奈江崎 貴裕
……だとか言ったものの…
奈江崎 貴裕
(どう復讐すればいいんだ?)
奈江崎 貴裕
(そもそも俺は裏組織に、反社会の世界に入っちまったんだよな??)
奈江崎 貴裕
(警察に目とか付けられないよな?)
奈江崎 貴裕
(まじで怖ぇ)
奈江崎 貴裕
(俺入るなんで一言も言ってねぇぞ)
奈江崎 貴裕
(でも居場所ないし…)
奈江崎 貴裕
あー!もう!!どうすればいいんだよォ!
俺は近くにある神社の鳥居の端で独り言をしばらくブツブツと言っていた。すると
〇〇
ねぇ君、何がお悩みかい?
奈江崎 貴裕
へ?
奈江崎 貴裕
べ、別になんもないですけど
〇〇
さっきから隣でワーワーうるせぇんだもん
奈江崎 貴裕
ス、すみません、気づかなかったもんで…
〇〇
ふーん、
〇〇
何かあったのか?
奈江崎 貴裕
えっと…(言って大丈夫…なのか?)
俺は話しかけてきた女?男?に
これまであったことを話した
〇〇
なるほどね〜
奈江崎 貴裕
何か、すみません、こんな話しちまって…
〇〇
君はその母を殺した犯人の情報を少しは得ているの?
奈江崎 貴裕
い、いえ、今は全然
奈江崎 貴裕
それに、俺に復讐屋なんて向いてるんですかね…
〇〇
うーん
〇〇
向いてるも何も、復讐するのは自分次第だよ
奈江崎 貴裕
(そうだよな、自分で決めなきゃいけないのに…)
〇〇
あのね……
〇〇
僕もただの一般人じゃないんだよね
奈江崎 貴裕
一般人じゃ、ないって…?
〇〇
僕はね
〇〇
“情報屋”なんだよ
奈江崎 貴裕
じ、、情報屋ッ!??
〇〇
そう!だから僕も反社会組織の1人なんだ〜
奈江崎 貴裕
マジかよ…(また厄介な人に出会っちまったよ…)
〇〇
だから君が望むなら、その犯人の情報をかき集めることだって出来るよ?
奈江崎 貴裕
え、そ、そんな簡単に?
〇〇
こっちの技術もすごいんだからね
奈江崎 貴裕
な、なるほど…
〇〇
たまに復讐屋とも手を組むことはあるけど、僕はあまり外に出ないから人見知りなんだよね
奈江崎 貴裕
外に行かないで情報が手に入るんですか?
〇〇
まぁね、裏は秘密だけど
奈江崎 貴裕
そ、そうですか
〇〇
じゃあ、僕はそろそろ行くね
奈江崎 貴裕
は、はい
奈江崎 貴裕
ありがとう…
〇〇
それと僕の名前は西条 晶(にしじょう あき)敬語じゃなくていいよ
そう言うと、西条はこちらに手をヒラヒラと振ったあと、茂みの方へ姿を消した
俺はただ不思議そうにそれを見ていた