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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

私の名前は由紀恵。

今日は娘の由美の家に来ている。

由紀恵

最近どう?仕事はうまくいってる?

由美

まあ、ぼちぼちかな。

由美

まだそんなに給料は多くないけど…

ふと私は、手元に新聞が置いてあることに気づいた。

「未だ解決しない遺体が消えた謎」

由紀恵

まあ、世の中物騒な中、由美が健康ならお母さんは安心だわ。

由美

お母さん、私、時間を止める能力を身につけたんだよ!

由紀恵

はあ?なにそれ。

由紀恵

そんな能力あったら苦労しないわよ。

由美

もー!ホントなのにー!

由紀恵

…で、由美は彼氏とかいないの?

由美

もう!お母さんったら!

由紀恵

ごめんごめん…ちょっと気になっただけよ。

由美

ふふーん、でもね、実は…紹介したい人がいるの!

由紀恵

えーっ!いつの間に!?

由美

えへへ、ちょっとついてきて。

由紀恵

おー、どんな人なんだろう?

由紀恵

由美、歩きがてらその人のこと教えてよーっ。

由美

いいよぉ。

その人とは2年前…大学生の時に出会った。

講義の時、よく席が隣になるので、話す機会が多かった。

颯太

へー!由美ちゃんはそんなに遠いところから来たんだね!

由美

うん…だから、ここら辺のことよくわからないの…。

颯太

じゃあ、俺が今度案内してあげるよ!

彼は私が困っているところをすぐに助けてくれた。

彼はいつも笑顔だった。

私は、そんな明るくて優しい彼がどんどん好きになっていった。

そして…

颯太

由美ちゃん、

颯太

俺と、付き合ってください!

由美

はい…もちろん!

私はその時、初めて唇の柔らかさを知った。

こんな幸せな時間が、ずっと続くと思っていた。

初デートの帰り、2人並んで歩いていると、突然颯太が倒れた。

由美

えっ…

由美

颯太…?

由美

颯太ぁあああ!!!

颯太はすぐに病院に搬送された。

だが、数時間後、颯太の死亡が確認された。

医者

原因不明の急死…

医者

最近、こういうのが増えてきてるんですよね。

由美

…うっえぐっ…

医者

…お気持ち、お察しします。

医者

我々の力不足です。

医者

大変申し訳ありません。

由美

う、うわああああん!!

私は颯太の白い顔を見つめた。

由美

なんで、なんで…?

由美

颯太…もう一度、話したいよ…。

由美

もっと一緒にいたいよ…!

由美

もっと一緒に…

由美

…あ。

由美

いいこと思いついちゃった…!

由紀恵

…え?それで、どうなったの…?

由美

お母さん。

由美

「ホルマリン漬け」って知ってる?

由紀恵

…!?

気づけば私たちは地下室のような場所に来ていた。

由美

ずっと一緒にいたいからさ…

由美

ほら、見て…

由美が布をめくると、液体の中に浮かぶ、男の姿があった。

由紀恵

え…まさか、この人…

由美

そのまさかだよ…

由美

ほら、かっこいいでしょ…

由美

2年たった今でもすごく綺麗な状態だよ。

由美

時が止まったみたいに…

由紀恵

由美、こんなことして、許されるとでも…

由美

…お母さんならわかってくれると思ったのに。

由美

しょうがない。

由美

お母さんの時間も止めてあげる…

由紀恵

ちょっと、由美…?

由紀恵

何するの、やめなさい!

由紀恵

キャアアアア!!!

「時間を止めることができる女」は、時間が止まった2人を見て、微笑んだ。

由美

ずっと一緒だね?

由美

大好き…。

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コメント

1

ユーザー

次こそ平和なやつ書きたい…!

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