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第3話、読み終わりました……! いやもう、冒頭からすごい緊張感でしたね。感染動物の描写がとにかく生々しくて、セツのパニックっぷりにも胸が締め付けられました。そんな中でコテツの戦闘シーンがかっこよすぎて……「石でも食ってろ」って台詞、痺れました。普段は飄々としてるのに、いざって時にしっかり仲間を守る覚悟が滲んでて。ラストの“感染人”の登場も不気味すぎて、続きが気になって仕方ないです……!
出発から24時間。 現在時刻午前8時。
鬱蒼と茂る木々の間から、冷えた空気が漏れ出ている。
セツ
セツ
セツ
ソノ
ソノ
コテツ
ミヤミ
ソノ
ミヤミ
セツ
コテツ
ミヤミ
ザクッ!!
ズシャ_!!
『キャウン…!!』
コテツ
ミヤミ
セツ
ミヤミ
ソノ
ソノ
ミヤミ
セツ
数に押され、戦闘慣れしていない三人は常に引くばかり。
気づけばコテツが分断され、三人は多数の感染動物に囲まれていた。
ソノ
ミヤミ
シュッ…ボゥ!!!
彼女が赤い棒を取り出し素早く着火すると、大量の火花が散り始める。
その小さな火の集合体が、確実に周囲の感染動物に警戒心を植え付けた。
しかし……
『ヴヴヴヴッ_!!!』
セツ
ソノ
火に警戒はしているようだが、完全に怯みはしない。
唸りもせずただ血涙と涎を流しながら、異常に開いた瞳孔すべてがこちらを睨んでいる。
ミヤミ
さらに発火棒を振り回すも、確実に、ジリジリと逃げ場がなくなる。
気づけば三人背中をピタリとくっつけ、限界まで身を寄せ合っていた。
セツ
セツ
ミヤミ
皆が足を絡め合う程に身を寄せ合った時、今が好機と言わんばかりに一匹の感染犬が唸り出す。
『ヴヴヴヴヴ…ッ!!!!』
ミヤミ
ミヤミ
ミヤミ
『グルァアアアァ゙ア゙ア゙ッ!!!!!』
ミヤミ
火力の弱まった発火棒を、飛びかかって来た感染犬の喉元に押し込む。
しかし咄嗟に顎を振り、その発火棒を払い落とされる。
『ギャンッ…!!』
ミヤミ
発火棒が滑り落ち、すぐそこの下流に落ちる。
弱々しい火種がジュッ、という音とともに摘まれる音は、彼女の意気をへし折るには充分だった。
ミヤミ
着地して頭を振り回し、再び牙を剥く。
絶体絶命の中、気力を失い、完全に意気消沈した彼女の目には、血濡れた牙を剥いて今まさに踊りかかってきている感染犬が写っていた。
ソノ
セツ
ガリッ_!!!
『ヴヴッ_!!?!?』
コテツ
大量の砂利を喉奥に押し込み、後頭部から地面に叩きつける。
息もできずに四肢をジタバタしている隙に、全体重をかけて喉を踏み潰す。
ゴッ、ゴリ_!!
『ヴ。』
叫びにならない叫びを上げた後、喉が張り裂け真っ赤な砂利がゴロゴロ転がる。
しばらく四肢が痙攣した後、それは絶命した。
コテツ
ミヤミ
コテツ
ミヤミはカバンの中から素早く二本の発火棒を取り出す。
コテツは駆け抜けざまに掠め取り、同時に着火した。
シュボボッ_!!!
二本を片手に構え、苔むした岩肌の上を走り抜ける。
コテツの目線の先には、感染"鹿"がいた。
角に血管が垂れていて、皮膚が捲れ肉がドクドクンと鼓動していた。
コテツ
ソノ
セツ
感染鹿は2人を追う。
頭を振って枝分かれした角を振りかざし、コテツに向かって進んでいく。
コテツもまた、発火棒とナイフを構えて突っ込んでゆく。
しかし考え無しに当たりに行くことはしない。
直前でスライディングし、苔むした岩肌を滑走する。
ザ_ザ_ザク!!!
感染鹿の不意をついて前足に纏わりつき、首筋から胸の辺りにナイフを3回突き刺した。
『ンヴォォォォォオオオオ!!!!!!』
感染鹿が低い悲鳴と共に転倒する。
慣性がなくなった後、のたうち回る鹿の下顎辺りを脚で蹴りつけ、ナイフ痕に発火棒をグリグリと押し詰めた。
ジュウウウゥゥゥウウウウ…
血と肉が焼ける音。
感染鹿も悲鳴を一層激しく上げる。
セツ
セツ
ソノ
ソノ
すでに微動だにしなくなった感染鹿からは、まだ焦げ付いた鉄と肉の匂いがする。
コテツはもう既に別の感染動物と戦っており、今、一体の脳天に割れた木の幹を突き刺した所だ。
ミヤミ
戦闘中。彼の瞳は生気に満ちている。
それは彼の覚悟。
「生きて仲間を守る。」という固い決意から来るもの。
しかし、その輝く眼が見ているものは、いつも_
グチャ_!
滴る血と、溢れる肉と臓器だけだ。
彼が最後の一匹の喉元から、ナイフを抜き取る。
肉や血の気泡が空気を流し、グチャリという嫌な音を立てた。
自然。
雄大な自然が彩る深緑に今、対となるコントラストが共鳴していた。
コテツ
セツ
セツ
ソノ
ミヤミ
コテツ
ミヤミ
コテツ
渋々シャツを脱ぎ、手袋やネックウォーマーを脱ぐ。
気温が低いわけでもないのに色々身につけているのは、全体的に皮膚を守るためだ。
小さい怪我でも、そこから感染する可能性だってあるのだ。
ミヤミ
コテツ
ミヤミ
ミヤミ
コテツ
ミヤミ
ミヤミ
スリ……
コテツ
ミヤミ
コテツ
ミヤミ
ソノ
ソノ
セツ
コテツ
ソノ
ソノ
ミヤミ
ソノ
ミヤミ
ソノ
ミヤミ
ソノ
がばちょ
ミヤミ
ソノ
ミヤミ
ソノ
ソノ
ミヤミ
ミヤミ
コテツ
セツ
コテツ
川に向かって乗り出しているセツの隣に座り、背を擦る。
セツは頭が良い。先のことを予測する力がある。
だが考え過ぎるせいで、より思考がネガティブに偏りがちなのだ。
本人も恐怖の耐性が低いため、パニックに陥る事もよくある。
だから、敵が多いこの山は危険だ。
いつ精神に綻びが生じて、発狂してしまうか分からない。
コテツ
コテツ
セツ
コテツ
コテツ
コテツ
コテツ
コテツ
生い茂った木々の隙間から、何かが、"誰か"がこちらを覗いている。
引き裂かれた衣服。
ボサボサの髪。
剥がれた爪。
右の頬を伝う血涙。
抜け落ちた歯に、露出した手骨。
あれは_
コテツ
刈り上げお団子
#一次創作
蒼羽@不定期投稿
2,237
羽海汐遠
13,853