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気付くの遅くなってしまってすみません💦 戦いの臨場感と4人の関係性がとても刺さりました…強気なティアが涙を流したシーン、あの場面で信頼関係とかが窺えて、より最後の切なさが際立って凄かったです……(語彙力)3人は最後……🥲 駆けつけた3人の安心感すごかったです…!リクエスト応えてくださってありがとうございます😭
穏やかな気候。
住みやすい土地。
近隣から攻め込まれにくい地形。
そして、
希少な品種の大輪の薔薇が咲き誇る、
領土『カティウス』を治めるのが、
レクシェル家である。
周辺地域からすれば、
垂涎の土地。
しかしながら、
レクシェル家は
その土地を
数百年もの間守り抜いてきた。
そこには、
レクシェル家を支える
モーリユス家、
ガズフェル家、
ヴィクトル家の存在が大きく、
この三つの牙城を崩さない限り、
レクシェル家を落とし
その土地を手にすることは出来ない
そう言われていた。
しかし、
度重なる領土争いで
蓄積されていた負の感情が
ある日突然、
その領地に覆い被さり、
今では
誰も近付くことのできない
呪われた地となってしまった。
・
・
【今から数年前───】
『カティウス』を狙う国は多い。
中でも『サンブルヌ』は
矮小な国でありながら、
何度も『カティウス』に侵攻を進めては、
悉く返り討ちにあっていた。
(少女)ティアレット
気合の入った声と共に
振り下ろされる白銀の剣。
敵国の兵士
敵国の兵士
敵国の兵士
(少女)ティアレット
ティアレットは呟き、
右足を軸に振り返る。
敵が振り下ろしてきた剣を
しゃがんで避けると、
その低い体勢のまま
剣を振るう。
敵国の兵士
敵国の兵士
瞬く間に敵の兵士が二人、三人と倒れる。
(少女)ティアレット
(少女)ティアレット
顔を上げると、
その眼前に
大男が立ち塞がり、
斧を振り上げているところだった。
ニヤリと嫌な笑みを浮かべる男。
対してティアレットは
涼し気な顔をしていた。
敵国の兵士
大男の顔が歪み、
そのまま斧を振り下ろすことなく
膝を付いて倒れる。
その背後には
甲冑を纏った少年が立っていた。
その手には、
立派な長剣が握られている。
(少年)エルヴァン
(少年)エルヴァン
(少女)ティアレット
(少年)エルヴァン
(少年)エルヴァン
(少女)ティアレット
(少年)エルヴァン
(少女)ティアレット
(少女)ティアレット
(少年)エルヴァン
(少年)エルヴァン
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
そこに目付きの悪い、
黒髪の少年が現れる。
(少年)エルヴァン
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
(少女)ティアレット
(少年)エルヴァン
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
(少女)ティアレット
(少女)ティアレット
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
シェルノーはわざとらしくため息をこぼした。
(少女)ティアレット
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
(少年)エルヴァン
(少年)エルヴァン
(少年)エルヴァン
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
二人は同時に頷いて、
それぞれの方向に駆け出した。
・
【北東】
(少年)エルヴァン
(少年)スタウィン
(少年)スタウィン
振り返ったスタウィンは、
怯えた表情を浮かべていたが、
その手にはしっかりと槍を握りしめていた。
足元にはすでに多くの敵兵が倒れている。
(少年)エルヴァン
(少年)スタウィン
(少年)スタウィン
(少年)スタウィン
(少年)エルヴァン
(少年)エルヴァン
(少年)スタウィン
(少年)スタウィン
エルヴァンが飛んで来た矢を長剣で払うと、
スタウィンは弓兵のと距離を一気に縮め、
新しい矢を放とうとする前に
その首を貫いた。
・
・
最強の世代と言われた。
聖騎士を輩出するモーリユス家の長男エルヴァンは、
どんな敵と対峙しても臆することなく
戦い挑む強い心を持っていた。
黒魔術士を輩出するガズフェル家の長男シェルノーは、
独自の術を編み出し、
“魂を読み取る”術を手に入れた。
それにより、
戦場においてどこに敵兵が隠れているのか、
手に取るようにわかるという。
レクシェル家の執事を務めるヴィクトル家の長男スタウィンは、
その類稀なる記憶力の高さと
手先の器用さから
完全無欠の執事と称された。
そして、
レクシェル家の長女ティアレット。
その美しい見た目から想像できないほど
肝の据わった少女で。
単身、敵陣へ飛び込むほど。
しかし、
彼女がそんな無謀なことが出来るのも、
絶対的な信頼を置いている
幼馴染三名あってのこと。
彼らの活躍により、
多くの国は
『カティウス』に手出しすることが出来なくなり、
他国の侵攻も激減していった。
・
