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…まもなくアヴァロン行き列車が到着します
ミカ
慌てて周囲をみわたした
ミカ
そこは青空に浮かぶ駅だった。いや、駅とも呼べないかもしれない
手すりのないコンクリートのプラットホームが浮いていて「第三集合区域→魔法学園アヴァロン」と書いてある
ミカ
思わずミカは一歩退いた
ミカ
返事はない。あのうさぎの姿もない
ミカ
ツナグ
ミカ
いきなり聞こえた声にミカは飛び上がった
振り返ると一人の男子が立っている。びくっとするほど鋭いまなざし。
ミカ
ツナグ
ミカは怖くなってスマホを握りしめた
ツナグ
ミカ
そう言うとツナグは目つきを鋭くしてこう言った
ツナグ
思わずミカはむかっときた
ミカ
ミカ
ってこれ、実はミカのママが行っていた言葉
ツナグ
ミカ
ミカの言葉を無視して男の子は、バックのなかから黒いスマホをだしてこうつぶやいた
ツナグ
ライト
ツナグのライトの黒うさぎは黒いマントを広げておじぎをする
ツナグ
ライト
ツナグ
ツナグはそっけなくいって口をつぐんだ。黒うさぎも一礼をして黙る
ミカは戸惑って何回もまばたきをする
ミカ
けれどその時はっと気づいた
あの男の子はライトの呼び方を教えてくれたのだろうか
ミカ
ライト
そういってライトはミカの肩で背伸びをし、あわてておじぎをした
ライト
ミカ
ミカ
ライト
ライトは胸を張り、もったいぶった口調で告げた
ライト
ミカ
ライト
ミカ
ライト
ミカ
ミカがたずねた瞬間だった
?
いきなり威勢のいい女の子の声が響いた
ミカはまた飛び上がる。目を向けるとホームの端からポニーテールの女の子が走ってきた
?
?
ミカ
アカリ
アカリは手を差し出した。ミカは戸惑いつつその手をにぎる
ミカ
アカリ
ミカ
アカリ
アカリ
アカリ
ミカ
ミカが眉をひそめてくりかえすとアカリが目をまばたかせた
アカリ
ミカ
ツナグ
ぶっきらほうなツナグの声と同時にアナウンスが響き渡った
列車が到着します。白線の内側まで下がってください
ミカ
ミカ
青い虚空の彼方から、滑るように何かが走ってきた。それを目にしてミカは叫んだ
ミカ
まさしくそれは竜…ドラゴンだった 背中にはいくつもの座席のついた箱を乗せている
ドラゴンはホームに到着した
ミカ
アカリ
ミカ
ミカは前のめりになって座席に足をのせた。その拍子に、ぐらぐらとドラゴンの背中がゆれた
ミカ
バランスを崩しミカは後ろに倒れかかった
アカリ
ミカはプラットホームとドラゴンの間にあしを踏み外した!!
ライト
アカリ
ミカ
落下が止まった。ミカの両脇を誰かがささえているようだ
ミカ
ツナグ
ツナグ
ミカ
むかむかむかっときてミカは眉を逆立てた
ミカ
周りからざわめきが聞こえてきた
「すごい…ツナグに言い返すなんて」
「プレスクールの先生も一目おいてたのに」
ミカは恥ずかしくなって腰を下ろした
アカリ
ミカ
アカリが感激したようにいった
アカリ
ミカ
ふとミカは首をかしげる。
ミカ
アカリ
アカリがこっそりつぶやいた
アカリ
ミカ
アカリ
乗客の皆様。シートベルトをしめてください
ミカ
アカリ
「アヴァロン行き列車、発車します」
ミカ
ミカがベルトをしめたらすぐに列車は発車した
ミカ
思わずミカは歓声を上げた。 ドラゴンは雲を突き抜け青空を滑空する
ミカ
アカリ
ミカ
ライト
ミカは夢の中で現実と言われてる気がした
ミカ
ライト
ミカ
ライト
ミカ
ありえない…そんなの嘘だ!えーっと…エイプリルフール特大の嘘 パパもママも普通の人だもの!
ライト
ミカ
ミカの見た景色は、エメラルドグリーン色の海、カラフルなお花畑。優雅に飛びゆく鳥の群れ 晴れた空から降り注ぐ陽光に、すべてがきらきらしく輝いていた
ライト
ミカ
ミカ
アカリ
ミカ
「まもなく急カーブにさしかかります」
ミカ
アカリ
ミカ
とっさにミカが手すりを握った瞬間
ミカ
ドラゴンはお城をめがけて急降下!
つまりこれは列車なんかじゃなくて… ジェットコースターなんだ!
ミカ
ミカの絶叫を背後に引いて、ドラゴンコースターはまっさかさまに落っこちた