女性
しっかりして一郎!!
男性
うう…
男性
大丈夫か!?
男性
あ、足が…
毛利蘭
大丈夫、傷は浅いわ!すぐ手当てすれば…
女性
わたし、救急箱とって来ます!!
女性
誰?誰にやられたんだい!?
男性
わ、わからない…
男性
と、突然電気が消えたと思ったら…
男性
誰かが、このトイレに入って来る気配がして、いきなり刺されたんだ…
男性
うくっ…
江戸川コナン
…………
夜花星
…………
江戸川コナン
犯人の顔とか、背丈とか、何かわからなかった?
男性
とにかく真っ暗で、何も見えなかったんだ…
江戸川コナン
光のような物は見えなかった?
男性
い、いや別に何も…
夜花星
……
女性
!?
女性
ン、
女性
これは!?
女性
祥二の包丁!?
男性
た、確かに私の物だ…
女性
祥二…まさか、あなたが一郎を…
男性
ちょっとまってくれよ…犯人は電源を切り、暗闇を利用して一郎君を襲ったんだ…
男性
停電した時、みんなといっしょに食堂にいた私に、電源を切れるわけないだろ?
女性
そ、そうね…
男性
それが可能だったのは、たった一人…
男性
今も、この船のどこかに潜んでいると思われる…
男性
武君しかいない!!
女性
………
男性
………
女性
………
毛利小五郎
いや…そうとはかぎりませんぞ…
女性
た、探偵さん…
毛利小五郎
一郎君の手当ては、夏江さんと蘭に任せて、
毛利小五郎
みなさんは、私といっしょに来てもらいましょう…
毛利小五郎
電気室へ…
女性
ここに何かあるんですか?
毛利小五郎
まあ、あれを見てください…
男性
こ、
男性
これは!?
毛利小五郎
一種の時限装置です…
男性
こ、これが!?
毛利小五郎
驚く事はありません…
毛利小五郎
よく考えれば、誰にでもわかる簡単な仕掛けですよ…
毛利小五郎
ブレーカーに重りを付け、支点を決めてヒモで固定し、その中間にロウソクを取り付ける…
毛利小五郎
時間が来れば、ヒモはロウソクの火で焼き切られ…
毛利小五郎
自動的に重りでブレーカーが落ちるというわけですよ…
毛利小五郎
仕掛けに使った道具は、おそらく倉庫にあった物でしょう…
毛利小五郎
このロウの減り具合からみて、かなり前から仕掛けられたとも考えられる…
毛利小五郎
つまり、電源を切る事は誰にでもできた…
毛利小五郎
暗闇を作り出し、一郎君を刺す事は、あの時食堂にいた…
毛利小五郎
あなた方でも可能だったという事ですよ!!
毛利小五郎
もちろん、行方不明の武さんにもね…
毛利小五郎
とにかく、これ以上の犯行は阻止しなければなりません!!
毛利小五郎
私が責任をもって問題の武さんを探し出しますから、
毛利小五郎
それまで、みなさんは食堂から一歩も出ないでください!!
毛利小五郎
よろしいですな…
江戸川コナン
………
夜花星
………
男性
うう…
女性
痛むのかい?一郎…
女性
一郎…
毛利小五郎
くそぉ…これだけ探してもいないとは…
毛利蘭
もうこの船の中にはいないんじゃ…
夜花星
いや…まだ探してない所があると思うよ…
毛利蘭
え?
江戸川コナン
ほら…みんなの部屋だよ…
執事
ま、まさか…
毛利小五郎
いや…考えられん事もない…
毛利小五郎
とにかく行ってみましょう!
執事
で、ではまず、麻理子様と北郎様夫婦の部屋から…
毛利小五郎
ウーム、武さん、いませんなー…
毛利小五郎
フム…
毛利小五郎
あの二人…性格がかなりちがうようですが、夫婦仲はよかったんですか?
執事
ええ…
執事
お二人がいとこ同士にあたるという事もあり…
執事
ああ見えても、小さい頃から仲が良かったんですよ…
毛利小五郎
い、いとこ同士で結婚!?
執事
はい…
執事
そういえば、あの時もだんな様は、猛反対されましたねえ…
夜花星
(あの時も…?)
江戸川コナン
(あの時も…?)