""ゴボボッ…""
宮城
(?!)
""バタバタ""
宮城
(や、やばいっ?!)
宮城
(窒息死するぅ…!!)
ザザザ…(ボート)
宮城
(あっボート!!)
宮城
(乗らなきゃ…!!)
スイ…スイ……
宮城
ぷはぁッ?!
宮城
はぁ…はぁ…
宮城
ぶ、無事だぁ…!!
宮城
(でも…なんで運良くボートなんかあったんだろう…)
宮城
(もしかして誰かが乗ろうと…)
ザザザ…
宮城
あっ!陸っ!!
宮城
降りなきゃ降りなきゃ…
ガタッ…(降りる)
宮城
…
宮城
(改めて見て…凄い酷い…)
タッタッタ…
岩手
けが人はあちらへ!!
岩手
救助に迎える方がいたら、こっちを手伝ってください!!
宮城
(みんな頑張ってるな…)
岩手
っ!…そこの少年!!
宮城
ひッ?!ぼ、僕?!
宮城
ぼ、僕は大丈夫ですぅッ!!
岩手
良かった、少年は避難場所に向かってくれ。
宮城
はい…!ええっとぉ……
岩手
…
岩手
一人じゃ行けないのか?
宮城
お母さんが…心配で…
岩手
…そうか…
サスサス…(頭を撫でる)
岩手
大丈夫、俺らが見つけてやる。
岩手
だから一人で避難場所…行けるか?
宮城
…はいっ…!!
宮城
救助、頑張ってください!
岩手
ああ、行ってくる!
タッタッタ……
宮城
…
宮城
(お兄さん…大丈夫かな…)
宮城
(僕も何か…人の助けになりたい…!)
タッタッタ…
福島
はぁ…はぁ…!
福島
みんな…死んじまえばいいんだ…!!
""ザパァ…""
福島
…ん…??
福島
今の音は…海岸方面…?
"""ザザザ…"""
福島
えっ?!つ、津波…?!
福島
じゃあ…みんなが…!?
福島
……
福島
そんな…
福島
やだよっ…
福島
やだやだやだやだっ!!
福島
まだ俺…みんなに"ありがとう"って言ってない"のに"…!!(ボロボロ)
福島
親に"だって言ってない"のに"ッ!!!(ボロボロ)
福島
みんな…!死ぬなよッッ!?!?
福島
なんで俺おいて死ぬんだッッ?!?!
福島
この野郎ッッ!!
福島
このぉ…この"ぉ"…!!??
タッタッタ…
岩手
誰かいるのかッ?!
福島
ひッ…?!
岩手
っ…!!
岩手
そこの少年!!大丈夫か?!
福島
えッ…あッ…う、うん…ええっと…💦
岩手
…混乱するのも無理はない…
福島
グスッ…救助か…?
岩手
ああ…って、君…泣いてたのか?
福島
えっ、い、いやッ!泣いてないッ…!!
岩手
…ここから山を降りて、避難場所に迎えるか?
福島
う、うん…
岩手
じゃあ、俺は他の救助に向かってる。
岩手
気をつけて行けよ!
福島
あっ…はいッ!
タッタッタ…
福島
…
福島
避難場所…
福島
向かってたまるか…!
福島
俺は…俺はまだみんなを…!!
そして、僕は逆方面、海岸方面に向かった。
タッタッタ…
福島
みんなとッ…みんなとッッ…!!
福島
いなきゃ…僕は…独りだから…!
"""ザバァ…"""
福島
波なんか…波なんか怖くないッッ!!
福島
俺はみんなと…いなきゃ…
福島
だめ………
"""ザババァ"""
宮城
はっ…?!
宮城
危ないッッ!!
ガバッ(抱きつく)
福島
えっ…?
"""ザバババァァ…"""
福島
ゴフッ?!
宮城
グッ…!!
宮城
(このままじゃ…水圧で死ぬ…!!)
福島
なん…でッ…
福島
なんでぇッッ…!?
宮城
…?
福島
なん"でッ僕の"邪魔する"の"ッッ?!
宮城
えっ…?
福島
僕は独りでみんなを助けに…!!
宮城
…でも…
宮城
でもっ…!!
宮城
自分が死んだらッ…自分が死んじゃったらどうするんですかッッ?!
宮城
僕は一人の命も無駄にしたくないんですッッ!!
宮城
だから…!!
福島
……
宮城
あれっ…?
福島
ウグッ……ガッ…
宮城
(息ができてない…!?)
ドシッ…(陸地に降ろす)
宮城
どうしよう…
福島
………
宮城
なんだっけ…人口呼吸…?圧迫…??
宮城
なんか試さないと…!!
宮城
まずは…口から息やるやつ…!!
宮城
し、失礼しますッ!!////
宮城
…ぷはぁ…
福島
………
宮城
(ダメだ…全然回復しない…!!)
宮城
ああもう…!!自分の…自分のバカッッ!!
宮城
助けたくせに…!!無理だなんて……
タッタッタ…
岩手
君達ッッ!?
宮城
あっ…救助のお兄さん…!!
岩手
どうした…?…何かあったのか…?
宮城
じ、実は…この人の息がっ…!!
岩手
水にやられたか…、少年は避難場所に向かってくれ!
宮城
は、はい!
岩手
…海岸じゃ危ないな…少年!移動するのに手伝ってくれ!!
宮城
えっ?は、はい!わかりました…!!
岩手
っ…足を怪我してる…
宮城
えっ?(チラッ)本当だ…気づかなかった…
スッ…(しゃがむ)
岩手
少年!俺の背中に乗れ!!
岩手
おぶってやるから!!
宮城
えっ?!でも…二人は大変なんじゃ…
岩手
いいから!!早く!!
宮城
あっ…は、はい!!
ノシッ…(背中に乗る)
岩手
よし…行くぞ!!
タッタッタ……
宮城
…お兄さん…
岩手
…お兄さんの名前は岩手だ…
宮城
あっ、いい忘れてた…僕は、宮城と言います…
岩手
そうか、宮城というのか…‥
宮城
…
宮城
…い、岩手さん…
岩手
なんだ?
宮城
…なんで…こんなに優しくしてくれるんですか…?
岩手
…(タッタッタ)
岩手
実は昔、母さんが災害で亡くなってな。
岩手
災害は酷くて…俺も飲み込まれそうになった。
岩手
その時、たっくさんの親切な人達が、
俺を命がけで助けてくれたんだ。
俺を命がけで助けてくれたんだ。
宮城
…そんなことが…
岩手
俺は今でも…その人達のことが大好きだ。
岩手
その時…命をかけて守るって…凄いなぁ…
かっこいいなって思った。
かっこいいなって思った。
宮城
…ぼ、僕も…
岩手
…?
宮城
僕も…そんなふうに…大人になれるかな…(小声)
岩手
…きっとなれるよ、絶対に…!
宮城
えっ…?!
宮城
あ、ありがとうございますッ…!!
〜続く〜







