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主
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くに
こったろ
Relu
如月ゆう
Coe.
バレンタインの前日
放課後の教室は 昼間の喧騒が嘘みたいに静かだった
窓から差し込む夕焼けが 机や椅子をオレンジ色に染めている
くには椅子に座ったまま 意味もなく机の角を指でなぞっていた
くに
その声は思ったより小さくなった
こったろ
くに
こったろ
即答にくには少しだけ笑った
でもすぐに視線を落とす
くに
くに
一瞬教室の空気が止まった気がした
こったろ
こったろ
こったろは迷いなく言った
こったろ
その言い切りにくには 胸の奥が少しだけ軽くなるのを感じた
くに
その様子をれるが腕を組んで見ていた
Relu
Relu
くに
くに
Relu
Relu
窓際ではゆうが静かに二人を見ていた
如月ゆう
如月ゆう
如月ゆう
図星だった
くには何も言い返せずただ苦笑いを浮かべる
少し離れたところでこえがぽつりと口を開いた
Coe.
Relu
れるが聞くとこえは少し考えてから答える
Coe.
Coe.
Coe.
ゆうはやさしく頷いた
如月ゆう
如月ゆう
夕焼けがゆっくりと教室から消えていった
当日の朝
バレンタインの朝の教室は落ち着きがなかった
机の上には小さな袋や箱が並び
笑い声があちこちで弾んでいる
くに
くには呟いた
こったろ
こったろは平静を装っていたが
どこか硬かった
くに
くに
こったろ
それ以上の会話は続かなかった
れるがため息まじりに言う
Relu
こえは教室を見回しながら静かに思う
“渡す”という行為がこんなにも一瞬で
それまでの時間が長いものだったなんて
くには深呼吸を一つしてこったろたを見る
くに
こったろ
ゆうはその背中を見送るように微笑んだ
如月ゆう
昼休み
屋上は風が強かった
金網が小さく音を立てる
しばらく二人とも何も言わなかった
くに
こったろ
くにはバッグから小さな箱を取り出した
くに
くに
くに
こったろ
くに
くに
一歩踏み出せない理由は
その居心地のよさだった
くに
くには両手でチョコを差し出す
くに
くに
こったろは少しだけ目を伏せた
こったろ
くに
こったろ
そう言ってチョコを受け取る
こったろ
くに
しばらくの沈黙続き……
こったろ
こったろ
くに
こったろ
そのやり取りに二人とも思わず笑ってしまった
放課後
Relu
れるがそう言うとくには照れたように頷いた
こえは少し考えてから言う
Coe.
如月ゆう
Coe.
Coe.
ゆうは満足そうに微笑んだ
如月ゆう
翌日
教室は昨日と何も変わらなかった
Relu
れるが言う
くに
くにの答えにこったろが小さく頷く
こったろ
こえは窓の外を見て思う
特別な日は確かに終わった
でも何もなかったような今日があるから
昨日はちゃんと特別だったのだと
くに
こったろ
くに
こったろ
その不器用な返事にくには笑った
チョコはもう形を残していない
それでも確かに残ったものがある
素直になれなかった二人が
ほんの少しだけ素直になれた証として
主
主
告白から三日後の朝
教室はあのバレンタインが嘘だったみたいに いつも通りだった
くには自分の席に座りながら思う
世界は何も変わっていない
机の位置も窓から入る光もチャイムの音も
……でも
くに
いつもより少し小さな声で言うと
こったろ
こったろは少しだけ照れたように返した
それだけのやり取りなのに 胸の奥がくすぐったい
Relu
れるが椅子を引き寄せる
Relu
くに
Relu
くには慌てて否定する
くに
Relu
れるはニヤッと笑う
Relu
Relu
その言葉にくにとこったろが同時に黙った
――確かに
手をつなぐでもなく
肩が触れるでもなく
ただ隣にいるだけ
それなのに前よりずっと意識してしまう
昼休み
くにはこったろと並んで購買へ向かっていた
くに
こったろ
くに
くに
くに
こったろ
くに
くに
くに
こったろは少し考えてから言った
こったろ
短い一言だったけれど
それだけで十分だった
放課後
教室に残っていたのはいつもの五人
こえは机に頬杖をつきながら二人を見る
Coe.
くに
くにが聞くとこえは小さく笑った
Coe.
Coe.
Relu
れるが茶化す
ゆうは少し離れたところから その様子を見ていた
如月ゆう
如月ゆう
ゆっくりと穏やかな声
如月ゆう
如月ゆう
くにはその言葉を胸の中で反芻する
帰り道
夕方の空は前日と同じように赤かった
くに
こったろ
くに
こったろ
くに
くにはほんの少し勇気を出して言う
くに
こったろは足を止めて 少しだけ照れた顔で答えた
こったろ
その夜くにはソファーに寝転びながら 天井を見つめた
劇的な変化はなかった
ドラマみたいな展開もなかった
でも同じ毎日が少しだけ柔らかくなった
それが何よりの証拠だった
告白はゴールじゃなかった
それはただ
「これからも一緒にいる理由」 を言葉にしただけだった
素直になれない二人は今日も完璧じゃない
それでも同じ歩幅で同じ日常を歩いていく
甘さ控えめのチョコレートみたいに
ゆっくり後から効いてくる関係として
主
主
他にもリクエストがあれば コメントで教えてください