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≪神の捧げ≫ 1週間前

向井康二

これが海やねん

目黒蓮

そうだよこれが海だよ

向井康二

すごーい!!海ってババちびるほど広いなのね!!先まで広がってる!!

向井康二

海風も超気持ちがええ!!潮の香ってしょっぱいんや!!

目黒蓮

ここはまだ序の口だよ笑

目黒蓮

マリン王国の海はもっと凄いから

とうとうその日がやってきた。 生まれてきて初めて俺の故郷を見ることができる。

マリン王国に着く前、蓮様は俺に海を見してくれた。 初めて見る海に俺は驚いて言葉が出んかった。 広々とした水、おっきく砂場に寄ってくる波、水の音が心地よぉ聞こえる波の音。 目で見ても先の先まで海であって匂ぉたことない潮の風。 これが.....海なんや。

向井康二

蓮様、マリン王国は後どのくらいで着きますか?

目黒蓮

後1時間もすればマリン王国に着くね

向井康二

マリン王国の海ってどんな感じやろ、見てみたい!!

目黒蓮

楽しそうだね康二

向井康二

はい!!

向井康二

初めて見る海に心が躍らせとりますから!!

ゴッド王国から旅立って3日間は牛車で過ごした。 蓮様と同じ空間で2人きりで過ごした。 3日間も同じ空間で2人きりなんてめちゃくちゃ緊張した.....

目黒蓮

康二、ここからはマリン王国の護衛たちがやってくるの

向井康二

マリン王国の護衛ですか?

目黒蓮

うん、この先の道は複雑過ぎて迷子になるの

目黒蓮

だから迷子にならないようにマリン王国から護衛がやってきて

目黒蓮

城まで一緒に案内してくれるの

向井康二

そうですか

マリン王国の護衛ってどんな感じやろ。

濱田崇裕

こんにちは

桐山照史

お久しぶりです目黒様

目黒蓮

こんにちは

向井康二

こっこんにちは.....

前から力士?ような男性となで肩の男性がやってきた。 2人とも全身薄着でノースリーブと短パンの服装をしとる。 これがマリン王国の護衛なのか。

濱田崇裕

そちらの方は

向井康二

目黒蓮様の新しい使用人の向井康二と言います

桐山照史

えっ.....

濱田崇裕

向井.....康二.....だと?

目黒蓮

.....?

向井康二

はい、そうですか

護衛の人が俺に名前を聞かれて名前を言うたら2人が驚いた顔で俺を見とった。 えっ?俺なんか変なことを言うた?

向井康二

あの.....

桐山照史

あっ!!すいません!!ちょっと驚きまして!!

濱田崇裕

ちょっと知り合いと同じ名前やったんで

向井康二

そうですか.....

なんやろう、俺、この人らに会うたことような感じがする。 気のせいやろか。

桐山照史

向井くんはマリン王国の出身やったんや!!

向井康二

はい、母親の事情でクリスト王国に引っ越し

向井康二

ずっとクリスト王国に暮らしとりました

濱田崇裕

そうなんや、そやけどどうしてゴッド王国の使用人になったん?

向井康二

.....

向井康二

訳があって蓮.....目黒様の使用人にすることになったんです

途中マリン王国まで護衛の桐山さんと濱田さんが牛車の運転をすることになってん。

マリン王国に着くまで桐山さんと濱田さんが話しかけてくれた。

桐山照史

向井くんは異能は使えるん?

向井康二

異能は全く使えへんし

濱田崇裕

無異能者やの!?

濱田崇裕

そやけどごっついな!!異能を使えんでも使用人として働けるなんて!!

桐山照史

うん、マリン王国の男性は海を泳がれへんと使用人になられへんからな

向井康二

えっマリン王国の使用人は泳げなあかんなのなん?

目黒蓮

マリン王国は全体的に島国だから

目黒蓮

ゴッド王国のように店がないの

目黒蓮

城で暮らすものと海の上で暮らすもので分かれているんだ

桐山照史

さすが目黒様!!全部当たりやで!!

濱田崇裕

そうよマリン王国には地面がなく砂と海しかない国なんや

桐山照史

せやから男たちは海の上で生活するために泳げなあかんねや

向井康二

そうですか

俺は今まで海は見たことなかったから当然泳げるはずがあれへん。

今なら俺が海に泳げることなんてできひんよ。

桐山照史

おっ!!マリン王国の城が見えて来よったで!!

濱田崇裕

向井くん、あれがマリン王国の城やで

向井康二

すっ凄い!!!!海の上に城が建っている!!

目黒蓮

そうよあそこがマリン王国の城よ

目黒蓮

とても風景が綺麗で海も綺麗なのよ

向井康二

これがマリン王国の城.....

初めて見る城やのにめっさ懐かしい感じがする。

この城の形、この風景、海、なぜか覚えている。

そやけど可笑しい.....俺はマリン王国を出たのは赤ん坊の頃やったで。

赤ん坊の俺が覚えとるはずがあれへん。

そやけどこの懐かしさは.....

