。
菜穂
あら、いいじゃない。
朝陽
飛行機乗る前に、また食べてくれるって言ったから、上達したケーキを早く食べてもらいたくて。
菜穂
まぁ、私の知らないところでそんなことがあったなんて。
菜穂
青春だねぇー(ニヤニヤ)。
朝陽
れ、蓮さんとはそんな関係じゃ!
菜穂
蓮さん?
朝陽
あっ!
菜穂
ケーキを渡してる相手の名前?
朝陽
…はい。
菜穂
苗字が竜野で年が…今は28かしら。
朝陽
そ、そうです!蓮さんと
知り合いなんですか?
知り合いなんですか?
菜穂
そうね。
菜穂
まぁ、昔ちょっとね。
朝陽
へぇー。世界って狭いですね!
菜穂
そろそろ暗くなるから帰りましょうか。
朝陽
はい!
朝陽
また、明日もお願いします!
菜穂
えぇ。気をつけて帰るのよ。
朝陽
菜穂さんも気をつけて!
スタスタ、、、
菜穂
やっと、見つけた。
菜穂
待っててね。
菜穂
私の蓮(クスッ)。