テラーノベル
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白は黒を抱いて、居間に戻ってきた 細い腕が今にも折れてしまいそうで 水の鼓動は早まるばかりだ
@ 赤
@ 白
@ 赤
@ 黒
ひよこのような足取りで 赤の胸の中に飛び込んでいく黒
そんな黒を笑顔で受け止め、 抱きしめる赤に、思わず 微笑んでしまう
@ 赤
@ 黒
(おーぱ···おはよう)
@ 黒
@ 黒
@ 水
@ 赤
@ 桃
@ 黒
@ 赤
本当にゆーくんは、僕を 父親として認めたんだ
これは、ゆーくんの幼さゆえの 判断なのかもしれない だけど、嬉しかった
僕はあの子の、父親になるんだ
@ 水
みんなの前に皿を置いて フォークとスプーン…うん、大丈夫
今日の朝ご飯も勿論僕が作った メニューは、フレンチトーストと 小さめのサラダ
見栄えは抜群に良いとは 言えないけど、結構良い出来だ
@ 赤
@ 白
@ 桃
@ 青
@ 黒
…とはいえっても大人しく皆が ガツガツ食べれる訳はなくて、 赤くんと黒くん以外誰も食してない
完全に疑いの目でパンを見ている 皆にとっては初めて見るのかな
まぁでも、皆が食べれないまま 終わるのは行けない
@ 水
@ 水
そう言って僕は部屋から出た
そんな僕を寂しそうな瞳で見ている 2つの影があった
@ 白
@ 白
@ 桃
目の前の見た事のない色の 食パンを睨む2人
そもそも彼らは本物の食パンも 食べたことは無い
唯一食べたのはカビが生えてたり、 本当に小さなカスともいえる物 所謂、残飯だった
そんな残飯に比べたら、昨日の 夕飯も、今、目の前に置かれている ご飯だって、良いに決まってる
でも、今すぐにでも食べたい本能を 体が否定する あのトラウマで、体が固定される
@ 黒
@ 桃
@ 黒
黒は桃の口の前に自分の トーストの一欠片を差し出す
そんな黒に勝てるはずがなく 桃は大人しく口を開いた
トーストの味が桃の口の中に 広がっていく
素朴な甘さで、暖かくて、 噛む度に広がる美味しさに、 桃は惹かれていった
@ 黒
@ 桃
@ 桃
@ 黒
黒は桃から一欠片貰うと 小さな頬っぺで食べ始めた
@ 桃
そう桃が思ったのは、本人には内緒
@ 青
いくら隣で桃と黒が話していても ボーっと何処か抜けたように 固まっている青
今の青の脳内は、比喩無しで「無」 お腹がすいたも、寂しいとかも、 全く思っていなくて、
ただ指示を待ち続けていた 考えていることは無とはいえ、 体は食事をしたいと叫びながら
@ 赤
@ 青
@ 青
@ 青
@ 赤
@ 青
@ 赤
@ 青
@ 赤
@ 赤
@ 青
青は赤の横でトーストの 1切れの半分を口に入れた
@ 赤
@ 青
@ 赤
赤は青の頭を撫でて、席に戻り また食べ進めた
その隣で白は、トーストを 口に入れたは何とか飲み込み、 昔のトラウマによって怯える体を 抑え込んでいた
美味しいとも感じるはずも無く ただ白にとっては苦痛な作業なだけ
@ 白
白の瞳はもう薄暗く、 ただ何処か飢えた瞳をしていた
@ 白
@ 赤
@ 白
@ 赤
@ 赤
@ 赤
@ 白
@ 赤
@ 白
@ 赤
@ 白
@ 白
@ 赤
@ 白
@ 赤
@ 白
さっきまで冷たかった居間が、 5人の話し声によって満たされ、 温もりに包まれていった
コメント
2件
早くみんな💎くんに慣れて心を開いて欲しい😭 幸せな未来があると信じてます🙏 それにしても🦁くんのもぐもぐ絶対可愛いですよね
次回 ♡1000