いつだったっけ。
兎耳山 丁子
ねぇ、亀ちゃん
ちょーじが、
オレを抱きたい、と 言いだしたのは。
それなりに嬉しかった。
十亀 条
…いいよぉ
あんまりそういうのには 興味がないと思っていたものの、 割とまんざらでもなかったし。
十亀 条
ん…っあ…!
十亀 条
ちょー…じぃ、んっ、
もぉ、ちょっ、と…
ゆっくり…っっあ!
もぉ、ちょっ、と…
ゆっくり…っっあ!
兎耳山 丁子
んっ…ごめんね、
亀ちゃん…!
亀ちゃん…!
兎耳山 丁子
痛く、ない…?
十亀 条
はっ、はぁっ…
ん、だいじょぉぶ…
ん、だいじょぉぶ…
兎耳山 丁子
亀ちゃん
兎耳山 丁子
好きだよ…っ♡
十亀 条
んっ、んんぅ…!
…オレもだよぉ…
…オレもだよぉ…
痛みも、心地よさも、 全部オレ達だけのものだと 思ったら、なんだか幸せだった。
兎耳山 丁子
ねぇ亀ちゃん、
今日いい?
今日いい?
十亀 条
…ん〜、いいよぉ
ちょーじが頭取になってから、 だんだんと体を重ねる夜が増えた。
十亀 条
あ…っ…まって…ぇっ
十亀 条
あっ、ぅぅ…
兎耳山 丁子
……!!
兎耳山 丁子
…ごめんね?
この時から、 違和感はあったんだ。
十亀 条
…は、あっ…ううん、
こっち、こそぉ…
ごめんね?ちょーじ…
こっち、こそぉ…
ごめんね?ちょーじ…
兎耳山 丁子
…ぅぅ…
ちょーじはときどき 寂しそうに、苦しそうに 顔を歪めることがあった。
十亀 条
…?
十亀 条
どぉしたの…?
兎耳山 丁子
…え?
十亀 条
元気、ない…?
兎耳山 丁子
…なんもないよ?
兎耳山 丁子
ふふ、んもー、
オレにこんな風に
されてるのにさ、
オレが元気なさそう
なんて言えるの?♡
オレにこんな風に
されてるのにさ、
オレが元気なさそう
なんて言えるの?♡
十亀 条
んっ!あ…ぅっ!
兎耳山 丁子
…好きだよ?亀ちゃん
兎耳山 丁子
続き、しよ?♡
十亀 条
あぅ…んんっ…!
十亀 条
…はぁい…
だけど、オレは見て見ぬふりを しつづけていた。
こうして快楽に溺れているのが、 たまらなく心地よかったから。
それでいい、このままでいい。 そう思えたから。
想いは、少しずつ少しずつ 脆くなっていった。
ちょーじが頭取になって、 丁度一ヶ月が経った日のことだ。
第9話・快楽とモデラート Fin
このシーンの相談に ノリノリだった心友に全力の謝意。
次回もお楽しみに♪