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E.2

ガラッと空いた教室の扉

瀬戸内菜美

っ、!

入ってきたのは今一番泣いてる姿を見せては行けない相手

高橋くんだった

無理やり涙を目の奥に仕舞おうとして

鼻をズーズー啜って何事も無かったようにする、

でも、

手遅れだったみたいで

高橋くんの顔を見れば 驚いた顔をしていた、

でも直ぐに私のところに来て

高橋恭平

来て、

短く話して私の手首を掴む

そのまま私の腕を引いて

教室の外に連れ出される

高橋恭平

走るで、

そう言って少しづつ走るスピードを上げて廊下を渡る

バスケ部相手にすぐ息が上がる

廊下には登校してきたばかりの生徒が数人ずついて

一瞬で横を通り過ぎてしまう

中には

「カップルか〜?」 「せいしゅーん!」

なんて言う男の子の声も聞こえてくる

なんだか高橋くんにものすごく申し訳なく感じてしまう

高橋恭平

ここなら誰も見ねぇか、

人気のない廊下にふたり、

私は上がった息を 肩から整えようと深く深呼吸をする

でも深呼吸が間に合わないくらいに息が上がっていて

酸素を求めて何度も浅い呼吸をする

高橋恭平

大丈夫、か?

私の背中をさすって息を整えるのを手伝ってくれる

瀬戸内菜美

っ、大丈夫、

高橋恭平

ならいいけど、

やっと呼吸が安定してきて

瀬戸内菜美

あの、さ、

1番に言いたいことを話す、

瀬戸内菜美

ありがとう、

高橋恭平

え?

高橋恭平

あ、あ、うん、

人気のない廊下に沈黙が走る

何を話すべき、?

ここで振るのもおかしいし、

どうしよう、

高橋恭平

瀬戸内さんさ、

高橋恭平

なんで泣いてたの、って聞いてよかった、?

少し迷い気味に私に問いかけてくる

瀬戸内菜美

え、っと、その、

高橋恭平

昨日会ったあいつじゃないのか?

瀬戸内菜美

え、?

なんでわかってるの、?

悩んでますと言わんばかりだった 思わず間抜けになる

高橋恭平

あいつのことが好きなんだろ

高橋恭平

それでなんかあったんじゃねぇの?

瀬戸内菜美

どうして、

私高橋くんに言ってないよ?

思わず声が漏れてしまう

高橋恭平

昨日の夕方あいつに会った時に俺といる時とか横井といる時より

高橋恭平

何倍も嬉しそうに話していたから、

高橋恭平

背中が見えなくなるまで見つめてたから、

バスケ部で培った観察力なのか すごくよく見てたことはわかる

でもそれ以上に高橋くんに見えるように行動してしまったことに反省してしまう

高橋恭平

何があったか知らねぇけど、

高橋恭平

泣くくらいなら俺にしろよ、

高橋恭平

なんで俺やないねん、

まっすぐな瞳で伝えてくれる高橋くんの思い

瀬戸内菜美

っ、ごめんなさい、

たくさんの意味を込めて謝ってしまう

高橋恭平

謝ってくんなよ、

高橋恭平

謝るなら、、、

高橋恭平

ううん、なんでもない、

高橋恭平

とにかく、

高橋恭平

瀬戸内さんが泣いてたら

高橋恭平

俺が苦しくなる、

ちゃんと聞いた高橋くんの思い

まっすぐに伝えてくれてるのに応えられない私はきっとどこの誰よりも酷いことをしている、

わかっている、

わかっているのに

私は、

瀬戸内菜美

ごめんなさい、

私は来た道を涙を堪えながら走る、

ごめんなさいと何度も心で呟いて、

私は教室に戻ろうと走るけど、

色んな思いで苦しくなって、

走る足を止めて歩き始める、

どんな思いをしても、

私の深澤くんへ抱いた思いは

本気の恋心だった

気まずい1日を終えて

さらにもう1日、

高橋くんとは目が合ってもすぐ逸らしてしまうほどの避け具合

やってることが酷すぎてどうしようもない、

そんな中でも私は

塾に向かう

今は深澤くんにも会いたくない、

でも会いたい、

自分の気持ちがコントロールできない、

どうしてこういう時に限って

塾があるの、?

でも行かなきゃ親にも申し訳ないし

そう思いながら

塾の自習室に入った時

いつもの私だけの特等席に座る、

机の中に違和感を感じて手を潜り込ませる

手触りは一枚の紙、

塾の手紙、?

塾代の明細だったらどうしよう、

見なきゃ先生にも渡せないよね、

よし、

覚悟を決めて机の中の紙を机の上に取り出す

瀬戸内菜美

え、?

2つ折りになった紙には

「瀬戸内菜美さん」

と書かれていた、

山折りになった紙を開けると 大好きな人の文字が沢山並んでいた、

「瀬戸内さん ごめんねいきなり手紙なんて 今日で塾の先生を辞めます というか もう既に塾を退職済みです 挨拶なしかよ〜って思っちゃった? ごめんね 俺がまだアイドルの時 1回ライブに来てくれてたよね 薄紫の服で白のスカート 見た事のある顔だと思ったら 実はライブ出会ってたんだね わら びっくりしたけど嬉しかったんだ 話は変わるけど 俺は本当はアイドルはやめたくなかったんだ でもね、これ以上アイドルを続けてたら ダメだって言われちゃったんだよねわら だから学校の先生の代わりに塾の講師やって見たんだけど、 恋しちゃったから、 相手は学生だよ、 しかもしっかり思春期で青春真っ只中の 俺の唯一の教え子なのに その子を好きになっちゃうとか、 ダメだなぁ俺、 俺はその子が学校を卒業したら ずっと一緒にいるために ここをやめてその子を迎えに行く 準備をしに行くね 短い間だったけど、ありがとう 好きだよ 来年のBLACK GOLDのデビューした日にこの塾で待ってるね 瀬戸内菜美ちゃん 深澤辰哉」

E.3まで ❤450以上

最終話まであと2話になりました!

❤連打と感想💬たくさんお待ちしております❣️

桜田のモチベもテンションも爆上がるよん⤴︎(((は

ー推しが私の“担当”になりましたー

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