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それでもOKという方はどうぞ。
レコーディングも出来ずに、俺は涼太に 楽屋へ連れられていた。
その道中で、俺は涼太に話しかける。
Shota
Ryota
Ryota
Ryota
Shota
Ryota
Ryota
……頭痛い。
……うざい。
……イライラする。
Ryota
Ryota
Shota
Ryota
Shota
当然、ここは撮影スタジオの場。
スタッフさんも行き交っている。
俺が怒鳴ると同時に周りのスタッフさんが何事かとざわつき始め、涼太に至っては唖然としていた。
辺りの何処を見ても"目"が合う。
Shota
……嫌だ、嫌だ嫌だ。
……見るな。
『機材トラブル?』
『分からない。』
『翔太君の声聞こえないね。』
『でも他のメンバーの声は聞こえるから、機材トラブルじゃないんじゃない?』
『え、じゃあ声出してないって事?』
『口パク……?』
……いやな、きおくが、
Ryota
Shota
もう耐え切れなくて。
そこに居るのがただ辛くて。
どんな目で見られているのか想像するのが怖くて。
俺は、そこから逃げ出した。
Ryota
後ろから涼太の声がしたけど、もう振り向かなかった。
外はもう夜になっていた。
自分の荷物も楽屋に置いてきて、 スマホだけポケットに入れたまま飛び出してきた。
今日の天気予報では別に雨とは言っていなかったと思っていたのに、雨が肩に痛いほど打ち付けてくる。
Shota
メンバーの事を邪魔だと思ってしまった。
その上、幼馴染の事も。
Shota
雨が嫌と言うほどに服に染み込んでくる。
明日は仕事も無いし、今日はこのまま家に帰宅して風呂にでも入ろうかと 俺は歩き出した。
その時だった。
『翔太ッ!!』
Shota
突然、背後から名前を叫ばれた。
振り向いてみれば。
Shota
リーダーである照が傘もささずにこちらへ走ってきて抱きしめてきた。
Hikaru
Hikaru
Shota
Hikaru
Shota
Hikaru
Hikaru
Hikaru
Hikaru
Shota
……邪魔。
Shota
Hikaru
俺は照の腕を無理矢理に振りほどいた。
Shota
Shota
Shota
Hikaru
……もう、どうなったって良いや。
Shota
Hikaru
Shota
Shota
Hikaru
Shota
照の目からは、涙が静かに流れていた。
泣かせてしまった。
でももう遅かった。
照は何かを発する事も、何か行動する事も無く、ただ立ち尽くして泣いていた。
だから俺も、もうそれから何も言わずに立ち去った。
家に着いた。
風呂に入って、タオルで身体を拭いて、布団の中に潜り込んだ。
スマホも充電器に刺して、枕元に置いて。
今日持っていった荷物も仕事場に置いてきてしまったし、何もかもがどうでも良くなっていた。
すぐに眠りにつきたかった。
ずっと夢の中に居たいと、そう思った。
けど眠れなかった。
照と涼太にあんな事言ってしまって。
終いにはメンバー全員を邪魔だと思ってしまって。
心の中で、何かがモヤモヤしている。
それの所為で眠れないのだろうか、それは分からないけれど。
Shota
Shota
その夜は、ずっと泣いていた。
全てが嫌になった。
嫌な記憶も鮮明に思い出してしまった。
……何で、こうなってしまったんだろう。