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ｽｰ（壁を通り抜ける）
愁斗
琉弥…
琉弥
…（眠っている）
あの後すぐに病院に駆けつけた
俺は医者と琉弥の親が話しているのを聞いてしまった
救急車で運ばれている時に頭からの多量出血で気を失ったこと，左足を骨折していること
緊急手術をして今に至る
愁斗
ごめん…ごめんね…ｸﾞｽｯ
琉弥
…謝るなよ
愁斗
えｯ…起きてたの？
琉弥
いや，今起きた
愁斗
よかった…生きて…ｸﾞｽｯ
琉弥
大袈裟すぎ…笑
愁斗
こんな事になって…心配しないわけ無いじゃん！
琉弥
…心配してくれてありがと(*^^*)
琉弥
あと…なんで愁斗が謝るわけ？
愁斗
だって…俺が生きていたら助けられたわけだし
琉弥
これは俺の不注意だから
琉弥
愁斗せいじゃないし
愁斗
でも…
愁斗
ごめん…俺戻るね
ここにいても琉弥が俺に気を遣ってくれるだけ
琉弥
待って，話したいことが…
琉弥
（手を伸ばす）
ｽｶｯ
琉弥
あ…
愁斗
ごめんね…幽霊だから触れられないんだ
愁斗
…で，話したいことって何？
琉弥
俺さ，寝ている時に夢を見たんだ
琉弥
中学生の頃の夢
琉弥
それで，思い出したんだ
愁斗
何を？
琉弥
ヘッドフォンくれたの，愁斗でしょ
思い出してくれたんだ…
愁斗
うん）ｺｸｯ
琉弥
あの時，愁斗に"ありがとう"って言いたかったんだけど帰っちゃったし
琉弥
でも…そのおかげで今楽しく生きれてる
愁斗
そんな…俺は何も
琉弥
…そういえば
愁斗
何？
琉弥
あの時"ひで"って言ってたけど，誰？
愁斗
俺のお兄ちゃん
琉弥
兄さんが居たんだ
愁斗
うん
愁斗
俺にとって最高の兄ちゃん(*^^*)
琉弥
そっか…いいな兄弟って
愁斗
そうかな？
愁斗
下に双子の妹いるけど，そこと喧嘩多いし笑
愁斗
でも兄ちゃんは喧嘩の仲裁してくれて
愁斗
結局大喧嘩までには行かなかったなぁ
愁斗
あとはーーーーーーー
色んな思い出が蘇る
愁斗
あ…ごめん，話しすぎたね
愁斗
俺の兄弟話なんて興味ないのに
琉弥
ううん，興味あるから
愁斗
そう？笑
琉弥
ﾌﾌｯ，幸せだったんだね
愁斗
へ…？
琉弥
ずっと笑顔で話してて，幸せじゃないことなんてないでしょ笑
愁斗
あ…笑
琉弥
家族仲がよさそうで羨ましい
どこか寂しそうな顔
愁斗
そういう琉弥の家族仲は？
琉弥
俺は……
愁斗
ごめん…土足でプライベートに…
琉弥
大丈夫
琉弥
でも，愁斗の家族みたいに仲良くはなかったかな～
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