お母さんに聞いた話しです
歯医者の先生
男性は歯医者にそう言われながら、これから始まる虫歯の治療に怯えていたと言う。
しょう
と、言い訳する男性。仕事が忙しかったのは本当だが、何より彼は子供の頃から歯医者が大嫌いだったのだ。だから、ずっと痛みを我慢して歯医者に行くのを避けてきた。
しかし、その日は一段と痛みがひどく、彼は会社を半日休んで歯医者に行く決心をしたのだった。
治療もひどく痛むだろうと覚悟していた男性だったが、歯医者から麻酔をしてもらうと、全く痛みを感じることなく治療を終えることができた。
歯医者の先生
歯医者からそう言われて男性が病院を出ると、もう外は日が暮れかかっていた。
薄暗くなっていたが、最近は終電で帰ることも多かったので、
しょう
と、虫歯の治療も終わってほっとしたこともあり、彼はどこかウキウキした気持ちになっていた。すると会社の友人から電話がかかってきた。
友人A
その誘いに彼は、
しょう
と、歯医者から麻酔が切れるまで、食事をしないで下さいねと、と言われたものも忘れて答えてしまった。
しょう
友人A
男性は焼き肉屋について、友人とお酒を飲んでおいしい焼肉を食べた。麻酔がまだ残っていて、口の周りの感覚があまりなかったが、それでも焼肉はおいしかった。
やがて、誰かが頼んだこの店の名物の牛タンが運ばれてきた。早速焼いてみる。焼きすぎない位がちょうど良くおいしく食べれるらしい。牛タンはあっという間に食べごろになり、
男性は箸でつまんで口の中に入れた。名物と言うだけあって、本当においしい だが、しばらくして、なんか変だと気がついた。噛んでも噛んでも噛み切れない。 男性が
しょう
と思っていると、目の前に座っていた女性が、彼の顔を見て
会社員S
と悲鳴をあげた。男性はびっくりして思わず口を開けた。その瞬間、彼の口から食べていたものと真っ赤な液体が飛び出した。それは血だった。
しょう
彼は何で?と口にしようとした。だが、うまく言葉にならない。いったい、何が起こっているのか。彼はそっと自分の口元に手を触れる。
すると焼肉のタンとは違う、ぬルゥッとしたものに触れた。それはボロボロになった彼自身の舌だった。
彼が牛タンだと思って噛んでいたのは麻酔とお酒のせいで麻痺した自分の舌だった
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