・
【それからさらに数年後】
【ティアレット・レクシェル】 【十八歳の誕生日】
シェルノー・ガズフェル
エルヴァン・モーリユス
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
エルヴァン・モーリユス
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
エルヴァン・モーリユス
エルヴァン・モーリユス
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
エルヴァン・モーリユス
スタウィン・ヴィクトル
エルヴァン・モーリユス
シェルノー・ガズフェル
スタウィン・ヴィクトル
スタウィン・ヴィクトル
スタウィン・ヴィクトル
そう言ってスタウィンは、
持っていた木箱を開けようとしたが、
シェルノーがそれを制する。
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
スタウィン・ヴィクトル
エルヴァン・モーリユス
エルヴァン・モーリユス
スタウィン・ヴィクトル
エルヴァン・モーリユス
エルヴァン・モーリユス
三人は急ぎ足で会場へと向かう。
エルヴァン・モーリユス
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
エルヴァン・モーリユス
エルヴァン・モーリユス
エルヴァン・モーリユス
エルヴァンが差し出した木箱を受け取り、
そっと蓋を開ける。
“おおっ、素晴らしい”
隣に立っていた領主も、
感嘆の声を漏らす。
箱の中には
一振りの剣が入っていた。
白銀の鞘には蔦と
レクシェル家の紋章にも
使われている
大輪の薔薇、
“ロフェチリカ”があしらわれていた。
ティアレットが剣を持ち上げ、
鞘から抜き取ると
白銀の剣身が現れる。
剣身には幾つかの古代文字が刻まれていた。
ティアレット・レクシェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
ティアレット・レクシェル
シェルノー・ガズフェル
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
シェルノー・ガズフェル
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
エルヴァン・モーリユス
エルヴァン・モーリユス
エルヴァン・モーリユス
エルヴァン・モーリユス
ティアレット・レクシェル
スタウィン・ヴィクトル
スタウィン・ヴィクトル
スタウィン・ヴィクトル
ティアレット・レクシェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
スタウィン・ヴィクトル
スタウィン・ヴィクトル
シェルノー・ガズフェル
スタウィン・ヴィクトル
ティアレット・レクシェル
スタウィン・ヴィクトル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノーがそう言って
人混みの中に駆け込んでいく姿を見て、
残された三人の幼馴染は
顔を見合わせて笑った。
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
ティアレットが呆れて言う。
エルヴァン・モーリユス
ティアレット・レクシェル
スタウィン・ヴィクトル
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
エルヴァン・モーリユス
スタウィン・ヴィクトル
スタウィン・ヴィクトル
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
エルヴァン・モーリユス
エルヴァン・モーリユス
エルヴァン・モーリユス
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
・
・
その剣が、
彼女の重荷になることなく、
平和の象徴になればいい。
送った三人はそう思っていた。
自分たちが他国にとっての脅威となり、
いつか、
『カティウス』に
平穏が訪れることを祈って───。
・
・
・
・
(少年)シェルノー
(少年)エルヴァン
(少年)シェルノー
(少年)スタウィン
(少年)エルヴァン
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
(少年)エルヴァン
(少年)エルヴァン
(少年)スタウィン
(少年)スタウィン
(少年)エルヴァン
(少年)エルヴァン
(少年)エルヴァン
(少年)エルヴァン
(少年)シェルノー
(少年)エルヴァン
(少年)エルヴァン
(少年)スタウィン
(少年)スタウィン
(少年)エルヴァン
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
(少年)エルヴァン
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
(少年)スタウィン
(少年)スタウィン
(少年)スタウィン
(少年)エルヴァン
