テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

一覧ページ

これは5つの魂が消えるまでの物語だ。

第5話 - Episode 5

1,261

2025年03月12日

#rd運営

#らっだぁ運営

#人外

電解質

えー…、それで…

2人も…ノイズの…声？、聞こえてるんだよね…？

うん！、それ、人間復活させろって言ってるっしょ？

言ってるけど…

打開策が分からんから…、一旦メメント神殿壊そうぜってなっとるよ

メメント…神殿、？

悪魔は首を傾げた。

1つ1つの仕草に、少し女性らしさがある。

そ、…人外が初めて生まれた場所。

大昔に戦争があって、人間が大量に死んだの

その死体を送るために、メメント神殿は作られた

…はぁ、だから神殿壊せば復活する、って…こと？

そそ

まぁ出来るか分からんけどな…

やらんよりはマシやろ？

だからさ、レウも一緒行こうね！

あ…うん！、

悪魔はぎこちなく微笑んだ。

てことで、神殿向かおうぜ

きょーさん、頼んだ

はいよ

この中で神殿の場所を知ってるのは堕天使だけ。

そのため道案内は堕天使任せになる。

…す、凄いね…、場所分かるんだ…

…ま、あんな環境ならな

堕天使が煙草を吸う。

…？、

…ま、色々あって…。

…そっか、…

悪魔は何となく察したのか、深くは聞こうとしなかった。

（いい子…

うおー…、めちゃ綺麗…

…な、初めて見たわ

3人は外のことをあまり知らなかった。

そのため、初めて見る海に釘付けになった。

青鬼は目を輝かせて。

堕天使は珍しい物を見る目で。

悪魔は…

……。

懐かしい物を見るような目で。

（ …どう、してるかな。

はー…、涼しいー…

な、…ここに住みてぇ…

駄目だぁ先行かないと…

…ま、1日位…ここら辺で休むか？

堕天使が青鬼を見て口角を上げる。

そうしよそうしよ！

皆で海の近くまで行ってみよ！

…うん

？れう…

（ …レウ、どうしたんだろ

海の近くに来てから、少しぼーっとしている。

何か思い入れがあるのだろうか。

…レウ、何かあるなら…手伝うよ？

…いや、…大丈夫

口先だけで、悪魔はまた海を見る。

何かを探すように視線を動かしている。

…なんかあるんやろ？言ってみ？

ま、言えないならええけど

あー…、大した事じゃないんだけどね…w、

小さな事はあるんでしょ？

…うんw

教えて教えて

悪魔が手を掛けているフェンスから少し離れ、青鬼がフェンスに寄りかかる。

…ずっと前に、…ここに…来たことがあって…

仲良くなった人がいたんだよね…

どうしてるかなー、って…

じゃ、その友達探す？

え！？

よし、そうすっか

い…いやいや、だって…、あっちが覚えてないかもだし…

悪魔が2人を止めようとする。

止めているのは悪魔の気遣いなのだと 2人は気づいていた。

やだ、探す

悪いよそんなん…

海広いし…、何処にいるかも分かんないのに…

でもレウ、今のチャンス
逃したら終わりやで？

やるだけやろうや？

堕天使が自身の黒い翼を羽ばたかせる。

ばどが上から見てくれたら良いんじゃない？

俺ら地上から探そ、

あ…

悪魔が何か言う前に堕天使が空に羽ばたく。

ありがとーっ！！

おー

じゃレウ、近く行こう

白い波が寄っては引く、を繰り返している。

歩く度、砂の音がする。

おー、気持ちー…

青鬼が深呼吸をする。

ほんとありがと、

いえいえ、

あ、てか友達の特徴聞いてなかったわ！

教えて！

青鬼が悪魔の片手を片手で握る。

悪魔は少し驚いた後、口を開いた。

…種族は、クラーケン

クラーケン…かぁ、

クラーケンは、触手が何本も生えた種族。

イカと呼ばれることもある。

スーツ…着てた、多分年上

男？

うん、男だった

服装は…違う可能性の方が高い。

（これだけの情報で見つかるかな…

あと何かある？

…何年も前だからなぁ…、覚えてないや…

ごめんね

ううん、

その人…、どういう思い出があるの？

青鬼が悪魔の顔を覗き込む。

悪魔の目は、とても優しかった。

…子供の時から、競売場で色々されてたから…

当時の精神がズタズタで。

その人と…遊ぶのが、1番の支えになってて…

一言でいいから…お礼、言いたいな…って思ってる

悪魔が海の方を見る。

（ …それは、探さないと

青鬼が走り出す。

え…らっだぁ！？

青鬼が後ろを向き、目を丸くする悪魔を見る。

絶ｯ対見つけような！

…っうん！

（ …水妖はいるんやけど…

見下ろすと、足が無くひれの生えた女性がちらほら見える。

ちゃうな感がすげぇ〜…

（ …んー、どうしよかな

（光属性の魔法で探すか…？

そうするとなると、莫大の量の魔力が必要になる。

今の俺じゃ無理やなー…

自由に水面が揺らいでいる。

水面に日光が差し込み輝いている。

口から息を吹き気泡をだす。

…今日は、

やけに騒がしいな…

紫色の触手を動かし海の中を自由に動く。

おーい、仕事だぞー

はぁーい

クラーケンの彼は深くまで泳いで行った。

これは5つの魂が消えるまでの物語だ。

作品ページ

次の話を読む

この作品はいかがでしたか？

1,261

2件

うわぁ〜！！最高すぎ、好きだわ… コンちゃんこの世界でも社畜かなぁ…

仲間がだんだん集まってく感じめっちゃ好きです！続き待ってます！！

電解質

プロフィール

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

これは5つの魂が消えるまでの物語だ。

第5話 - Episode 5

作者の他の作品すべて見る

#rd運営の新着小説
一覧

関連するタグ

これは5つの魂が消えるまでの物語だ。

第5話 - Episode 5

作者の他の作品すべて見る

#rd運営の新着小説一覧

関連するタグ

#rd運営の新着小説
一覧