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セイヤ
このままゲームが再開されてしまうと、致命的なアドバンテージをとられることになる。
それゆえに提言しようとしたセイヤであったが、そんなセイヤの肩を叩いたハカセは、小さく首を横に振った。
ハカセ
ハカセ
ハカセ
4セット目はすでに始まっていたが、ハカセを中心にみんなが集まる。
それを尻目にしながら、イチカが口を開いた。
イチカ
それは、明らかに心から出た言葉ではなかった。
仕方がなく……嫌々ながら謝るといった具合だった。
ゴミ
4セット目は……当たり前のように恩赦なし。
ハカセの提案を聞きつつも、状況を追うセイヤ。
このゲーム……恩赦を絶対出さねばならないわけではなくなった時点で、実は大きな穴が生じている。
それは、セイヤ達からすれば、どう考えても致命的なもの。
なぜ、ハカセはそれを放置するのか。
彼の提案を聞いて、ようやく理解できた。
ハカセ
ツヨシ
マドカ
シズカ
アカリ
ヨウタ
ヒメ
カシン
カナ
ゴミ
ゴミ
セイヤ
セイヤ
セイヤの言葉に、みんなが小さく頷いた。
ゴミ
本来ならば理論的にあり得ない5セット目。
けれども、ナンバーズ達の発言によって可能性が出てきてしまった5セット目。
しかも、ルールの変更により、必ず恩赦が出るかどうかは分からない。
恩赦を逃したら負け。
また、5セット目が終わった時点で、こちらに回答権が残っていなくても負けになる。
ゴミ
ここでのセイヤの答えは……みんなの総意。
ハカセの提案によって出された答えは果たして……。
――数ヶ月後。
某居酒屋。
いつかした約束を果たすため、ハカセ父はここを訪れていた。
ヨウタ父
店に入るなり、筋肉隆々の男が小上がりから身を乗り出して手を振ってくる。
ハカセ父は小さく手を挙げると、小上がりのほうへと向かった。
ハカセ父
ハカセ父
小上がりには、ヨウタの父の他にセイヤの母の姿もあった。
セイヤ母
セイヤ母
ハカセ父
座ると、早速日本酒の徳利を手に持つヨウタの父。
ヨウタ父
ハカセ父
タッチパネル方式のオーダーらしく、気を利かせてくれたのかセイヤの母がオーダーを済ませてくれる。
ヨウタ父
あの事件の際、署には届出すら出さずに、私的理由で拳銃を持ち出した。
それ相応の処分は覚悟していたのであるが、しかしこうして当たり前のように刑事をやれている。
ハカセ父
ハカセ父
ヨウタ父
ハカセ父
ヨウタ父
明らかに目が泳いだヨウタの父に、ハカセの父は笑いそうになってしまった。
セイヤ母
ハカセ父
そこでハカセ父のビールが届き、3人は乾杯を交わす。
ハカセ父
ハカセ父
事件は世の中にセンセーショナルな衝撃を与えた。
クラスのおおよそ半分が亡くなったのだ。
世の中には悲惨な事件だと伝えられている。
生き残った生徒達も、生きるために必死になって平常心を保とうとしていたのであろう。
全てが終わると、糸が切れたようになってしまった。
――学校は夏休みを少しだけ長くすることにした。
そして、現在11月初旬。
遅すぎる新学期の始まりが迫っていた。
セイヤ母
ヨウタ父
ハカセ父
ハカセ父
セイヤ母
ハカセ父
ハカセ父
ハカセ父
ハカセ父
ハカセ父
ハカセ父
ヨウタ父
セイヤ母
ハカセ父
ハカセ父
ヨウタ父
ヨウタ父
ハカセ父
セイヤ母
ハカセ父
セイヤ母
ハカセ父
ハカセ父
居酒屋の騒がしさの中、意識はあの時までさかのぼる。