病室の扉を開けると
母ちゃんはいつもの様にベッドの上にいた
心電図の音が響くこの部屋で
ずっと眠り続けていた……
まるであの出来事はなかったみたいに……
明日夢
明日夢
明日夢
作造
明日夢
明日夢
悔しさが涙となって溢れ出る
作造
作造
明日夢
病室に戻ってからも涙が止まらなかった
母ちゃんがトラックと衝突するのを回避できたと思ったのに
母ちゃんはずっと眠ったままだった
俺は母ちゃんを助けられなかった
明日夢
明日夢
明日夢
明日夢
タイムマシーンがちゃんと作動していれば
ちゃんと前日に到着していれば
母ちゃんは事故に遭うこともなかった
丈太郎
明日夢
おかしい……
俺が庇ったはずなのに
母ちゃんはトラックと接触しなかったのに
母ちゃんの未来は変わらなかった
丈太郎
明日夢
明日夢
明日夢
丈太郎
明日夢
丈太郎
父ちゃんの言葉の意味がわからなかった
助けたのなら何故
母ちゃんは眠ったままで……
明日夢
明日夢
丈太郎
明日夢
明日夢
丈太郎
丈太郎
明日夢
俺がスイッチを押して未来に戻った直後
母ちゃんは意識を失った
その直後に
作造
琴音
おじいちゃんとおばあちゃんが駆けつけてくれて
誰かが呼んでくれたのか
救急隊や警察の人も駆けつけ
母ちゃんは直ぐに病院に搬送された
意識のない中で俺を出産……
でもその後
母ちゃんは奇跡的に目を覚ました
丈太郎
丈太郎
愛紗
丈太郎
愛紗
愛紗
丈太郎
母ちゃんは父ちゃんに全てを話した
七年前
突然、未来から息子が訪ねてきたこと
父ちゃんと再会してからもずっと
未来から来て話を聞いてくれていたこと
俺が母ちゃんに事故のことを話してしまったこと
それでも母ちゃんは俺を諦めずに産むと決めて
ずっと不安を抱えながらも
俺の誕生を待ち望んでいたこと
丈太郎
丈太郎
丈太郎
丈太郎
丈太郎
丈太郎
丈太郎
丈太郎
明日夢
その言葉に再び涙が溢れる
丈太郎
丈太郎
丈太郎
明日夢
それから十日後
母ちゃんは再び意識を失い
ずっと眠り続けることになる
何故、再び眠ってしまったのかはわからない
丈太郎
明日夢
丈太郎
明日夢
丈太郎
明日夢
丈太郎
丈太郎
丈太郎
丈太郎
丈太郎
丈太郎
明日夢
明日夢
丈太郎
丈太郎
明日夢
明日夢
丈太郎
ドキドキしながら手紙を開いた
明日夢
愛紗
明日夢
明日夢
愛紗
明日夢
愛紗
明日夢
愛紗
明日夢
明日夢
明日夢
明日夢
愛紗
愛紗
何気なく交わした約束……
母ちゃんはそれを覚えていてくれたのか
手書きは苦手だと言っていたけど
俺のために書いてくれたんだ
少し汚い母ちゃんの字
それを見たらまた泣きそうになった
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