咲良
あれ、ここ、どこ?
咲良
白い…空間?
咲良
何が起きてるんだ…?
咲良
動くべきでは無いか?
咲良
…少し歩いてみようかな
咲良
危険そうだったら戻ろう
たくさん歩いた どのくらい歩いていたか分からないほどに、上下左右も分からなくなるほど白い空間をただ歩いた
咲良
開きかけのドア…?
ポツンと1つのドアがあった
咲良
…大丈夫。何かあれば直ぐに逃げればいい
少し重く感じるドアを開けた先は…
甘味処
と、書いてある看板の横に私達が居た
父
美味しいか?
咲良
うん!
母
良かったわ。
咲良
(どういうこと…?)
父
産屋敷もまだ元気だったし、子供も可愛かったなぁ
母
そうね。
あまね様も特に異常もなさそうだったし。
あまね様も特に異常もなさそうだったし。
咲良
赤ちゃん可愛かった〜!
父
そうか、良かったなぁ〜。
咲良
…ッ!ッ!?
咲良
(声が、出ない?)
母
明日からは忙しくなるわね
父
あぁ、そうだな。
長い間休暇を貰っていたし、たくさん働くぞ
長い間休暇を貰っていたし、たくさん働くぞ
母
そうねぇ…私はまだ咲良が心配だから休暇はもう少し貰えてるけれど、いつ戻るか分からないものね
咲良
ご馳走様でした!
母
あ、食べ終わったのね。
父
なら、そろそろ出るか
咲良
うん
咲良
(何、これ、?)
咲良
(あ、3人が遠ざかってく。
追いかけない、と…?)
追いかけない、と…?)
動、けない?
咲良
(なんで?)
咲良
(というより、これは…)
咲良
(足が地面に固定されてるみたい…)
咲良
(うわっ)
目の前が 黒に染まった
咲良
(ここ、帰り道…?)
咲良
(暗い)
父
もう暗くなったなぁ…
母
夏だからって油断したわね〜
咲良
でも、楽しかった〜
母
そうね〜
父
はは、なら良かった
咲良
(!)
咲良
(なにか動いてる…?)
咲良
(いや、気の所為の可能性も?)
父
いやぁ、遅いからか眠いな
母
ふふ、大丈夫?
咲良
私も眠いぃ
母
よしよし、あと少しだから
咲良
ぁ
咲良
(?)
夢の私の視線の先を見る
咲良
(ひっ)
咲良
(あれが、鬼?)
父
!
父
なんでここに鬼がいるんだ…!?
母
私は咲良を連れて先に帰るわね!
父
あぁ!頼んだ!
咲良
うぁ…
走って逃げるお母さんと私
咲良
(なに、これ)
咲良
(明晰夢…?)
咲良
(違う、よな。)
視界が段々霞んでいく
咲良
…
目が覚めた
咲良
(今、何時?)
目覚まし時計を探す
咲良
あ
咲良
(そうじゃん。ここは鬼滅の刃の世界)
咲良
(目覚まし時計なんて、ない)
母
あ、起きたのね。おはよう
父
…あぁ、おはよう
咲良
うん、おはよう
母
起きて早々で悪いけど、外出の準備できる?
咲良
どこか行くの…?
父
昨日眠そうだったもんな。
産屋敷の所に行く
産屋敷の所に行く
咲良
産屋敷…
咲良
(…産屋敷?)
母
御館様に会うのは久しぶりね。
結婚の挨拶ぶりかしら?
結婚の挨拶ぶりかしら?
父
そうだな。
咲良
(産屋敷、御館様…えっと、耀哉だったっけ?)
咲良
(寝起きだからか、頭が回らない)
母
顔、洗ってきなさい。
とても眠そうだもの
とても眠そうだもの
咲良
はーい
咲良
(えっと、こっち…?)
母
ふふ、寝ぼけてるの?
反対よ?
反対よ?
咲良
あ、うん
咲良
…うん、洗面台が古いな
顔に水を掛ける
咲良
つめたっ
咲良
…うん。動いたからか大分頭が働く
咲良
(さっきの夢は、なんだったんだ?)
咲良
(予知夢?の、割には俺が年相応になっていたような)
咲良
(だが、髪色とかは同じだったよな?)
咲良
…
咲良
(ゴタゴタ考えても仕方ねぇ)
咲良
産屋敷様に会いに行きますか