主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
na
主
hr
主
主
主
主
主
na
na
hr
hr
2人だけのこの夜空
誰にも壊させない
hr
その一言で全てが分かった
日が沈みかけ
青くなった空には灰色の月が浮かんでいる。
na
あの時みたいだ
僕等が"逃亡"して最初の夜
あの時もこんな月が浮かんでいたね
手を離したら消えてしまいそう
君はそんな寂しい目をしてた
na
僕は月を眺めながら
出会った時
僕の...僕等の運命が変わった時の事を
思い出していた
王女
王
hr
グスッ
初めて会った時君は泣いていた
親達から浴びせられる心無い言葉
拳を固め唇を噛み涙を堪える君
だけど堪えきれなくて
涙は頬に溶けていった
na
見てられなくって
hr
君は涙を袖で拭きこちらを向いた
目元は赤く頬には涙の跡がついている
na
言葉に少し詰まった
僕の"目的"に巻き込んでしまっていいのだろうか?
だが.僕の提案は彼の心も軽くしてくれる
そうだって.信じてる
na
hr
迷っているのだろう
当たり前だ
逃げたとてすぐに捕まり
父上と母上に怒られるのが目に見えている
あぁ…無理か
hr
na
hr
hr
na
na
巻き込んだからには
必ず
na
幸せな日々
きっと2人なら見つけられるから
hr
na
hr
hr
何を見ていたんだ?
視線の先を見ても誰も居ない
こんな事は殆ど毎日だ
国の追っ手が来ている?
na
今は教えてくれなくても
"きっと分かり合える"
信じてるよ
逃げ出してから10日が経った
逃げる際に持ち出したお金も底を尽きそうだ
na
na
na
ベンチに座っている君を立たせる為
手を差し伸べる
一瞬だった
バシッ
手を振り払われた
叩いたの方が正しい?
na
hr
hr
hr
hr
na
na
na
hr
hr
もう何も届かない?
ならもう一気に終わらせてしまおう
もっと遊びたかったけど
仕方ないね
na
na
そういった時
君は
"初めて"笑った
君と出会ってから
目まぐるしく変わる日々に目眩がした
最初は楽しかったけど
後の事を考えると笑えなくなっていった
na
それでも
絶望している表情でも
君は綺麗だ
hr
ポロッ
最期だって分かって
悲しくなって
零れた涙も
na
na
花咲く笑顔で笑う君
その笑顔に僕の涙も自然に溶けていく
今思えば出会った時から僕は泣いていた
そんな僕の
手を引いて彼は走り出す
hr
na
2人で夜の闇の中に駆け出していく
na
ちゅ
甘いリップ音が夜空に静かに響き
すぐに消えていった
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
コメント
2件
すきいいい