다시

➥洗い場

【🚰 ｺﾞｼｺﾞｼｯ】

水道から流れ出る水の柱は白く太い． 出しては止め､ 出しては水を溜め．

絵画室から使われていないサルビアブルーぽい色のプラスチック製洗い桶に肌を刺すほど冷たい水と中性の手洗い用洗剤が入れてある．

その中で何度も何度も手と布を擦り茶褐色に変わってしまった胸元を白に戻そうとするが､落ちてる様子がない．

クリーニング高いから なるべく手洗いで済ませたかったけど 無理そうだなぁ､

疲れて限界まで冷え赤く染まった手は､冷たい石で創られた洗い場に両手をついても冷たく感じなかった．

似たような繋ぎを着て手を振りながら笑顔で歩いてくる ｼﾞﾐﾝ．

濡れた手では目を擦れず腕で擦って､また桶に手を入れた．

空いてる洗い場に座り腕を組みながらこっちの様子を見てる ｼﾞﾐﾝ に言い放った．

ちょっと言い方キツかったかな．

色が落ちないイライラを関係ない ｼﾞﾐﾝ へ向けた言葉に込めてしまったことに罪悪感を感じた．

【ﾊﾞｼｬｯ ﾊﾞｼｬｯ】

【ｶｻｯ】

買ってきたパンとお菓子が入った袋を､濡れないよう洗い場上で台の用になっている所に置いといたら

気になったのか ｼﾞﾐﾝ が袋の中を漁りパンを取り出して

【ｶﾞﾀﾝｯ!!】

【ｶﾞﾀﾝｯ !!】

喋りすぎてしまった． そう気づいた時にはもう口から出てしまった後．

使ってた桶にTシャツを乱暴に投げ入れ大きな音と共に､大きな波をつくり桶から溢れ出た水．

こっちを見ずに濡れた手を拭くこと無く桶を持ち上げ大学の方に向かって歩き出す．

ﾃﾋｮｱ はあの日以来 ｼﾞｮﾝｸﾞｸ って名前を耳にすることさえも嫌がるようになった． 聞くと直ぐに機嫌が悪くなる．

僕はあとを追わず､頭を掻きながら言ってしまったことを後悔した．

やっちゃった、． 彼奴､もう大丈夫かと思ってたけど そぅ見えただけで傷が癒えることは無い、か．

ﾃﾋｮｱ にとって､

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ への愛は

粉々に砕け散って

思い出としてでは無く

ひとつの〝傷〟として

深く刻まれている．

だから ──

ﾃﾋｮｱ が ｼﾞｮﾝｸﾞｸを 忘れることは出来ない

ずっと ────

➥空港

【ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ】

やっと､ 此処に帰って来れた．

早く ､ 早く あの人に会わないと...

𝙏𝙤 𝙗𝙚 𝙘𝙤𝙣𝙩𝙞𝙣𝙪𝙚𝙙 ⇢⇢