数日後、私は不死川さんの稽古を受けることになった
天宮さくら
(不死川さん、怖いんだよな…)
天宮さくら
お、お邪魔します
不死川実弥
さくらか…
天宮さくら
今日はよろしくお願いします!
不死川実弥
おう…
天宮さくら
(なんか元気ない?)
天宮さくら
不死川さん、元気がないように感じるんですけど…
不死川実弥
そうか?なんでもねぇよ
天宮さくら
そうですか、私でよければお話聞きますから!
不死川実弥
…おう
訓練が終わり、外で話す2人
天宮さくら
…今日は星が綺麗に見えますね
不死川実弥
そうだな…
天宮さくら
…
不死川実弥
さくらは今日が何の日か知ってるか?
天宮さくら
それは…(思い当たるのは1つしかない…)
不死川実弥
…俺な、いつもおはぎ作ってもらってたんだ
天宮さくら
美味しいですもんね、姉さんのおはぎ
不死川実弥
…これ以上は暗い話になっちまうな
不死川実弥
家に帰るか…
天宮さくら
(元気なかった原因かな…)
不死川実弥
さくら、もしあいつが生きてたら何をしたい?
天宮さくら
…私はみんなでご飯を食べて、訓練もして、あとは……
不死川実弥
ハハッ、欲張りだな
天宮さくら
だって、したいことたくさんあるんですから!
不死川実弥
あいつに訓練つけてもらってたら、さくらはもっと強かっただろうな…
天宮さくら
…私は今、色んな柱の皆さんに稽古つけてもらって、すごく幸せだなって
天宮さくら
姉さんたちと柱の皆さんのおかげでここにいるんだなって…
不死川実弥
そうだなァ…
不死川実弥
(こいつはガキのくせに理解してんだな…)
天宮さくら
私は姉さんの呼吸を受け継ぐことは出来ませんでした。
天宮さくら
だけど、姉さん達が誇れるような剣士になりたいです…!
不死川実弥
そうか…
天宮さくら
そろそろ帰りますか?
不死川実弥
あぁ、そうするか
天宮さくら
では行きましょう!!
不死川実弥
…さくら!
天宮さくら
…?なんでしょうか
不死川実弥
だから、その…
天宮さくら
(こんな焦った不死川さん初めて見た…)
不死川実弥
な、なんかあったら言えよ
不死川実弥
…おはぎ作って待っててやるから
天宮さくら
ふふ、はい!
不死川実弥
あいつみてぇに上手くねぇけどな?
天宮さくら
不死川さんのおはぎ絶対美味しいです!
不死川実弥
何も無くても作ってやるよ
天宮さくら
ほんとですか!
天宮さくら
ありがとうございます!
不死川実弥
ナッ…(さくらの微笑み方があいつにしか見えねぇ…)
天宮さくら
どうしました?
不死川実弥
いや、何も無い
天宮さくら
分かりました、では行きましょ!
不死川実弥
お、おう
天宮さくら
(不死川さんの頬が赤いのは気のせいだったのかな…?)
天宮さくら
(…まーいっか!)
不死川実弥
おい、さくら
不死川実弥
置いてくぞ
天宮さくら
あ、はーい!!
天宮さくら
待ってください!!
不死川実弥
ほら、行くぞー
天宮さくら
だから、早いんですって!
穏やかな風が吹き、綺麗な星空の夜
2人は笑顔で家路をゆっくりと 歩き始めた







