@ 水
@ 水
@ 桃
白達に続き、青、赤、桃の順に 手当てをしていった
痣がない肌のパーツが無くて、 まだ染みるのか顔を顰める兄弟達を 見るのが辛かった
@ 水
@ 黒
@ 水
@ 黒
@ 水
@ 黒
@ 水
水に沢山話してくれる黒 数ヶ月前まで大人から 数え切れない程の暴力を受けてきた黒なのに、懐いてくれて、 兄弟達と同じように 話してくれるのがとても 嬉しく感じた
@ 水
@ 桃
@ 水
@ 白
食べた…です
@ 水
@ 水
@ 白
@ 水
待っててね~
@ 赤
赤は兄弟達と一緒に居ると 水にさえ敬語で話すようになった
兄弟を守らないといけない責任を 無自覚で感じているのだろう
@ 青
@ 白
良くは無かったから…な
@ 白
仕方の無い事やけど
@ 赤
俺食べた事あるからさ
@ 桃
@ 赤
@ 赤
食べれたら食べてね?
@ 白
兄弟達だけの空間では 皆の顔色が明るくなる、心做しか 声のトーンも高くなっているように 感じる
@ 黒
@ 桃
なら桃とお話しよ!
@ 桃
感じないでしょ?
水に一切心を開かずに、 言葉も最低限な桃だが兄弟だけには 年相応の子供らしい姿を見せる
水が見た事もない桃の八重歯 桃が笑うたび、周りの雰囲気は 一弾に明るくなって行く
@ 黒
@ 桃
@ 黒
@ 桃
@ 桃
「.*・゚(*º∀º*).゚・*.」 ↑こんな顔をして無邪気に喜ぶ桃
大切な末っ子に「好き」と言われた ダメージがまた桃の鼓動を早ませる
俺達は一切親からの愛情を 知らずに成長した
唯一愛を感じる瞬間は、兄弟達と 話している時とか、遊んでいる時
「兄弟の無償の愛」だけを受け取り 「親の無償の愛」を知らない五人 そんな兄弟達が「親の無償の愛」に 憧れるのは当たり前で、 「親の無償の愛」に絶望したのも 当たり前だった
そんな「親の無償の愛」を 水が代わりに出来るかが、兄弟達の 疑うところ
もしかしたら桃達が言う あの時みたいに裏切られるかも、 俺らを試す人なのかも、 俺らに雑用等をやらさせるかも、 優しいのは今だけで大きくなったら 元の生活に戻るかも、
考えるだけで不安がいっぱいだ それでも
@ 赤
@ 白
@ 桃
@ 青
@ 黒
@ 赤
@ 白
@ 青
@ 桃
@ 桃
言うんだよ!
@ 黒
@ 黒
少し、「兄弟だけの無償の愛」でも 良いと思えた
この幸せを噛み締めれるのは 此処にいる五人の兄弟だけだから