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特殊能力を持ってしまったら 1話

第1話 - 特殊能力を持ってしまったら 1話

2019年07月30日

#短編

#人間関係

#特殊能力

#悩み

明美

水咲優奈

ん....あ、れ.....

水咲優奈

ここ...は？..私は...

水咲優奈

ううん、アゴが痛い。

水咲優奈

机に突っ伏して寝たからか...はー、

水咲優奈

か、帰るのか...今何時？

優奈は半分眠りながらスマートフォンを取り出し、時間を確認した。すると...

水咲優奈

しっ7:17分っ？

水咲優奈

え...放課後ちょっと勉強して帰ろうと思って..あれ、タイマーかけたよね...

水咲優奈

....あああああ！午前と午後かけ間違えてたっ！バカすぎる...

水咲優奈

こんな...暗いのに..帰るの？い、嫌だ..

優奈がこんなに暗いところで帰るのに怖がるのは、１つの原因があった。

水咲優奈

また..ストーカーみたいな人..いるのかな。いや、自意識過剰かもしんないし...

水咲優奈

いいや！ここでガクブルしてたら..余計に暗くなっちゃう。うちの家から学校の距離まで...多分10分...

水咲優奈

お父さんとお母さんは...迎えに来られないし...

水咲優奈

はぁ...

水咲優奈

帰ろう...

-外-

水咲優奈

ううん..外に出たのはいいけど...後者に誰もいないのが不気味だな...

水咲優奈

あ..このポスト..お母さんと一緒におばあちゃんに手紙を送ったんだっけ。なつかしいな。

水咲優奈

ああ、この信号に前まで猫がいたんだけど、とつぜん姿を消したんだよね。

水咲優奈

この家の前のポスターとか...10年以上前からあるんだよな。もうボロボロだ。

優奈は思い出に心をいっぱいにさせて、恐怖心を無くそうとした。

水咲優奈

ああ、こことか...

水咲優奈

あれ？

水咲優奈

ぽ、ポスト？

水咲優奈

なんで...？あれ、怖すぎて回れ右しちゃったのかな？

水咲優奈

信号っ？ポスターっ？！な、何がどうなって...

不審者

.....こんにちわ、かな？

水咲優奈

ひッ..な、誰..

不審者

嫌だなー、怖がられるのは気分が良くないねっ！

不審者

君には、ある特殊能力を授けようと思ってるんだ！

水咲優奈

え....？特殊、能力？そんなのあるわけな...

不審者

ないってきめつけちゃだめだよっー？根拠は？理由は？

水咲優奈

あ...ごめんなさ..い..？

不審者

うんうん、君には...特別な縁があるような気がして！前からストーカーしてたんだけどさっ！

水咲優奈

(あ、ストーカーしてたのは自覚してるのか。)

不審者

いやー、この特殊能力...僕は困ってるんだ！突然変な奴からこんなふうに誘われてさ！でも、特殊能力って響きがなんかかっこいいから、引き受けちゃったんだよねー！

水咲優奈

あ、明るい方ですね

不審者

えっー、照れるわぁ

水咲優奈

(絶対照れてないやん..)

不審者

いいや、照れてるよ

水咲優奈

えっ！？(心の声...いや、声に漏れてた？)

不審者

いやー、？漏れてなんかないよ？

水咲優奈

..こ、心の声が聞こえて...？(あ、ありえない。私何を言ってるの？)

不審者

いや、君はありえないことを言ってるわけじゃないさっ！実際聞こえてるしね！

水咲優奈

そんなの信じらんないよ？

不審者

じゃあ、君の好きなデザートとか..3つくらい心の中で言って！10秒以内に答えるよー！

水咲優奈

ええ、うーん...

水咲優奈

(フォンダンショコラ、チーズケーキ、ショートケーキ...とかかな？あ、あとホワイトチョコレート🍫とか...あ、3つか。)

不審者

んー、フォンダンショコラ...チーズケーキ、....ショートケーキ🍰あれ、追加でホワイトチョコレートか。意外と甘い物好きだね。

水咲優奈

え、え！？

水咲優奈

なっなんで...

不審者

まあっこれも特殊能力のうちの１つかな。

水咲優奈

特殊能力のうちの１つ...？内のっていうことは..2~3つあるんですか？

不審者

ああー、凄いね君！そういうこと分かっちゃうんだ！

水咲優奈

え...当たり？

不審者

んー、大正解！能力は、２つありまーす！

水咲優奈

そ、それを私に...？

不審者

ああまずせつめいさせてねー！

不審者

１つ目は、「時を止める」能力！今見してあげるよ！

水咲優奈

え？

不審者

僕のことを絶対目を離さず見ていてね！

不審者

ああ、じゃあこの電柱の真ん前に立ってるね。じゃあ..時を止めて、と。

水咲優奈

？.......何にも起こってな...あれ？いつの間に歩いたんですか？

不審者

いいや、まったく歩いていないよ。ただ、時間を一回止めて...移動しただけさ。

水咲優奈

す、凄いですね..！！

水咲優奈

わ、私そういうの夢見てきたんで憧れますっ！

不審者

憧れる...夢...か。みんなそういうよ。これを背負った人の辛さを知らずに...勝手に...ああいや？なんでもないよ。別に、ね。

水咲優奈

あっあと１つの能力って？！

不審者

ん、さっき見せた「心を読める」能力だよ。

水咲優奈

ああ、この２つですか？

不審者

んん、そうだねっ！欲しい？この能力。いらないなら他の人を...

水咲優奈

ほっ欲しいです！

不審者

即答かい笑

水咲優奈

す、すみませんでも欲しいんです！

不審者

そ、か...この苦しみから解放される..嬉しいなぁ..

水咲優奈

苦しみ...解放？

不審者

あっ何でも！？じゃ、渡すね！

水咲優奈

どうやって？

不審者

んー、詳しくは知らん！

水咲優奈

ええ..

不審者

ただ..感覚でやれって！

水咲優奈

そ、そうなんですかね？

不審者

そうなんですよ！

不審者

ゔゔゔゔゔ....水咲...優奈ァァァ...うう...この能力の後継者により受け継がれし特殊能力を..呼びたまえ...覚ましたまえ..50年間の恨みを糧に..起き上がれぇぇ...ううう

不審者

召......か....喚

不審者

はあっはあっはあッ、はあはあ...

水咲優奈

だ、大丈夫ですか？

水咲優奈

ああ、試しにうちの心が読めるかどうかやりますか！あ、今何かを想像するんで当ててください！

不審者

....？？....分からない...人生初めてだ...人の考えてることがわからないのは...

不審者

嬉しい...

水咲優奈

あ、ありがとうございました！もう帰らなきゃ時間やばいんで！さよなら！

不審者

あ！時止めの能力の説明するから止まってー！

水咲優奈

はっはいー？

不審者

時止めした時、周りは灰色になる！でも、自分だけ、着てる服とか体は普通の色だ！

不審者

で、みんな固まっている！

水咲優奈

はいっ！

不審者

で、固まっている人や物を動かしたいときは..指で触れるんだ！足とか体とかじゃダメだ、指で触れるとそいつは動くぞ！悪いことには使うなよーっじゃあねー！

水咲優奈

ハーーイ！！

不審者

グッバァァァァイ！あ、ちなみに俺の心の声や時止めは効かないぜー！

水咲優奈

(元気な人だな。)

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