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燎煉火力発電所・食堂
読者さん
確か館内の地図だとこの辺に食堂が……
読者さん
あるはずなんだけど……っと
読者さん
（食堂ってレベルの面積じゃないよコレ……）
マップを見るに発電所の本館
その横に負けじと大きな食堂がめり込む
読者さん
緊張するけど休憩時間は刻一刻と過ぎてゆく
読者さん
何を恥ずかしがることがあるのだ……自分は
読者さん
勇気を振り絞って智美さんの部屋に入ったのに比べればこんなもの……
騒音が絶えない扉の奥
気兼ねなく入るだけ
簡単でしょう？
読者さん
失礼しま……す
蚊が鳴くような程に小さな声
誰もヨミィのことなど気に求めない
それもそうなのだ
読者さん
（うわっ……何人いるんだ！？）
読者さん
（１００人……いや、もっとだ）
読者さん
（まるで都会のスクランブル交差点みたいなほどだ）
数多の客の一人など誰も気にしない
読者さん
うわっ……すっげー
左を見ても
右を見ても
人ばかり
読者さん
とりあえず人混みをかき分けつつ
読者さん
それでもって邪魔にならないように……
読者さん
カウンターまで行って注文するしか無いな
人はたくさんだ……
表すならそれはそれは【もうもうもう】ウンザリするほどに
犇めくもの
読者さん
（……）
読者さん
（それにしてもだぞ）
誰も彼もが美味しそうな食事をいただいている
活力を得るために
エネルギーを補給するためにッ！！
読者さん
（デカすぎンだろ……）
読者さん
（何あの丼もの）
読者さん
（丼というよりは……鉢だよ）
過酷なこの場所で生きるためには喰らわねばならない
全て凡て
総て
燎煉火力発電所・食堂
読者さん
（メニューの豊富さに目移りしそうだが……）
読者さん
（ここは無難に焼肉丼セットを頼んでだな）
カウンターの待合でしばらく待つこと数分
配膳されたお盆には美味しそうな焼肉丼が……
早速席について食べよう
読者さん
（……）
読者さん
（通常サイズでコレか！？）
なんて見事な大盛りなのだ
ご飯は２合はあるだろうか
美味しそうな焼肉はゆうに十数枚も
読者さん
（しかし不思議だ……）
読者さん
（こんな大盛りなのに食べきれる自信がある）
読者さん
（たくさん働いたから……ではないよな？）
普通腹ペコになるまで動いてもここまでは食えない
ならば考えられるのは……
ご都合主義な例の魔法的なモノか
読者さん
（さてと……どこか空いてる場所は？）
読者さん
（ん？）
賑わいの声に混ざるどこか聞き覚えのある声
囂々たるその空間へ魅せられる
轟々たるその声に引き寄せられる
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