結局生徒会長は、 職員室付近にはいなかった。
となれば、 確実に生徒会室だ。
しかし、生徒会室に着いた時、 部屋の前には一人の女子生徒が立っていた。
拓斗
後輩
なんとも圧の強い女子だ。
拓斗
後輩
拓斗
後輩
どうしよう、 すごく怪しまれている。
拓斗
後輩
拓斗
後輩
確かに言われてみれば、 そうだったような気もしなくもない。
拓斗
後輩
拓斗
後輩
一回も笑顔を見せてくれなかった。
あれは毛嫌い以外の何ものでもない。
翌日、休み時間は案の定会えない。
放課後、お決まりのように生徒会室に向かう。
後輩
拓斗
後輩
まだ用件も言ってないのに、 帰れなんて悲しすぎる。
拓斗
後輩
どうしてこの子はこう頑ななんだ。
少しぐらい会わせてくれてたっていいじゃないか。
拓斗
後輩
拓斗
後輩
二言目には『お引き取りください』なんだが、 いい加減心が折れかかっている。
拓斗
後輩
どうしてそこまで、 生徒会長に会わせたくないのだろう。
もしや、怪文書の噂を鵜呑みにして、 俺を遠ざけてるとか。
また翌日、 休み時間は当然会えず、 また放課後、 生徒会室に向かう。
後輩
拓斗
後輩
おいおい、 それはただの悪口だろうよ。
拓斗
後輩
拓斗
後輩
これはまずい。
さすがにストーカーと思われても仕方ない、 かもしれないけど、 俺はあいつに会わなくちゃいけないんだ……!
拓斗
後輩
拓斗
後輩
生徒会室には誰も入れないなんて、 一体誰が決めたんだよ。
拓斗
後輩
拓斗
後輩
拓斗
後輩はとても大きなため息をついて、 俺を再度睨みつけた。
後輩
俺はふと思った。
毎回休み時間に奥出が教室にいないのは、 この後輩のせいなのではないかと。
拓斗
後輩
拓斗
後輩
もはやそれしか考えられない。
だが、相手の言うように証拠がない。
友人
拓斗
友人
いつもいいタイミングで来てくれる友人。
救世主が現れてくれてとても助かる。
後輩
友人
後輩と友人はどうやら顔見知りらしい。
拓斗
友人
拓斗
俺たちはひとまず生徒会室を離れ、 教室に戻ることにした。
教室に着くと同時に、 俺は友人を問い詰めた。
拓斗
友人
拓斗
友人
なぜ友人が俺の状況を把握しているかはさておき、 俺にだって考えがある。
拓斗
友人
拓斗
弟の海斗は同じ高校の一年生、 つまりあの後輩と同じ学年だ。
クラスはどうか知らないが、 俺より確実に優秀な奴だから、 上手くやってくれるはずだ。
友人
拓斗
友人
まったく可愛い奴め。
俺のほうこそ助けられたっていうのに、 義理でも本当の兄弟のように仲良くできて俺は嬉しいよ。
自慢の弟だ、 きっと何か掴んでくれるはず。
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