桐山照史

やっぱり.....康二なのか

濱田崇裕

っ.....

向井康二

うわあああ!!歩きにくいな!!

目黒蓮

康二、遅いよ

向井康二

待って.....蓮様、早いですね

目黒蓮

俺はマリン王国に何度も行ったことがあるからね

マリン王国にたどり着いた。

だがマリン王国は地面がなく砂場やからめっさ歩きづらい。

けど潮風が気持ちがようて波の音が心地よぉ聞こえる。

目黒蓮

マリン王国は涼しくていいね康二

向井康二

はい、ゴッド王国と違いめっさ自然豊かでええねん

ザパーーーーーーーーーン!!

小瀧望

ん?見かけへん顔やな?

藤井流星

その使用人の制服ってゴッド王国の?

海から見知らぬ男性がやってきた。

片手には銛が持っており腰にはちまな篭をぶら下げとった。

桐山照史

おっ!!流星、望、彼はゴッド王国の新しい使用人やで!!

向井康二

初めまして!!ゴッド王国の使用人の向井康二やで

ドサッ!!

藤井流星

こっ康二.....やと?

向井康二

えっ?はい?

小瀧望

待って.....康二は.....そんなわけあれへん

向井康二

えっ?

男性の2人は俺の名前を聞いた突端に驚いた表情をする。

さっきも桐山さんと濱田さんも俺の名前を聞ぃた時に驚いた表情になっとった。

彼らは俺のこと知ってるんか。

濱田崇裕

流星?のんすけ?

藤井流星

あっすんません!!俺は上級使用人の藤井流星ゆう

小瀧望

同じ上級使用人の小瀧望やねん

濱田が2人に名前を呼んだら我に返り慌てて名前を言う。

藤井流星

ちょっと友人の名前が同じやったんで

向井康二

そうですか

友人の名前と俺の名前が同じで驚くかな?

目黒蓮

お久しぶり藤井さん、小瀧さん

小瀧望

お久しぶり目黒様

桐山照史

流星、望、今日の魚は捕れたか

藤井流星

今日もようさん捕れたよ

小瀧望

今年は数年ぶりの豊作やでー

濱田崇裕

わかった

藤井くんと小瀧くんの篭にはたくさんの魚が入っとった。

凄い.....あの銛で魚を取ったんか。

海に泳げない向井は彼らが凄い人と思って見つめていた。

マリン王国 国王の部屋。

丸山隆平

淳太、ゴッド王国の目黒蓮と使用人は着いたんか

中間淳太

はい、さっきほどマリン王国の中に入れたと照史から連絡がありました

マリン王国の国王の部屋では 国王の丸山隆平と宰相の中間淳太がいた。

丸山隆平

わかった、客人用の部屋も用意したから後で挨拶に行こうか

国王の部屋の壁にはマリン王国の歴史の絵が全体に書かれており

天井は大きな波ような色をしたステンドグラスがあった。

椅子も豪華で心地よくなる薄い生地で作られている。

丸山隆平

.....祭りが開催する前に≪歌いの子≫が現れるなんて

中間淳太

.....

丸山隆平

祭りと儀式がいっぺんにする日が来るなんて思わんかった

中間淳太

国王、儀式が終わったらほんまに神ちゃんを.....

丸山隆平

淳太、これは我が国マリン王国を救うためやねん

中間淳太

.....

丸山隆平

今、帝国が怪しい動きがし出しとると噂を聞ぃた

丸山隆平

帝国が動き出し真っ先に戦争をするなら.....

マリン王国には異能者と別の≪歌いの子≫という別の力を持つ子がいる。

≪歌いの子≫は海に向かいとても美しい歌を歌うと特徴を持っている。

だが≪歌いの子≫はマリン王国にとって災いを起こすと伝説があり

過去に≪歌いの子≫が現れた際に他国と全面戦争を起こしたと言い伝えがある。

そのため≪歌いの子≫が現れた際は儀式で≪歌いの子≫を海に沈めるという掟が生まれた。

中間淳太

神ちゃん.....

中間は壁から海の景色が見えており1人の名前を呟いた。

向井康二

ここが俺らの部屋なんか

目黒蓮

マリン王国の特徴を表した部屋だね

向井康二

はい、そやんな蓮様

目黒蓮

康二も立ち尽くせずにゆっくりと過ごしたらいいよ

向井康二

待ってや、俺は使用人やで

向井康二

使用人が勝手にくつろいだりなんかできませんよ

客人用部屋に入ってから蓮様はベッドの上でゆっくりと過ごしとる。

俺は使用人であるためくつろぐなんかはでけへん。

なんぼ母国に帰ってきたと言うても俺の立場が変わるはずがあれへん。

目黒蓮

康二、今、ここにいるのは康二と俺だけだ

目黒蓮

康二もずっと使用人で働き続けて疲れているだろう

目黒蓮

たまには使用人の立場を忘れて普通に過ごせばいいよ

向井康二

蓮様.....

