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《死と死の狭間に》

第2話 - 《死と死の狭間に》【解説】

150

2022年03月15日

#病気

#ミスターXスタジオ

#短編

#感動

ミスターXスタジオ

ミスターX

どうも。ミスターXスタジオのミスターXです。

ミスターX

今回は《死と死の狭間に》の解説になっています。

ミスターX

ぜひ最後までご覧ください。

ミスターX

始めに解説を見る前の注意をまとめておきます。

《解説を見る前の注意！》 ①読んでないとついていけないと思うので、まだ読んだことない！という人はまず死と死の狭間にの本編を見るのをおすすめします！ ②読んだことあるよ！という人も忘れている人がほとんどだと思う+結構細かいところまで解説すると思うので、もう一度読むのをおすすめ。 ③結論、みんな読もう（笑） ④本来、作者自身が作品を自分で解説してしまうことは、読者の想像による物語の完結がないという面において愚かかもしれません。ご了承下さい。

ミスターX

めんどくせーわ！っていう人は解説だけ見てもいいですが、分かりにくくなるかもしれないところはご了承ください。

ミスターX

それでは解説に入ります。どうぞ！

ミスターX

はい。では、《死と死の狭間に》解説を始めていきます。

ミスターX

今回話す内容の目次ですが、こんな感じです。

《目次》 ①サムネイルを見てみよう！ ②リンの兄、治という男 ③リンという人間 ④バラの謎 ⑤ラストシーン考察 ⑥まとめ

ミスターX

では、順番に始めましょう。

①サムネイルを見てみよう！

ミスターX

サムネイルの解説から入ります。

ミスターX

まあ特に意味があるという訳でもありませんが。

ミスターX

このサムネイルが出てくるタイミングは

ミスターX

このような前置きの後なので、背景のベッドは病室のベッドなのだろうと分かりますね。

ミスターX

また、ハッピーなお話というわけでは勿論ないので、若干暗い雰囲気の背景かつ文字の色だと分かると思います。

ミスターX

そして、題名についてですね。

ミスターX

ストーリーの内容から、何故題名が《死と死の狭間に》なのか推測できたでしょうか？

ミスターX

これは解説の最後の方にとっておきたいと思います。

ミスターX

ヒントとして、文章の捉え方を言っておくと、二つの「死」と「死」は違う死を指している。「狭間に」の後に文を足すとすれば「壁」ですかね。

ミスターX

「死」と「死」の狭間に壁……

ミスターX

まあ、多分分かりにくいと思うので、最後の方に説明するので軽く流しておいて下さい。

②リンの兄、治という人間

ミスターX

続いてリンの兄、治について解説していきます。

ミスターX

この人、実は非常に深い人物です。

ミスターX

治をピックアップする前に一旦登場人物について、整理しましょう。

ミスターX

物語のストーリーとテーマからして重要なのはこの四人ですね。

ミスターX

どの人物も非常に重要な位置にあります。

ミスターX

では、治についての解説をしていきます。

ミスターX

では、まずこの場面から見てもらいましょうか。

ミスターX

治がリンのお見舞いに行くために電車に乗っているシーンですね。

ミスターX

この場面から分かることはリンや治の家庭の事情。

ミスターX

それから実は【治の性格、内面】まで分かります。

ミスターX

（）内は人物が声に出さずに考えていることを表していますが、その中の上から二段目の(不幸なもんだな)という発言があります。

ミスターX

そのあとリンのことについて思いを巡らせているので、リンが不幸と言っているのか？という予測がたちますが…

ミスターX

下から二段目の発言。

ミスターX

不幸なもんだな、みんな……と呟いています。

ミスターX

ここが実は不思議でして、リン一人を指すなら「みんな」とは言わないんですね。それでは、リン以外に誰を指すのか。それは治自身です。

ミスターX

このみんなという発言に治自身も含まれています。

ミスターX

この事から治は自分を不幸だと、自分自身で思っている。そういうネガティブというか悲観的な人間と捉えることができます。

ミスターX

治の解説はまだ続きます。

ミスターX

病院でリンと会話をするシーンですね。

ミスターX

治はリンに向かって辛くないかい？と聞いています。

ミスターX

そこで、リンは病気の影響で苦しくなることがあると伝えます。

ミスターX

そこで、何故か治は、そうじゃなくて精神的にはどうなのか。というところについて追求してきます。

ミスターX

そして、リンが別にどうってことないよ、という趣旨のことを伝えると、「そうか……」と言って、何となく素っ気ない素振りを見せる。

ミスターX

実はここに、わたくしミスターXのある意図が隠されていまして、治は、【不幸な自分の理解者を欲している】という設定なんですね。

ミスターX

治はリンは自分と同じ家庭の境遇にあり、また病気であるため、彼女は不幸で精神的にもやられているに違いない。そういう思いで病院に訪れていたんです。

ミスターX

でも意外とダメージを受けていなかった。そこで治のそのあとの行為に繋がってきます。

ミスターX

画像をだします。

ミスターX

ここですね。陽子という女の人が出てきます。この人はリンの親友だったんですね。そして、陽子が自殺したという情報が治のもとに入ってくる。ここで、治は病気のリンにわざわざ親友が自殺したというニュースを伝えにいくんです。これは治がリンを落ち込ませ自分の理解者にしようとした

ミスターX

極端に言えばそういう意図がありました。

ミスターX

でも、リンはそのニュースを知っていて、また大してショックも受けていなければ、逆に自殺という行為を逃げたとして開き直っている。このリンの様子が、後の治の発言。君は強い、という発言に繋がってくる訳です。

