それから太陽はずっと話していた
私は適当に相槌を打つだけで
私自身の事は何も話さなかった
太陽も無理に聞いてこようとしなかった
太陽
それじゃ次は奏葉の番な!
奏葉
え…
太陽
俺の事結構話したし次は奏葉の番
衝撃だった
全然私の事聞いてこなかったくせに
それよりも衝撃だったのが
当たり前のように次について話された事
もう会うつもりなんてなかった
太陽
また会うの?みたいな顔してんなー笑
奏葉
だって…
太陽
いいよ
太陽
もう会わなくても
太陽
奏葉が会うつもりがないなら
奏葉
…
太陽
でも俺はどうせずっとここ居るから
太陽
逃げたくなったら嫌になったらここ来いよ
奏葉
!
太陽
俺が話全部聞く
奏葉
なんで…
太陽
なんでってそりゃ…
奏葉
?
太陽
なんもない
太陽
明日来てくれてもいいよ
奏葉
…
太陽
まぁそれは奏葉が決める事だし
太陽
なんも言わないけど
太陽
明日来るんなら聞かせろよ
太陽
奏葉の事
奏葉
…
太陽
なんか反応しろよー笑
奏葉
コク
奏葉
話す
太陽
待ってる
朝になり家に帰った
母
あんたどこ行ってたのよ!
奏葉
すみません…
母
早く家事しなさい!
母
パチンコ行ってくるから帰ってくるまでにご飯作っといて
奏葉
はい…
再スタートだ
いつもの地獄のような日常の
ただ日常に戻っただけなのに
どうして
どうして
またあの海に行きたいと思ってしまうのだろう
初めて私を見てくれた
初めて私という存在を邪魔だと言わなかった
そう感じなかった
初めて優しくしてくれた
それが傷だらけの私の心に響いた