星々ノムコウ側

少年は

アイを歌う

何を思い

誰を思った歌なのか

解らない。

輝く黄金の月

何千と輝く眩い星々

月灯りの下

揺れる水面

波止場に揺れる波

何もかもが美しい

いやな事

忘れてしまおう

今だけは

星を呑み

溺れよう。

でも でもね

星々に願い

幻想を抱き 続けるのは行けない。

そんな事は解っている。

幻だとしても

この胸の内は

永遠にこの場所で。

数千の星々達に願い続けたい。

きらりと光る流れ星は

きれいだな

お月様の涙みたい。

そうだ……

ねぇ、 僕のお願い

叶えてよ

救えなかったあの子を

助けれるような

みんなを助けるスーパーヒーローみたいに

僕はなりたいの

「叶えてくれる？」

何も言わずに月は彼を見つめる

今宵の月のように

彼は輝く光になれるのだろうか。

月は一度満ちてもまた欠ける

同じように

何度も何度も

何百回、何千回と

また月が満ちる時

ここから見える景色は変わるのだろうか。