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勝手口の近くにあった小部屋。
随分と散らかってはいるが、ノックダウンした革命軍を廊下に放置しておくわけにはいかず、こうして男と一緒に小部屋に革命軍を運び込んで現在にいたる。
男はホソヤと名乗った。どうやら、ここの教師らしい。
ホソヤ
ホソヤ
ミヤギ
ホソヤ
ナポレオンの指示のもと集まった人間――というのは少し恐ろしい。
いわゆる、今流行りの【とくりゅう】というものに感覚は近い。
主たる犯人はいるものの、実行するのはネットを介した匿名の人間。
闇バイトなどが主にそれにあたる。
これの卑怯なところは、捕まるとしても匿名の末端――全てを知らない人間ばかりで、まず主犯格は捕まらないということ。
もちろん、警察とて馬鹿ではないから、大型の【とくりゅう】犯罪となれば、主犯までたどり着くことだってある。
しかし、今回の一件はどうなんだろうか。
ホソヤ
ホソヤは遠慮なしといった具合に、革命軍のガスマスクを剥ぎ取る。
ミヤギ
ホソヤ
そう返事をしながら、もう1人の革命軍のガスマスクも剥ぎ取った。
ホソヤ
ミヤギ
ホソヤ
ホソヤ
ホソヤ
ミヤギ
真っ先に生徒のことを掌握したホソヤに、少しばかりの疑念を抱いた。
ホソヤ
ミヤギ
見た目からして教師には見えないのであるが、どうやら教師としてホソヤは優秀らしい。
ホソヤ
ミヤギ
ホソヤ
ホソヤ
ミヤギ
ホソヤ
ホソヤ
ホソヤが目を丸くする。
ミヤギ
正直、そこまでプランを組む時間がなかった――というのが本音だった。
スタンガンを使って、勝手口から校内に潜入する。
後は現地で柔軟に動く。
すなわち、この先のことは何も考えていなかった。
ふと、ミヤギが返答に困っていたところ、どこからともなくメールが着信したような音が響く。
思わず互いに目を合わせ、スマホを取り出してみるが、どうやらホソヤにメールの着信があったわけではないようだ。
ミヤギのスマホも沈黙を守っている。
いや、校内に潜入するのに、わざわざ着信音が出る設定にしてあるほど間抜けではない。
ホソヤ
ホソヤが革命軍の体をまさぐる。
どちらとも男性のようだが、遠慮なくやれてしまうホソヤの行動力は、ある意味で助かる。
ホソヤ
ホソヤ
ふと、校内放送が鳴り響く。
どうやら、本格的に革命が始まったらしい。
ホソヤ
ホソヤは持ち主であろう男子生徒の顔の前に、スマホを突き出した。
何度か試すと認証に成功。
スマホのロックを解除することができた。
ミヤギ
ホソヤ
ホソヤはスマホを操作し、ある画面をミヤギに見せてきた。
ホソヤ
そこには【第二革命ゲーム】とタイトルが銘打たれ、そして詳細が事細かに羅列されている。
ミヤギ
時折り、校内放送にてゲームの進捗が報告されているが、実際にどうなっているのかまでは把握できない。
ただ、マスコミの介入には成功したようだし、この事件が全国に向けて放送されていることは間違いないだろう。
ホソヤ
ホソヤ
ミヤギ
ゲームに参加する人間の1人として、そこにはイガラシセイヤの名前があった。
ホソヤ
ホソヤ
ミヤギ
ミヤギ
ホソヤ
ホソヤ
ホソヤ
ホソヤ
ホソヤ
ミヤギ
ホソヤ
ホソヤ
ホソヤ
ホソヤ
ホソヤ
ミヤギ
ホソヤ
ホソヤ
ホソヤ
ホソヤはそう言うと、革命軍の軍服のようなものを脱がし始めた。
ミヤギ
革命軍の服を剥ぎ取るホソヤに問うと、作業をしながら返してくる。
ホソヤ
ホソヤ
ホソヤ
まず先にガスマスクを被ったホソヤが続ける。
ホソヤ
ホソヤ
少しきつい――どころの話ではないようだが、無理矢理に軍服を着ようとするホソヤ。
ミヤギ
ホソヤ
ホソヤ
ミヤギ
ホソヤ
ホソヤ
この男、馬鹿正直というか口が悪い。
ただ、こんな状況だから、逆に無頼な態度が心強くも思えた。
ホソヤ
着替え終えたミヤギが頷くと、明らかにパツパツの軍服姿のホソヤが、ライフルを手渡してくる。
ホソヤ
ホソヤ
ホソヤ
ミヤギ
ミヤギ
ホソヤが着替えに苦戦している間に、指示メールに目を通していたミヤギ。
ホソヤ
ホソヤ
ホソヤの言葉に頷くと、ミヤギはガスマスクをかぶる。
これで、外見だけはすっかり【革命軍】である。
ホソヤ
ホソヤの言葉に頷くと、ミヤギは彼に続いて廊下に出た。
かつての恩人のピンチに駆けつけるために。