③リンという人間

ミスターX

続いてリンについて解説していきます。

ミスターX

ほとんどは、今までの解説のなかでどんな人物かわかってくると思います。

ミスターX

リンは強い…この言葉をリンの兄も父も言っています。

ミスターX

彼女のセリフなどを見てもらったら分かる通り、物語を通して、彼女が弱音を吐いている様子はありません。

ミスターX

一度も自分が不幸だと感じているような描写がリンにはないんです。

ミスターX

そして、そのリンの性格というのが顕著に表れるのが、治がリンに陽子の死を伝えたシーン。

ミスターX

彼女は冷静に受け止めており、また親友が死んだという事実にうちひしがれている様子はなく、寧ろさっきもいった通り、陽子は逃げたと位置付けています。

ミスターX

そして、そんな軽い命なら欲しかったとまで言います。【親友】にです。

ミスターX

彼女（リン）はその死を親友の死ではなく、人間としての死としてみており、自殺という行為を弱さと認識する人間だったんです。

ミスターX

それは、強さと言えるか？そういう問題は置いておいて、先程言ったネガティブな兄、治は強いと受け止めたのです。

ミスターX

そして、その強さというのはラストシーンにも繋がってきます。

④バラの謎

ミスターX

続いてバラの謎についてですね。

ミスターX

なんのこっちゃ！と思う人もいると思いますが、このそれぞれのシーンを見てください。

ミスターX

やけにバラが強調されて出てきているのがわかったでしょうか？

ミスターX

これはワタクシ、ミスターXが意図的に入れました。

ミスターX

これに関しては本編のコメント欄でも、解説したんですが、ここでも解説させてもらいます。

ミスターX

まず、どうしてバラの色がシーンによって変わっているのかを考えてみましょう。

ミスターX

これはお見舞いの際のバラです。

ミスターX

色が変わっていっているということは、バラが新たに変わっていっているということは分かると思います。

ミスターX

毎回誰かが差し出していたんです。

ミスターX

では、誰が渡していたんでしょう。

ミスターX

結論から言うとそれは「お父さん」です。詳しく解説しましょう。

ミスターX

これはラストシーン考察にも食い込んできますが、最後に赤いバラを投げるシーンがありましたね。これはリンにあげようとしていた、もしくはお供えしようとしていた、というところまで推測できます。

ミスターX

また、ここのシーンを見てください。

ミスターX

リンがおと…と何か呟きました。

ミスターX

リンが何を言いかけたかと言うと「お父さん」と言ってしまいそうになったんです。

ミスターX

それは何故か、つまりお父さんは何度かリンのお見舞いに訪れていたことが分かります。

ミスターX

リンが治に教えてもらう前に、陽子の死を知っていたのもこのためです。

ミスターX

バラにはそういう隠し要素がありました。

⑤ラストシーン考察

ミスターX

バラを投げたシーンについては、もう話してしまいました。

ミスターX

では、お父さんのこのセリフについてだけ解説させてもらいます。

ミスターX

リンに笑われる、と言っています。

ミスターX

どうしてこう言ったのでしょうか。

ミスターX

それはリンについての解説で述べたリンの強さと関わってきます。

ミスターX

お父さんは辛いな、と言った後で笑われると言いました。

ミスターX

解説でリンは一度も弱音を吐いていないと言いましたね。

ミスターX

そのどこまでも病気に立ち向かおうとして、弱音を吐かなかったリンを思いだし、お父さんは自分が辛い、と弱音を吐いてしまったことを笑われると表現したわけです。

⑥まとめ

ミスターX

まとめとしてはこの作品のテーマ的な部分について語っていきたいと思います。

ミスターX

まず、解説の冒頭でタイトルの疑問を投げ掛けたと思います。

ミスターX

そこの解説から入ります。

ミスターX

一つ目の「死」は、リンの死です。

ミスターX

二つ目の「死」は陽子の死です。

ミスターX

この二つの狭間に壁がある。

ミスターX

リンの死と陽子の死の狭間に壁。

ミスターX

分かりますでしょうか？

ミスターX

リンは病気に立ち向かいつつ、強さを見せながら結局は死んでしまった。

ミスターX

一方で陽子は自分から命を絶ってしまった。

ミスターX

この対比というのをタイトルにしています。

ミスターX

同じ死だけれども、それは他人から見たら全く違うものである。

ミスターX

その善悪は別として、僕はそういうものを表現しました。

ミスターX

一つのテーマに絞れと言われたら、この作品のテーマは「死」になります

ミスターX

長くなりましたね。

ミスターX

解説は以上です。ありがとうございました。

ミスターX

はい。どうだったでしょうか？

ミスターX

できるだけ簡単に書こうとは思いましたが、読むのがめんどくさいようなものになってしまったかもしれません。

ミスターX

ほぼ自己満足で、自分の書きたいものを書いたので読みたい人が読んでくれれば結構です。

ミスターX

今回は少し長くなってしまったので、次の解説をするとしたらもう少し短く簡潔にできるようにします！

ミスターX

僕は新作長編をただいま計画中でして、作品の投稿はお休みさせていただいています。

ミスターX

その間にこうして短編の解説というのをやってみました。

ミスターX

もし、もっとここが知りたいとか、ここがよく分からなかったというところがあれば、コメント欄にてジャンジャン質問してください。

ミスターX

ご視聴ありがとうございました。

この作品はいかがでしたか？

150

3件

とても深いところまで考えられてストーリーを造形しておられるのですね、本編も素晴らしかったしこの解説もその良さを裏打ちしています！よかった。ひたすらによかった😭

解説ありがとうございます！とてもわかりやすかったです。

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