TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

前世の恋人

一覧ページ

「前世の恋人」のメインビジュアル

前世の恋人

13 - 大切な人

♥

49

2023年07月19日

シェアするシェアする
報告する

翌日、僕は澪さんに勉強を教えて貰えるか聞くために澪さんの教室に来ていた

(澪さん…どこだろ…)

窓から澪さんを探していると何人かクラスの人と目が合って気まづくなる

女子生徒達

あれ、キング君だ!

女子生徒達

どうしたの?お嫁さん?

へっ?!

あ…え…えっと…はい…

澪さん…います…か?

女子生徒達

お嫁さんならさっき教室出ていったよ?

そ…そうです…か…

すみません…出直し…ますっ

女子生徒達

あ、ちょっと待ってよっ!

?は…はい…

数人の女子生徒に囲まれ身動きが取れなくなってしまう

女子生徒達

おー近くで見ると背高い〜!

女子生徒達

肌綺麗…何かやってる…?

女子生徒達

ねね、2人は本当に付き合ってるの??

え、あ、え、と、あの…

一気に質問されてオドオドしていると間を割るように声が聞こえた

何してるの

!み…澪さん…っ!!

ガシッと手首を掴まれてそのまま人気のない所まで連れていかれた

澪さん…?!

女子生徒達

うへぇ、顔こわっ…

女子生徒達

見た?殺されるかと思った…

それで?何の用?

変な虫に群がられていた婚約者を引っ捕まえて人気のない場所まで来た

あ…えっと…

澪さん…成績トップ…ですよね…

?それが何?

ぼ…僕…追試…になっちゃって…

べ…勉強教えて…ほし…くて

はぁ?!

な…っ…え…

す…すすすみません!!馬鹿で!!

い…言い訳…になっちゃうんですけど…

最近ずっと決闘ばっかりで…

寮戻っても疲れて寝ちゃうんです…

……はぁ…

追試なんて無縁だった私にとっては有り得ない話

だけど、決闘なんて馬鹿みたいな校則を作ったのは私の父親

面倒を見るしかないみたいね

分かったわ

私に頼むってことは一般科目なんでしょ?

はい…

数学が…ちょっと…

…じゃあ、今日部屋来て私の

………へっ?!

?なによ、不満?

い…いいいや

あの、てっきり…図書室とか…かな…と

は?嫌よ

どうせ見世物になるだけ

だったら私の部屋で勉強した方がいいでしょ

男子寮なんか入れないし

な…なる…ほど…

わ…わかりまし…た!

場所は後で送っておくから

外泊許可取ってきなさいよ

……え?お泊まり…?

は?当たり前でしょ?

私の婚約者たるもの

追試なんてさっさとクリアしてもらわないと困るわ

は…はいっ

わ…わかりました…

………

(あれ?私サラッととんでもない事言ってる…?)

コツ、コツ、コツ

送られてきた場所に向かってドアの前で立ち止まる

…ここ…だよな…

(う…ううう…)

ドアを叩こうとするのをやめ叩こうとするのをやめを繰り返して数分が経った

ウィーン

何してんのよ

あわっ!!

入って

は、はひっ!!

中に入ると、白を基調にした澪さんらしい部屋が広がっていた

(き…綺麗だ……)

(前世から思ってたけど、やっぱりセンスがいい…)

(なんだこの葉っぱ…)

緑も時々入っていて非常にオシャレ

適当に座って

は…はい…

机の近くに座ってタブレットをカバンから取り出した

コトっと机の上に紅茶とクッキーが置かれる

あ…あありがとうございます!

それで?どこが分からないの?

あ…えっと…

ここ…です

タブレットを操作して不正解となった問題を見せる

……………

アンタ、どうやってこの学園入ったの?

え…ええっと、ですね!

