V6 不思議な船旅4 Voyager～最後の航海～

あれから、10分は経っている。

ってか、どんだけ遠い場所にいるんだよ！まだ、着かないのか？

銃声が、たしかに聞こえたのに、なかなかその場所に着かない。

これも罠か？

健は、イナンさんの答えをどうしても聞きたいみたいで・・

なんて聞いてるけど・・・

そのやり取りを見ていた長野君は

ふたりに気をとられ過ぎていた！

そう、イオンさんが近くにいなかった。

イオンさんは、捕まってしまっていた。

そいつは、イオンさんに刃物を向けている。

健は、軽はずみでいってるわけでもなさそうだ。

そして信じられないことに・・・

長野くんの手には、ナイフがあって、僕を刺そうとしていた・・・けれど・・・・・

長野君は、操られないように、そのナイフで自らを刺したんだ・・・・・。

こんなに血が・・・・。

イオンさんは、長野君を、守るようにたった。もしかして、力が戻ってる？

彼は見えない力で押さえつけられているみたいだ。

長野君は、そう言って僕の頭を撫でた。

そして、僕たちは、誓った。

必ず二人と再び再会することを・・・。

僕たちは、それぞれ分かれた。

そして、岡田たちが向かった場所は・・・

ある祠のまえだ。

岡田は、アミさんと交わした約束の場所を、ちゃんと覚えていた。

さすが・・・。

祠を開けて、入っていたのは水晶だった。開け方まで、知ってるなんてすごいぞ！岡田。

岡田は、黙って水晶を手に取った。

みんなも、静かにそれを見守っている・・・・。

誰かと会話をしているのか、ひとり言を言ってる？

岡田は、涙を流し始めた。

岡田のその言葉に、

井ノ原くんのいまの言葉に少しだけ反応した。

ふたりは、岡田に同意してくれた。頼もしいところあるじゃん！

アミさんの声が、岡田にだけは聞こえているようだ。

ガッシャーン！！

岡田は、おもいっきり水晶を地面に叩きつけた！！

すると、不思議な力が舞い降りてきたのだ。

剛は、後ろからルキアさんを抱き締めた。

力を使ってしまったから・・・・。

剛は、ルキアさんを、抱き締めた。

二人を攻撃しようとすりるが、二人を守る光に遮られた。

そして・・・・

僕たちにも、その光が、舞い降りてきた。

不思議なことに手の怪我が治っていた。

粉々になった水晶が、光になって、いろんなものや人を浄化し始めたのだ。

サリーさんの目からは、涙が流れていた。

その涙は、あの日ルキアさんが流した涙に似ていた・・・。