レア
はぁ、
ニコやルナとダニエルのことを話し合って1ヶ月。あれからニコのお父さんも懸命な作業をしているらしいのだがなかなか掴めないらしい
こちら的にもまだ進展はなく止まっている感じだ
レア
もう諦めなきゃいけないのかな…
プルルル…プルルル…
レア
!
なんとそこには
「ダニエル・マークティ」と書いてある電話からだった
レア
!?!?
私は反射的にかけた
レア
もしもしっ!
小さな男の子
_____あ、あのっ…!
レア
え?
その瞬間電話の向こう側で叫び声が聞こえる
小さな男の子
たっ………てっ!!
レア
………は、?
たった5秒の通信だ
レア
ど、どういうこと…?
もしかしてあれはダニエルの弟? 何かを訴えかけてるような感じだった
レア
ニコとルナに連絡…!
メールでのやり取り
ルナ
マジで!?
ニコ
本当!?
レア
うん、本当にかかってきた
ルナ
なんか言ってた?
レア
小さな男の子…たぶんダニエルの弟なんだけど、その子が「た………て」みたいなこと言ってて
ルナ
「た………て」?
ニコ
そもそもなんでお兄ちゃんのスマホ使ったのかしらね。それぐらい緊急なことかもしれない
レア
確かにあの年齢でスマホ持っているとしたら珍しいかも
ニコ
それとその子は「たすけて」と言っているのかも
ルナ
確かにそうなるよな
レア
あれからまた電話はかけたけど出なかった
ニコ
なら相手からかかってくるのを待つしかないわね
ルナ
でもまた1ヶ月後とかだったら?
ニコ
いいえ、近々またかかってくる可能性は高い
ニコ
1度レアちゃんのスマホにかけてレアちゃんは出たのよね。そしたらきっと相手は「電話に出てくれる人だ」と思ってまた危険なときになったらかけてくるはず
ニコ
小さい子なら尚更
レア
なるほど…
ニコ
だから今は待ちましょう
レア
わかった
ニコの予想通り数日後にまた電話がかかってきた
小さな男の子
あっ………出たっ…
レア
あなたは誰?どうして私に電話をかけてきてくれたの?
また早く切れるかもしれないため質問攻めになってしまうが急いで聞く
小さな男の子
助けてほしいっ……!!
レア
へ?
トム・マークティ
僕はトム・マークティ!貴女は兄ちゃん…ダニエルの知り合いでしょ?
レア
そう、そうだけどどうして
トム・マークティ
兄ちゃんが死ぬ前日にレアさんのこと話してくれたんだ…!
レア
そっかよかった
レア
君は何に助けてほしいの?
トム・マークティ
お、お母さん…!
レア
!
トム・マークティ
今は家に僕だけが留守番していて、いないんだ
レア
よく頑張ったね
トム・マークティ
う、うん…
レア
トム、今あなたが住んでいる住所ってわかる?
トム・マークティ
え…
やっぱりまだ幼いからわからないか…
トム・マークティ
わ、わからないけどオスタニアの上の方…!一面山と森だらけだよ
レア
ありがとう
トム・マークティ
どうしよう…お母さんが帰ってきた…
レア
焦らないで。絶対に焦らないこと。今から電話を切ってこのスマホをどこかに隠しておいて
レア
そしてまた助けが必要になったり誰かに話をしたくなったりしたら連絡して
トム・マークティ
う、うん…!
トム・マークティ
レアさんは助けに来てくれるの?
レア
うん絶対行くし助けに行く
トム・マークティ
ありがとう…!
レア
うん!
それだけではなかった
ニコ
レアちゃん!!
レア
どうした?
ニコ
住所…ついに見つけたわ
レア
ほんと!?
私は住所が書いてある紙を見せてもらった
レア
ここは…
ルナ
ここからだと結構遠いんじゃねえか?相当時間かかると思うけど
レア
………私達だけの力じゃ行けない
でもかと言ってスパイのロイドさんに頼むわけにはいかない。あの人は24時間仕事をしているブラック企業で働いている人なのだ。
でもヨルさんに頼むのも…なんか心配だ
レア
各自親に相談すること
ニコ
ええ!
ルナ
おう!