……実技で…ほぼ…むり…やり…

…脳筋バカ

すみません…

でもまぁ、他の科目が大丈夫だったんならすぐ覚えられるでしょ

は…はい…

てか数学出来ないのに何でHFS操縦できんのよ…

機内の数字とか方向計算とかどうやってんの…?

……感覚……?

……

はぁ…

とりあえず、基礎からやるわよ

は…はい…

タタッ、ポーン

画面に「正解」という文字が浮かび上がって安堵する

と…解けた…

ん、見せて

はい!

タブレットを渡すと澪さんはスワイプしていって最後まで確認した

…うん、公式も間違ってないし

これなら大丈夫そうね

はい、澪さんの、おかげです!

凄く分かりやすかった…

当然

将来上に立つ者として

しっかり教育はしないとね

おお…さすがです…

それよりお風呂入ってきたら?

もういい時間だし

あ…

お…お先にどうぞ

僕もう少し復習します…っ

そう?

じゃ、お先に

はい!

シャワーの音が聞こえてきてドキッと心臓が跳ね上がる

(おおお、落ち着け…)

(シャワーを浴びてるだけ…)

…すぅー…ふぅ…

深呼吸をしてまたタブレットを眺める

……

(今の僕は男…たけど…澪さんは…僕の事どう思ってるんだろう…)

(男として…見てくれてる…?)

(いや…見てくれてるというか多分僕の事…こ…恋人…として…)

うぅぅぅ…煩悩…!!!

シャワーから浴びて、お風呂上がりのルーティンを終えてから怜の元に行くと、ずっとブツブツと言いながらタブレットを見つめていた

何してんの?

次、入っていいよ

あ、は……

み…みみみ澪さん…っ…?!

?何よ

う…うう

そ…それパジャマですか…?!!

そうだけど…

なっ、…う…

お…お風呂、いただきます…!!

え?あーうん?

バタバタと着替えを持ってシャワー室に行く怜を見て唖然とする

……なにあれ

み…澪さん…

ん?

ぼ…僕やっぱりソファーで…

は?

アンタはこの学園のNO.1で私の婚約者なのよ?

身体壊されたらたまったもんじゃないわ

そ…そういうものなんですか…?

そういうもん

そう言いながら澪さんは布団を捲って僕を誘う

っ……

し…失礼…します…

隣に寝転びなるべく距離が近くならないようにしていると、ギュッと服を掴まれた

?!

……ねーアンタさ

前世はもうちょっとベタベタしてたじゃん…

そ…それ…は…

確かに前世ではいつもくっついていたり…キスも沢山してたけど…

(今世が男なだけに…やりずらいんですよ…)

……私って魅力ない…?

へっ…?

…やっぱり…前世よりおめかしとか…してないから…

そ…そそそんな訳ないです!!

前世と変わらず綺麗…です…

私の方に向き直して顔を真っ赤にしながらそうやって呟く貴方

だから…その…

……だからこそ、困るんです…

え?

…僕は今世…男…で

だからこそ身体は勝手に反応しちゃって…

…澪さんに…嫌われたく…なくて…

い…今だって…も…もう…ドキドキして…

し…死にそうなんです…っ…!!

………

ふっ……

なにそれ

も…もう…

綺麗な澪さんが悪いんです!!

はぁ?仕方ないでしょ?!

こうゆう顔なんだから

そ…そうですけど……

……

怜に抱きついて胸元に耳を近づけると確かに心臓の音が聞こえる

み…みみ澪さん…っ…?!

……本当だ

ふふ…鼓動はや過ぎない?

うぅ…

み…澪さん…のせいですぅ…!!

ふ…

このムッツリめ

んなっ…!!

…ふ…ふふ…

も…もう…なんで笑って…

…へへ…

アンタも笑ってんじゃん

顔を合わせて笑いだし怜は私をギュッと抱きしめた

大切なんです貴女が

…ん

怜の背中に腕を回してそのまま怜の腕の中で目を閉じた

この作品はいかがでしたか?

49

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