注意
・曲パロ ・死ネタ などが含まれます、ご注意ください!
では本編どうぞ!
8月15日
公園の時計を見ると、時刻は午後12時半くらい
今日は日差しがとても強く、かといって涼める場所も近くにない為、僕と君はベンチで駄弁っていた
すると君の足元に、一匹の猫が歩いてきた
君はその猫を抱き抱え、そのまま膝において撫でていた
そんな会話をしていると、猫はぱっと君の膝から飛び出して、道路の方に歩いていった
君が少し驚いたと思ったら、気づけばその場からいなくなっていた
少し辺りを見渡すと、道路の方へ向かっている君が見えた
よく見るとその横断歩道の信号機は赤色に光っていた
ドシャッ!!
道路をバッと通っていったトラックは、君を引きずってその場に止まった
タイヤの周りには真っ赤な何かがついている
きっと君は、道路に飛び出していった猫を庇おうとしたのだろう
あたりは鉄の匂いと君の香りが混ざっていて、少し頭がくらっとした
ふと空を見上げると、先ほどと同じ眩しい太陽
その太陽が照りつけたアスファルトは、まるで僕に"これは現実だ"と突きつけているようで
僕はそのまま、視界が暗くなった
ジリリリリ、ジリリリリ…
ふと目を覚ますと、部屋の天井が見えた
目覚まし時計の時刻は、午後12時すぎをさしていた
外では、やけに煩く蝉が鳴いていた
次の日の8月15日、午後12時半くらい
僕は公園で、君と駄弁っていた
すると、唐突に何かの記憶が流れ込んでくる
君についていって、公園から道に出た
すると、色んな人間の叫び声が聞こえてきた
その人たちは皆上を見上げていて…
ズシャッ!
落下してきた鉄柱は、君の体を貫いて地面に突き刺さった
たくさんの人たちの悲鳴が聞こえる中、はっきりと風鈴の音が聞こえた
こんな状況なのに、もはや脳が冷静になっている気さえした
前の時と同じように、僕も地面に倒れ込んで視界が暗くなる
その時映っていた君の横顔は、なぜか笑っているような気がした
もう、これで何回目?
ずっと、何回も何回も何回も
たくさんたくさん繰り返して
何度やっても、あの陽炎が君を奪っていくように君は死んでいく
どうすればこのループから抜けられるのかを僕は知っている
でも、怖くてできなかった
そうしているうちに、何十年も時が経っていく
こんなに長くなってちゃ、怖いなんて言っていられないよ
この繰り返しの夏を、今終わりにする
始めと同じように、君は道路に飛び出した猫を追いかけていく
僕はその後ろをついていった
そして、あのトラックが君を引きずろうとするその時……
ドンッ!!
君の背中を押して、僕は君の代わりにトラックに当たった
全身に激痛が走って、僕はその場に血しぶきと共に倒れ込んだ
上を見上げているから分からないけど、きっと今の僕は血まみれなのだろう
君が僕を覗き込んでくる目は、気が動転しているようなそんな瞳で
その向こうから照りつける太陽からの陽炎に、少し睨みつけるように笑って小さくつぶやいた
そう言って僕は目を閉じた
どこにでもあるような、とある一つの夏の日
その1日が、やっと終わった
???視点
目が覚めると、いつもと同じベッドの上にいた
そこで、また"いつもと同じ"ということを知った
すると、にゃあと鳴いて足元に猫が寄ってくる
それを抱き抱えて、膝の上にのせた
そしてその猫を撫でながら、小さくつぶやいた
皆様こんばんは、縁です
本日は8月15日ということで、カゲロウデイズの曲パロでsrmfを書いてみました
どちらがsrrさんで、どちらがmfmfさんかは……
皆様にお任せいたしますね
ぜひ、2度目に読む際は視点を変えて見てみてはいかがでしょうか
それではまた次のお話で…
コメント
6件
8月15日、カゲロウデイズの曲パロ!!全く同じこと考えてたw どっちがそらるさんで、どっちがまふくんなのかは分からない…なるほど面白すぎる…!!←誰目線だよ めっちゃ面白かったですっ!!!
縁さん曲パロ上手すぎません?? どちらがそらるさん視点、まふくん視点かは見てる人によって変わる。 ええ、すごぉ…←語彙力 素敵な曲パロありがとうございます!
えっ?……やばぁ……縁さん曲パロ 上手すぎませんか?物語作れて 絵もかけて曲パロも上手くて全てが クオリティ高くて、なんですか?神ですか? 仏ですか?女神ですか?なんですか? カゲロウデイズでかけるのさすがすぎる。 最高でした!