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っ、いっ…

腕に激痛が走って、痛いと叫ぼうとしてやめた。

ないちゃんのことで皆忙しいのに、僕に作業をまわさせるわけにはいかない。

え、っと、薬…どこやったっけ、

ないちゃんと違って、僕のは薬でなんとかできるもの。

我慢すればいい。

僕の種族は天使。

だからか、あるとき急に、僕の体は天使になろうとする。

腕から羽なんて生やしても、天使にはなれないのに。

よくからかわれた、「お前は失敗作だ」とか、暴言や暴力もされたけど、がんばって耐えた。

天使は人を幸せにするためにいるのに、僕は皆を不幸にさせてるやん…

そう、天使の存在意義は、人を幸せにすること。

こんな僕じゃだめだと思い、インターネットの世界に飛び込んで、歌を投稿してみた。

「声好き!」 「rapかっこいい」 「今日も幸せです」 「ありがとう!」

アンチなんてどうでもよかった。

ただ、僕を好き。と、僕のおかげで幸せだ。と言ってくれる人たちがいれば、それで。

それにしても、痛いなぁ…

腕をさすってみる。

真っ白な羽が、床に落ちていく。

たしか、この羽には、治癒能力や幸運をもたらす能力があるんやっけ。

「その力が人一倍強いのが、あなたです」

っ、なんやねん…

強いとか感じたことないし、あのおっさんはきっと詐欺師や…

昔、お母さんと一緒に行った占い。

占いといっても、種族やその強さをあらわにしたりするだけ。

そんなん、期待したらあかん

自分にそう言って、自分の部屋から出ようとした。

しょう、ちょっとええか?

部屋の扉がノックされる音が響く。

…ええで

羽を隠してから答える。

ばれるのだけはごめんだ。

しょう!まーたこんなに散らかして…

…ごめん、

最近ストレスかなにかのせいで羽が生えすぎている、そのせいか、あまり掃除などもできていなかった。

めんどいからやってへんかったけど、悠くんにいわれたならしゃ~ないな、片づけるわ~

お前なぁ…w

悠くんは普通の人間だから、僕の気持ちなんてわからないだろう。

でも、それでいい。

同じ立場でもなんでもないのに、無理に同情される方がきもちわるい。

じゃあ、きりのいいところでリビング来てな

は~い

ないちゃん、大丈夫かな…

部屋を片付けていないとさすがに怪しまれるので、片づけることにした。

めんどくさ…

そう言ったあと、僕は静かにあくびをした。

NEXT(♡200)→

俺がこうじゃなかったら。

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