蓮様は優しい顔で俺に話しかける。

本来俺は義家族の使用人として生きていくはずやった。

だが不作の年に入ったことで義家族の収入が得られず

1番必要ない俺をゴッド王国の使用人に売り飛ばされた。

やけどゴッド王国に来たことで俺の人生が変わり始めた。

目黒蓮

ちょっとーせめて2人きりの時は『蓮様』なくめめと呼んでほしいな

向井康二

えっ!?使用人の俺が蓮様のあだ名を呼ぶなんてできませんよ

目黒蓮

口調も固いよー敬語でなく普通に話すことができる

向井康二

待ってや、俺なんかに蓮様にそんな接してもええのですか

目黒蓮

あははは!!康二の驚いた顔とても面白いな笑

向井康二

えっ!?

蓮様は俺の顔を見てわろとった。

目黒蓮

また笑康二のその表情いいね笑

向井康二

失礼にほどもありますよ!!俺の顔を見てわろわんとください!!

人の顔を見て笑うを見て笑うことはないやろ!!

蓮様ってええ人やと思 たけれどまさかこんないじわるなんて思わんかった!!

目黒蓮

うふふ

目黒蓮

大分堅苦しさがなくなったみたいね

向井康二

えっ?

目黒蓮

わかる?俺がこうやって話したのは康二の堅苦しさを和らいであげたの

向井康二

じゃあ今の会話は.....

向井康二

俺のためですか?

目黒蓮

そうだよ

まさか今さっきの会話は俺のために言うてくれたん?

あまりにも自然過ぎる会話やったんで俺は何も気づかれへんかった。

向井康二

蓮様

目黒蓮

めめ

目黒蓮

2人きりの時はめめと呼んでほしいと言っただろう

向井康二

やけど.....

王子に向かってあだ名で呼べなんてややこしいわ。

なんぼ元金持ちの息子といっても相手は王国の王子やで。

目黒蓮

康二も息抜きするといいよ

目黒蓮

いつまでも『蓮様』と呼び続けると疲れるでしょ?

向井康二

いえ、俺は疲れたことないのでかまへん

目黒蓮

そう?

今まで義父と義弟からいじめに耐え抜き頑張ってきた。

俺は辛抱が強いのか疲れなど感じたことない。

そやけど.....もし俺が蓮様のこと『めめ』と呼んだら蓮様は幸せなのか。

頭の中で蓮様のことを考えとったら胸から熱いものが感じて頬が赤なるのがわかる。

ちまな声で言うたら大丈夫だろうか...1回だけ言うてみよう。

向井康二

め.....め

俺はこまな声で『めめ』と言うてみた。

思い切り呼んでみたけど息が上がり胸がさらにおっきな鳴る。

目黒蓮

今めめと呼んだ?

向井康二

よっ呼んでませんよっ!?

目黒蓮

呼んだじゃない、ちゃんと聞こえていたよ笑

向井康二

っ/////

そんなん言われると余計にドキドキとするやけど!!

コンコン

目黒蓮

はい

ガッチャ

大倉忠義

こんにちは目黒蓮様

目黒蓮

こんにちは大倉忠義様

客室のドアをノックの音が聞こえ部屋に入って来たのは1人の男性やった。

大倉忠義

はるばるとマリン王国に来てくださってありがとうございます

目黒蓮

こちらこそマリン王国の招待状をくださってありがとうございます

大倉忠義

今年も祭りは開催しますのでぜひ演舞を楽しんでな

目黒蓮

わかりました

マリン王国の上の人かな?

同じ薄着だがアクセサリーや剣などが豪華やった。

見たことない石となんかが光輝いてる。

凄い.....クリスト王国とゴッド王国にはなかってん、 めちゃ高そう.....

俺はまじまじと彼のアクセサリーと剣を見つめとった。

大倉忠義

君は?

向井康二

あっ!!目黒蓮様の新しい使用人の向井康二や!!

大倉忠義

向井.....康二

向井康二

はい!!そうや!!

彼も俺の名前を聞いて驚とった。

マリン王国の住民たちは俺のこと知っとるんか?

大倉忠義

向井くねんなぁ、今日の夜、マリン王国の歴史の演舞があんの

大倉忠義

よかったら目黒様と一緒に演舞を見て料理を食べといてな

向井康二

わかりました!!

大倉忠義

俺はここで失礼します

ガッチャ

彼は部屋から出ていき扉を閉める。

演舞かー一体どんな感じやろ!!楽しみや!!

向井康二

(ウキウキ!!

目黒蓮

.....

目黒は黙って大倉を見つめていた。

何かが感じたかように。

2章 完結

使用人の俺が名家の息子に愛されます2◇マリン王国編◇

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