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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

待ちに待った三日後のデ-ト当日。

待ち合わせ場所の喫茶店に私が向かっているところ、

約束の時間の十分前に店に来ていた大毅に、4トントラックが突っ込んだ。

居眠り運転だった。

私が誘わなければ死ななかった。

私が告白しなければ死ななかった。

何もする気力もでず、食事も喉を通らず、学校へも行かずに自分の部屋に閉じこもって、

大毅と私の好きだった曲を流した。泣いて、自分を責めて、自分を呪い、また泣いた。

ママ

ハル、起きてる?

私が手をつけなかった食事を、ドアの前から片付けながら、ママが話しかけてくる。

ママ

そろそろ部屋を出てきて。前を向いて。ちゃんと生きて

生きる気力なんでこれっぽっちもなかった。

私はただ、好きな人を失ったわけじゃない。

私の行動が好きな人の運命を変えてしまったんだ。

それは、私が殺したのも同然だ。

ママ

まぁ、ママもハルの事は言えないけどね

小さな溜息がドア越しに聞こえる。

ママ

あの時に自分がああしていればって、今でも思う時があるから……。

パパの事だ。

四年前の夏休み。

大阪にあるパパの実家に行くことになった。

当日、駅に着いてからママが新幹線のチケットがないことに気づいて、時間がないからと

パパが、一人でチケットを取りに家まで走った。

その途中でタクシーにはねられた。

即死だった。

出かける前にちゃんと確認しなかったからだと、ママは自分を責めた。

ママ

でも、わかってるの。

ママ

自分を責めるのは筋違いだって。

ママ

ママがどうにかすればパパが生きられたなんて、おこがましい考えよ。

ママ

人の命の事を決めるのは、人じゃない。人ごときに人の生き死にを決める力はない。

ママ

だから、ハルが感じてる罪の意識は間違ってるの

ハル(私)

─人が決められないなら、何が決めるの?

ママ

やっと喋ったわね

ママはよどみなくこう答えた。

ママ

運命よ

ハル(私)

運命ってなんなの?

ママ

神様が決めた、変えられないこと。大抵、理不尽な事だけどね。

ハル(私)

そんな目に見えないものに決められるなんて、納得出来ないよ。

ママ

見えたら簡単に変えてしまえるでしょ。

ママ

運命は見えないから変えられないし、選べない

晩ご飯はちゃんと食べるのよ──ママの足音がとおのいていった。

後編では、なく中編で、行かせていただきます

後編だと、思っていた方、すみません!一日じゃ投稿出来ないかも知れません!

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