颯爽と立ち去るヴィクトル。
(少年)シェルノー
(少年)エルヴァン
(少年)シェルノー
(少年)エルヴァン
(少年)エルヴァン
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
(少年)エルヴァン
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
(少年)エルヴァン
(少年)シェルノー
(少年)エルヴァン
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
(少年)エルヴァン
(少年)エルヴァン
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
(少年)エルヴァン
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
(少年)シェルノー
(少年)エルヴァン
(少年)シェルノー
それだけ言うと、
シェルノーは楽しそうに笑って病室を後にした。
そして、
入れ違うようにティアレットが入って来た。
(少年)エルヴァン
(少女)ティアレット
大股で近づいて来て、
じっと睨みつける。
(少年)エルヴァン
(少年)エルヴァン
(少年)エルヴァン
(少女)ティアレット
(少年)エルヴァン
(少女)ティアレット
(少年)エルヴァン
(少女)ティアレット
(少女)ティアレット
(少女)ティアレット
(少年)エルヴァン
(少女)ティアレット
(少女)ティアレット
(少女)ティアレット
(少女)ティアレット
(少女)ティアレット
(少年)エルヴァン
(少女)ティアレット
俯いたティアレット。
エルヴァンはどうしたものかと
困惑するばかりだった。
(少女)ティアレット
(少女)ティアレット
(少女)ティアレット
(少女)ティアレット
(少年)エルヴァン
顔を上げた彼女は、
静かに涙を流した。
(少年)エルヴァン
(少年)エルヴァン
(少年)エルヴァン
(少年)エルヴァン
(少女)ティアレット
(少年)エルヴァン
(少女)ティアレット
(少年)エルヴァン
(少年)エルヴァン
(少年)エルヴァン
(少年)エルヴァン
(少年)エルヴァン
(少年)エルヴァン
・
ズキリッと
頭が痛んだ。
『カティウス』の兵士
『カティウス』の兵士
部下の呼ぶ声で
意識が
急速に
鮮明になっていく。
・
エルヴァン・モーリユス
『カティウス』の兵士
『カティウス』の兵士
エルヴァン・モーリユス
辺りは瓦礫と化しており、
崩れた壁の隙間から
炎が見えた。
『カティウス』の兵士
エルヴァン・モーリユス
『カティウス』の兵士
『カティウス』の兵士
エルヴァン・モーリユス
エルヴァン・モーリユス
立ち上がると、
衝撃で飛んでいた記憶も
蘇ってくる。
突然の爆撃。
襲撃をかけてきたのは
『サンブルヌ』だ。
奇跡的に掠り傷程度で済んだのは、
シェルノーの事前情報のお陰だった。
エルヴァン・モーリユス
エルヴァンは甲冑を素早く纏い、
長剣に手をかけた。
・
・
この襲撃は、
何十年も前からわかっていたことだった。
何度も占っても、
誰が占っても、
この未来だけは
変わらなかった。
それゆえ、
準備は出来ていた。
聖騎士長が率いる本隊以外の騎士は、
全員住人の避難誘導にあてる。
避難先は
セイラの従兄弟が治める、
隣の領土『ラフィリア』。
砲撃と矢が飛んでくる中、
騎士たちは一丸となって
住人たちの避難に徹した。
そこまで避難すれば、
無事は保障される。
・
・
エルヴァン・モーリユス
エルヴァンも前線に辿り着く。
ティアレット・レクシェル
エルヴァン・モーリユス
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
エルヴァン・モーリユス
『カティウス』の兵士
騎士たちが散るように避けると、
着弾する。
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
エルヴァン・モーリユス
剣を持つ手に力を込め、
一気に駆け出す。
先陣を切って飛び込んでくる兵士を
一撃で倒し、
振り下ろされた大剣に足をかけ、
柄を握っていた兵士の首を落とす。
彼らが完全に倒れるところを見ることなく、
次の敵へと剣を振るった。
金属同士がぶつかる音がして、
目の前で花火が散る。
ギャリギャリという
耳障りの悪い音を立て、
剣の腹で相手の刃を受け流すと、
その顎めがけて蹴り上げる。
グラリと相手が体勢を崩せば、
あとは斬り捨てるだけ。
息吐く暇なく、
一人また一人と切り倒していく。
チラリと視線を横に向ければ、
ティアレットが舞うように鮮やかに
敵を倒していた。
手にしているのは、
三人の幼馴染が送った
あの白銀の剣だ。
“砲撃!!”
その声を聞いて、
二人は同時に大きく飛び退く。
着弾の衝撃で、
地面が揺れる。
砂煙が上がる。
それに乗じて
二人は再び敵の眼前へと迫る。
相手の兵士はさほど強くは無い。
だが、
数が多かった。
斬っても斬っても
後から後から湧いてくる。
それでも心折れずに
二人が、
本隊が戦えたのは、
ある程度敵の数が把握できていたからである。
“第一次避難完了!!”
