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狐の隠れ家

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狐の隠れ家

62 - 第61話 狐の神様と兄弟たち。

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2025年06月24日

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白は黒を抱いて、居間に戻ってきた 細い腕が今にも折れてしまいそうで 水の鼓動は早まるばかりだ

@ 赤

どこ行ってたの?

@ 白

ゆーくんを起こしに、
1人で階段は怖いやん?

@ 赤

ありがとね

@ 黒

にぃにっ!

ひよこのような足取りで 赤の胸の中に飛び込んでいく黒

そんな黒を笑顔で受け止め、 抱きしめる赤に、思わず 微笑んでしまう

@ 赤

おはよう、ゆーくん

@ 黒

えへっ、…おーぱっ!

(おーぱ···おはよう)

@ 黒

ねーっ、にぃにっ!

@ 黒

ほぉとはねっ、悠の、
パパなんだってっ!

@ 水

…!

@ 赤

…、

@ 桃

…っ、

@ 黒

…?にぃに、?

@ 赤

…あぁ、ごめんね
うん、そうだね…[撫]

本当にゆーくんは、僕を 父親として認めたんだ

これは、ゆーくんの幼さゆえの 判断なのかもしれない だけど、嬉しかった

僕はあの子の、父親になるんだ

@ 水

よし、みんな揃ったし
朝ご飯食べよっか

みんなの前に皿を置いて フォークとスプーン…うん、大丈夫

今日の朝ご飯も勿論僕が作った メニューは、フレンチトーストと 小さめのサラダ

見栄えは抜群に良いとは 言えないけど、結構良い出来だ

@ 赤

いただきますっ、…

@ 白

…いただきます、

@ 桃

…、

@ 青

…いっ…たぁ……ますっ、

@ 黒

いたぁきますっ、…

…とはいえっても大人しく皆が ガツガツ食べれる訳はなくて、 赤くんと黒くん以外誰も食してない

完全に疑いの目でパンを見ている 皆にとっては初めて見るのかな

まぁでも、皆が食べれないまま 終わるのは行けない

@ 水

僕は1回部屋出るね、
ゆっくり食べるんだよ

@ 水

食べ終わったら自由に
寛いでて良いからね

そう言って僕は部屋から出た

そんな僕を寂しそうな瞳で見ている 2つの影があった

@ 白

…、これ美味しい?

@ 白

見た事無いんやけど

@ 桃

食パンって、
こんな色になるんだ…

目の前の見た事のない色の 食パンを睨む2人

そもそも彼らは本物の食パンも 食べたことは無い

唯一食べたのはカビが生えてたり、 本当に小さなカスともいえる物 所謂、残飯だった

そんな残飯に比べたら、昨日の 夕飯も、今、目の前に置かれている ご飯だって、良いに決まってる

でも、今すぐにでも食べたい本能を 体が否定する あのトラウマで、体が固定される

@ 黒

にぃにっ?

@ 桃

ん?どしたのゆーくん

@ 黒

んっ!おいちーよ?

黒は桃の口の前に自分の トーストの一欠片を差し出す

そんな黒に勝てるはずがなく 桃は大人しく口を開いた

トーストの味が桃の口の中に 広がっていく

素朴な甘さで、暖かくて、 噛む度に広がる美味しさに、 桃は惹かれていった

@ 黒

…おいち、?

@ 桃

うん、美味しいよ
ゆーくんありがとうね

@ 桃

なら俺のもあげる
はい、ゆーくんあーん

@ 黒

あー、…あむっ、

黒は桃から一欠片貰うと 小さな頬っぺで食べ始めた

@ 桃

(ハムスターみたい…、)

そう桃が思ったのは、本人には内緒

@ 青

…、

いくら隣で桃と黒が話していても ボーっと何処か抜けたように 固まっている青

今の青の脳内は、比喩無しで「無」 お腹がすいたも、寂しいとかも、 全く思っていなくて、

ただ指示を待ち続けていた 考えていることは無とはいえ、 体は食事をしたいと叫びながら

@ 赤

…!まろ、食べていいよ

@ 青

…うん、

@ 青

…ねぇおにーちゃ、

@ 青

まろ、…食べていい、?

@ 赤

うん、勿論だよ
これは青の為のだから

@ 青

水…さんが、作ったの?

@ 赤

多分、そうだね

@ 青

…汚いの、入ってない?
カビとか、…虫とか

@ 赤

全く入ってないよ、

@ 赤

先に俺が食べたから
絶対大丈夫だよ

@ 青

…なら食べる、

青は赤の横でトーストの 1切れの半分を口に入れた

@ 赤

どう?美味しいでしょ

@ 青

うん、美味しい

@ 赤

ゆっくり食べるんだよ

赤は青の頭を撫でて、席に戻り また食べ進めた

その隣で白は、トーストを 口に入れたは何とか飲み込み、 昔のトラウマによって怯える体を 抑え込んでいた

美味しいとも感じるはずも無く ただ白にとっては苦痛な作業なだけ

@ 白

(食べなきゃ…)

白の瞳はもう薄暗く、 ただ何処か飢えた瞳をしていた

@ 白

…ねぇ、赤ちゃん、
もう無理、食べられん

@ 赤

んー?そっか
なら俺のに置いてて

@ 白

うん、

@ 赤

食べる量無理した?
顔色悪いよ、大丈夫?

@ 赤

無理やり食べたって
良いこと何も無いから

@ 赤

次キツかったすぐ
俺のに乗せるんだよ?

@ 白

はぁい、

@ 赤

…で、体調は?

@ 白

え…?

@ 赤

いやいやいや、
顔色普通に悪いからね

@ 白

んーん、大丈夫
勢いよく食べただけw

@ 白

これ以上食べなければ
もう大丈夫よ

@ 赤

えーまぁ、本人が
そう言うならいいけど

@ 白

うん、ありがとう

@ 赤

可愛い弟の為だからね

@ 白

何それ、w

さっきまで冷たかった居間が、 5人の話し声によって満たされ、 温もりに包まれていった

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