研究者の父と料理人の母に育てられた
今思い出すと幸せ以外言葉が浮かばない
それくらい幸せだった
小さい頃は愛情を沢山捧げられて、ずっと"良い子"と言われていた
俺も小さい頃は明るい子供でいた
また、俺は両親に全然似ていなかった
そんな日々に訪れたある日
母が豹変したのだった
母
母
母
そんな叫びのような悲鳴を聞かされる
耳を引き裂くような響く声
何で変わってしまったのだろう……
仕事の苛つきからか
子育ての苦労からか
何もわからなかった
虎瓦慎司
母
母
母
母
虎瓦慎司
母
母
虎瓦慎司
母の苛つきは更に悪化していった
酷くなると、俺の分の手料理だけに針や刺を入れてくるようになった
虎瓦慎司
舌が切れた感覚がした
いつも確かめる為に舌を出すけど、見えたのは垂れてくる血だけ
母はそれを見ても知らないふりをした
虎瓦慎司
父には言っていなかった
多分言っていたら殺されていただろう
でも母は凄く卑怯で………
父の前では優しい母を演じていた
母
虎瓦慎司
この頃は母を怒らさないよう必死だった
父がいてくれると、母は優しいので俺は父が好きだった
でも悲劇は、ここから始まるのだった
俺は小学生くらいの頃演技が得意で子役をやっていた
だが、それも長く続かず………
怒り狂った母に無理矢理辞めさせられた
それがあまりにもショックで
俺は一時期病んでしまった
でも母は俺が病んでいるのにも関わらず相変わらず罵倒しか言ってくれない
母
母
母
母
母
母からしたら趣味はそのぐらいの価値だったのかもしれない
でも俺からしたら趣味は生きる価値だった
虎瓦慎司
辛い。逃げたい。苦しい。
そんな弱々しい言葉が次々に出る
でもある日のことだった
俺の生活が変わるのは
母
母がその日は久々に俺の名前を呼んだ
虎瓦慎司
父は病んでいる俺を心配してくれた
けどこの頃の俺は
母が恐怖でしかなかった
母
母
虎瓦慎司
俺は仕方なく部屋から出た
そこには表情が死んでいる母がいた
虎瓦慎司
母
母
そこで…俺の人生が変わる
次回に続く
コメント
15件
そんな、過去が…ベランダってのも嫌な予感がする…続き楽しみ!
壮絶な過去だね・・。お母さんが何故豹変したのか!?読んでて、少し自分とかなさる部分があったよ。罵倒される所が特に・・。次回が楽しみだね(≧∇≦)