後方から声が飛んで来た。
ティアレット・レクシェル
エルヴァン・モーリユス
戦いながら
二人は短い言葉を交わす。
振り下ろされた斧を踏み台にして、
剣を切り上げる。
飛んで来た矢を剣で払って、
弓兵に一気に近付き、
切り裂いた。
エルヴァン・モーリユス
ティアレット・レクシェル
エルヴァン・モーリユス
エルヴァン・モーリユス
ティアレット・レクシェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
エルヴァン・モーリユス
ティアレット・レクシェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
ティアレット・レクシェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
ティアレット・レクシェル
シェルノー・ガズフェル
ティアレット・レクシェル
スタウィン・ヴィクトル
スタウィン・ヴィクトル
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
エルヴァン・モーリユス
ティアレット・レクシェル
スタウィン・ヴィクトル
エルヴァン・モーリユス
エルヴァン・モーリユス
シェルノー・ガズフェル
ティアレット・レクシェル
エルヴァン・モーリユス
エルヴァンたちは
ティアレットの背中を見送ることなく、
踵を返すと
仲間と共に敵陣へと突っ込んだ。
・
・
・
ティアレットが敵の本隊を見つけたのは、
敵兵が避難する住人に矢を放とうと体勢を整えているところだった。
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
砲撃は見事、
敵の本隊に命中する。
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
ティアレットは先陣を切って駆け出し、
聖騎士たちもその後に続いた。
兵力で言えば、
ティアレットたちに分がある。
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
そして何より、
ティアレットがいた。
彼女は容赦なく、
敵を倒していく。
その姿に鼓舞された騎士たちも、
次々と敵を倒す。
瞬く間に敵兵は数を減らし、
最後に残ったのは
大剣を担いだ
敵国の本隊隊長だった。
彼女は
相手と言葉を交わすことなく、
斬りこんで行った。
・
・
息を吐くと胸が痛んだ。
どうやら肋骨が何本か折れているらしい。
いや、傷はそれだけではない。
あちこち掠り傷もある。
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
彼はゆっくりと立ち上がった。
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
辺りは火の海で、
あちこちに敵の兵士や
騎士たちが倒れている。
シェルノー・ガズフェル
片足を引きずりながら
シェルノーは
倒れている騎士の元へと歩み寄る。
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノーはポケットから
二つの赤い液体の入った小瓶を取り出し、
蓋を開ける。
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
・
・
ティアレット・レクシェル
相手には
すでに無数の剣が刺さっている。
しかし、
怯むことなく大剣を振り上げていた。
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
周りの騎士は
目に見えて疲弊している。
これ以上戦いが長引けば、
負傷者は増えるばかりか
死者も出かねない。
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
ティアレットは願いながら、
剣を振るった。
本当に長い時間、
戦い続けていた。
しかし、自分が思っている以上に
疲労が溜まっていることに
気がついていなかった。
そう、
剣を弾き飛ばされるまで。
ティアレット・レクシェル
クルクルと回転し、
数メートル離れたところに突き刺さる剣。
敵国の隊長は、
ニヤリと悪意ある笑みを浮かべ
大剣を振り上げた。
ティアレット・レクシェル
スタウィン・ヴィクトル
スタウィン・ヴィクトル
声がした方を見るより先に、
彼女は伏せる。
風が唸り、
真っ黒な槍が、
隊長の喉に深々と突き刺さった。
それでも、
相手は表情一つ変えない。
エルヴァン・モーリユス
スタウィン・ヴィクトル
エルヴァンが
膝裏を切り裂き、
間髪入れず切り上げ、
胴を両断した。
倒れてもなお、隊長は腕を動かし、
何とか反撃を試みようとしていた。
スタウィン・ヴィクトル
スタウィン・ヴィクトル
シェルノー・ガズフェル
シェルノーが
ティアレットに剣を手渡す。
シェルノー・ガズフェル
ティアレット・レクシェル
ティアレットが剣を突き立てると、
ボンッ
と頭部が破裂して
二度と動くことはなかった。
スタウィン・ヴィクトル
スタウィン・ヴィクトル
エルヴァン・モーリユス
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
ティアレット・レクシェル
ティアレットは嬉しそうに言ったが、
エルヴァンは苦笑いを浮かべるだけだった。
“総員撤退!!”
後方から声が聞こえた。
ティアレット・レクシェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
やれやれと息を吐く。
ティアレット・レクシェル
エルヴァン・モーリユス
エルヴァンはそう言って、
部下たちに指示を出す。
スタウィン・ヴィクトル
ティアレット・レクシェル
スタウィン・ヴィクトル
スタウィンは疲れた声で言いながらも、
笑顔を浮かべて見せた。
皆、満身創痍だったが、
足取りはしっかりしていた。
この戦いで多くの住人と、
騎士たちに死傷者は出たが、
レクシェル家の中で死者が出ることは無く、
三家の者たちも
無事、退避することが出来た。
・
・
ただ、
避難した『ラフィリア』に
ティアレットの
幼馴染三人の姿だけが
無かった。
・
・
スタウィン・ヴィクトル
スタウィン・ヴィクトル
エルヴァン・モーリユス
スタウィン・ヴィクトル
スタウィン・ヴィクトル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
エルヴァン・モーリユス
エルヴァン・モーリユス
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
エルヴァン・モーリユス
スタウィン・ヴィクトル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
崩れた城門から『サンブルヌ』の兵士たちが入ってくる姿が見えた。
シェルノー・ガズフェル
エルヴァン・モーリユス
スタウィン・ヴィクトル
エルヴァン・モーリユス
シェルノー・ガズフェル
スタウィン・ヴィクトル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
シェルノー・ガズフェル
エルヴァン・モーリユス
エルヴァン・モーリユス
”我ら三家は常にレクシェル家と共にあり”
”全てをレクシェル家のために捧ぐ”
・
─END─